『詐欺メール』マスターカードから『加盟店の決済システム障害で一時的に利用制限中』と、来た件
★フィッシング詐欺メール解体新書★
スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。
いつもご覧くださりありがとうございます！
☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆
★証券会社に成り済ます悪質なメール終息気味ですが、まだ確認されていますので資産運用されている方はご注意ください★
- 件名の見出しを確認
- メールアドレスのドメインを確認
- 宛名を確認
- リンク先のドメインを確認
できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分～10分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。
本日のトレンド
昨夜一晩で一番多く届けられた怪しいメールをピックアップする『本日のトレンド』
今日はこのメールが選ばれました！
今回は複数のメールです。
バラバラの送信者でバラバラの件名なのに何がトレンドかと言うと、このデザイン。
その特徴は、送信者とメールの内容が異なるのに共通点が多いことです。
このようにどのメールも冒頭に右寄せで『配信停止・配 信先の変更』と書かれていて、特徴的なのは『配 信先』と”配”と”信”の間に半角スペースが入れられていること。
そしてメールの要点が書かれている行の左端にブルーの縦ラインが配されており、更に署名欄の背景が水色でリスト書きのように各行の左端に”●”が付けられている点。
これらの事から直ぐに思いつくのは、このメールの作者は同じ人物もしくは同じグループであるということです。
皆さんのところにもしこのデザインのメールが届いたら、それは悪意を持って送られてきた危険なメールです。
内容に何が書かれていたとしても無視することを強くお勧めいたします。
前書き
折角なので今回は、その中から『マスターカード』に成り済ますメールをチョイスして詳しくご紹介していくことにいたしましょうか。
では、今回も詳しく見ていくことにしましょう。
以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。
メール本文
ここから本文
↓↓↓↓↓↓
件名：[spam] 加盟店の決済システム障害で一時的に利用制限中
送信者： “マスターカード" <ebiharayayoi870@izapa.com>
配信停止・配信 先の変更
【MasterCardカード】ご利用 いただき、ありがとうございます
このたび、ご本人様 のご利用かどうかを確認させていただきたいお取引 がありましたため、誠に勝手ながらカードのご利用を一部 制限させていただき、ご連絡申し上げました。
セキュリティ確認のお願い
つきましては、以下へアクセスの上、カードのご利用確 認にご協力をお願い致 します。
▼MasterCardオンライン認証ページへアクセス
画 面に表示される指示に従い、必要 な手続きを完了してください。
【重要】
- このメール受信後48時間以内 に認証を完了してください（未完了の場 合、アカウントが一時凍結される可能性 があります）
- ご回答がない場合、カードの利用 制限が継続されます
ご不便 をおかけし誠に申し訳ございませんが、セキュリティ保護のため何 卒ご協力をお願い申し上 げます。
MasterCardはお客様の安全なカード利用 を最優先にサポートしてまいります。
今すぐ認証を完 了
※本メールは送信専用です。返信 不可となりますのでご注意ください
ご不明 な点がございましたら、MasterCardサポートまでお問い合 わせください。
- MasterCardサポート | 配信停止 | アドレス変更 | プライバシーポリシー
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- 〒150-0002 東京都 渋谷区渋谷 2-24-12
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本文ここまで
冒頭に『MasterCardカード』とありますが、これじゃ『マスターカードカード』になっちゃいますが、それでよかったんでしょうか？(笑)
本人の利用かどうか不審な取引があったのでカード利用を一時制限したことを伝えるメールです。
リンクからカードの利用内容を確認し必要な手続きを行うように促しています。
まあ、怪しいメールではよくある手口です。
このデザインのメールには必ず手続きや支払いに時間制限が設けられていて、受信者の不安を煽る効果を狙っています。
件名の見出しを確認
この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。
メールアドレスのドメインを確認
送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『izapa.com』
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
因みにマスターカードが利用するメールアドレスのドメインは『mastercard.co.jp』または『mastercard.com』です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。
では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドです。
Received: from IJUINIU (93.80.46.72)
ここの末尾に記載のIPアドレスは、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません。
では、試しにドメイン『izapa.com』を割当てているIPアドレスとこのIPアドレスを比較してみましょう。
こちらが『aWebAnalysis』さんで取得したこのドメインに割当てているIPアドレスです。
全然違いますよね、この結果からこの送信者が使ったとされる『izapa.com』を使ったメールアドレスは偽装であることが断定できます。
このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を『IP調査兵団』で導き出してみると、モスクワ付近です。
こういった怪しいメールの発信地は、実に様々ですね。
宛名を確認
このような大切なメールの冒頭には通常『◎◇△ 様』と言ったように『宛名』が書かれていますが、でもこのメールにはその宛名が存在しません。
でも仮にもしこれが本当にマスターカードからだとすれば、ユーザーの氏名を絶対知っているはずですから宛名が無いのはとても不自然です。
ならどうしてこのような書き方をするのでしょうか？
その原因は、このメールの送信者は受信者の情報をメールアドレスしか知らないわけだから宛名なんて書きようがないからです。
どうせどこかから漏洩したメールアドレスのリストを入手し、そのメール宛に無選別でこういったメールを送信しているのでしょう。
リンク先のドメインを確認
さて、本文の『今すぐ認証を完 了』と書かれた部分に付けられた詐欺サイトへのリンクですがURLは以下の通りです。
【h**ps://cmklasj.com/YEGMDY/】(あまりに長いので割愛しました)
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
これまたマスターカードのドメインとは異なるものが利用されていますね。
まず、このドメインに関する詳しい情報を『Whois』さんで取得してみます。
申請者は、自国を日本として登録しているようですが、『State』に書かれている『sdg』ってどこの県でしょうか？
恐らく身バレを防ぐために適当に書いて申請したのでしょうね。
『Registrar:Aceville Pte. Ltd.』とありますが、これはシンガポールに拠点を置くドメインレジストラで、このドメイン取得者はこのレジストラを通じてこのドメインを取得しているようです。
次に、このドメインを割当てているIPアドレスを『aWebAnalysis』さんで取得してみます。
割当てているIPアドレスは『43.167.237.82』
『IP調査兵団』でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、詐欺サイトではありがちな、東京都杉並区付近であることが分かりました。
リンクを辿ってみると、一旦はウイルスバスターにブロックされましたが、解除して進むとこのようなページが開きました。
リンク先は相当危険なサイトのようで、アドレスバーには『about:blank#blocked』と書かれているので、完全にブロックされているようで閲覧することはできませんでした。
まとめ
マスターカードが、自社のものではないドメインを使ったメールアドレスでモスクワからユーザーにメールを送り、完全にブロックされてしまうようなサイトに誘導するって絶対おかしいです！
恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。
いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;