『詐欺メール』東京電力から『【最終案内】電気料金の未払いについてご連絡』と、来た件
★フィッシング詐欺メール解体新書★
スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。
いつもご覧くださりありがとうございます！
☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆
★証券会社に成り済ます悪質なメール終息気味ですが、まだ確認されていますので資産運用されている方はご注意ください★
- 件名の見出しを確認
- メールアドレスのドメインを確認
- 宛名を確認
- リンク先のドメインを確認
できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分～10分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。
本日のトレンド
昨夜一晩で一番多く届けられた怪しいメールをピックアップする『本日のトレンド』
今日はこのメールが選ばれました！
これは以前からよく流れてくるAppleを騙るメールです。
深夜1時過ぎから早朝にかけて18通。
件名は全て『Apple 支払い方法の更新が必要です』で、送信者はどれも『 “Apple" <appleid@id.apple.com>』です。
しっかりAppleのドメインを使ったメールアドレスですが当然偽装されています。
本文には『iCloud自動更新の失敗のお知らせ』と書かれていて、支払い情報を更新するようにリンクへ誘導してきます。
このメールもご多分に漏れず、冒頭に『配信停止・配信先の変更』と書かれていて怪しいメールの特徴が現れています。
前書き
さて話は変わって、今回ご紹介するのは『東京電力』に成り済ますもので、その件名は『【最終案内】電気料金の未払いについてご連絡』
それ以外にも全く同じ内容で以下の件名と送信者の物も届いていますので併せてご注意ください。
- 【緊急】電気料金のお支払いが確認できておりません："東京電力エナジーパートナー" <daiki_shimane510@plus-id.jp>
- 【重要なお知らせ】未払いの電気料金についてご連絡させていただくきます： “東京電力エナジーパートナー" <ushio_shiga89_guru@nojima.co.jp>
では、今回も詳しく見ていくことにしましょう。
以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。
メール本文
ここから本文
↓↓↓↓↓↓
件名：[spam] 【最終案内】電気料金の未払いについてご連絡
送信者： “東京電力エナジーパートナー" <hanamurayokosuka@chatwork.com>
東京電力エナジーパートナー
電気料金お支払いのお願い
【重要】ご利用料金のお支払いに関する最終通知
下記内容をご確認の上、至急お支払いください。
【支払い通知】
万一、支払期日を過ぎると、サービスのご供給を【停止】致します。
支払い期限：2025-06-24（支払期日の延長不可）
支払いが確認できない場合：
- サービスの供給を停止します
- 停止後の復旧には追加手数料がかかります
- 支払い期限は延長できません
- 24時間以内のお支払いをお願いします
今すぐお支払い
（※有効期限: 受信後24時間）
【ご注意事項】
- 画面に表示される指示に従い、必要な手続きを完了してください
- 既にお支払い済みの場合は本メッセージを無視してください
お問い合わせ先：
TEPCOカスタマーセンター
受付時間：9:00～20:00（年中無休）
本メールはTEPCOにメールアドレスを登録いただいた方へ配信しております。
サービス継続のため、至急ご対応ください。
このメールに心当たりがない場合は破棄してください
東京電力エナジーパートナー株式会社
〒100-8110 東京都千代田区内幸町1-1-3
プライバシーポリシー | 利用規約
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※ 記載の会社名・商品名は各社の商標または登録商標です。
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本文ここまで
これまでにも何度かこういった東京電力を騙った怪しいメールをご紹介させていただいていますが、いつも言うように私は名古屋在住で東京電力から電気の供給を受けておりません。
そのためこういったメールを送られても単に迷惑なだけです。
因みにこのメールの配信者は、相手が何処に住んでいようがお構いなしで、どこかで非合法は方法で入手したメールアドレスリスト宛に、日本国外の相手にも平気でこのようなメールを送っているものと思われます。
もちろん東京電力の供給範囲内に住まわれている方にも送られてきているはずなので、該当される地域の方は十分にご注意いただきたいと思います。
書かれている内容は、はっきり未払いとは書かれていないものの、話の流れからすれば利用料金の支払いが滞っているので、リンクから未納料金の支払いを促すものです。
その有効期限はこのメールの受信日当日で、更に受信後24時間以内とも書かれていてしっかり受信者を煽っています。
当然リンク先は詐欺サイトで、オンラインからの支払いを装ってクレジットカード情報を盗み出そうとしてきます。
件名の見出しを確認
この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。
メールアドレスのドメインを確認
送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『chatwork.com』
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
因みに東電が利用するメールアドレスのドメインは『@tepco.co.jp』です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。
では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドです。
Received: from chatwork.com (unknown [59.183.96.108])
ここの末尾に記載のIPアドレスは、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません。
では、試しにドメイン『chatwork.com』を割当てているIPアドレスとこのIPアドレスを比較してみましょう。
こちらが『aWebAnalysis』さんで取得したこのドメインに割当てているIPアドレスです。
全然違いますよね、この結果からこの送信者が使ったとされる『chatwork.com』を使ったメールアドレスは偽装であることが断定できます。
このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を『IP調査兵団』で導き出してみると、インドのヒンズー教徒が聖なる川とみなすゴムティ川のほとりにある『スルタンプル(Sultanpur)』付近です。
宛名を確認
このような公共料金の支払いに関する大切なメールの冒頭には通常『◎◇△ 様』と言ったように『宛名』が書かれていますが、でもこのメールにはその宛名が存在しません。
でも仮にもしこれが本当に東京電力からだとすれば、ユーザーの氏名や企業名を絶対知っているはずですから宛名が無いのはとても不自然です。
ならどうしてこのような書き方をするのでしょうか？
その原因は、このメールの送信者は受信者の情報をメールアドレスしか知らないわけだから宛名なんて書きようがないからです。
どうせどこかから漏洩したメールアドレスのリストを入手し、そのメール宛に無選別でこういったメールを送信しているのでしょう。
リンク先のドメインを確認
さて、本文の『今すぐお支払い』と書かれた部分に付けられた詐欺サイトへのリンクですがURLは以下の通りです。
【h**ps://qknzzmww.snjklauiwb.com/YAWPH?Http//yb.tepco.co.jp】
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
これまた東京電力のドメインとは異なるものが利用されていますね。
まずはこのドメインに関する詳しい情報を『Whois』さんで取得してみます。
この情報が正しければ、このドメインの取得者の所在地は日本のようですが、『saddg』ってのはどこの県でしょうか？(笑)
次にこのドメインを割当てているIPアドレスを『aWebAnalysis』さんで取得してみます。
割当てているIPアドレスは『104.21.64.1』
『IP調査兵団』でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、詐欺サイト設置場所は、カナダのトロント市庁舎付近であることが分かりました。
これは最近のトレンドで多くの詐欺サイトがこの付近に設置されています。
リンクを辿ってみると、一旦はウイルスバスターにブロックされましたが、解除して進むとこのようなページが開きました。
そう、Yahoo!Japanのトップページです。
恐らくこの詐欺師は、危険を察知したのかそれとも目的を達成したためか、リンク先を詐欺サイトからこのサイトにリダイレクト(自動転送)させたものと思いますが、ウイルスバスターにブロックされたことが、ここには以前危険なサイトが存在していたことを物語っていますね。
まとめ
東京電力が、自社のものではないドメインを使ったメールアドレスで供給範囲外の人間宛てにメールを送り、カナダのトロント市庁舎付近に設置されたウェブサーバーにあるサイトに誘導するって絶対おかしいです！
恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。
いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;