『詐欺メール』『解約予告のお知らせ(ETC利用照会サービス)』と、来た件

★フィッシング詐欺メール解体新書★
スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。
いつもご覧くださりありがとうございます!
☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆
★現在、証券会社に成り済ます悪質なメールが大量発生中、資産運用されている方はご注意ください★
- 件名の見出しを確認
- メールアドレスのドメインを確認
- 宛名を確認
- リンク先のドメインを確認
できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分~10分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。
前書き
本日のトレンドはこちらの『解約予告のお知らせ(ETC利用照会サービス)』と言う件名のメール。
この件名のメールに関しては以下のブログエントリーで、詳しく説明しています。
『詐欺メール』「【重要なお知らせ】解約予告のお知らせ(ETC利用照会サービス)」と、来た件
このエントリーは、2022年4月12日ともう3年以上前になるので、情報のアップデートの意味を込めて改めてご紹介していくことにします。
では、詳しく見ていくことにしましょう。
以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。
メール本文
ここから本文
↓↓↓↓↓↓
件名:[spam] 解約予告のお知らせ(ETC利用照会サービス)
送信者: “ETCマイレージサービス事務局" <app-amazon-net-account@ulunict.com>
このメールは、ETC利用照会サービス(登録型)にご登録されていて
420日間ログインのない方にお送りしています。
お客様のユーザーIDは、解約予定日までにログインいただけないと
登録が解約となります。
※ETC利用照会サービス(登録型)は420日間ログインがない
ユーザーIDの登録が自動的に解約となります。
【ユーザーID】
olga@*****.***
【解約予定日】
2025年5月22日
解約予定日までに下記のURLから本サービスにログインして
いただきますと、ご登録は継続されます。
ログイン後の特別な操作は必要ありません。
※登録が継続された際のお知らせはございません。
※パスワードがわからない場合も下記URLから新パスワードの発行を行えます。
【ETC利用照会サービス(登録型)ログイン】
h**ps://www.etc.gnwcxrf.com/login/go/auth
なお、登録が自動的に解約となりました場合も
再度登録いただければご利用いただけます。
※このメールは送信専用です。
このアドレスに送信いただいても返信いたしかねますので、あらかじめご了承願います。
※本メールに心当たりがない場合は、速やかに削除お願いいたします。
東日本高速道路株式会社、中日本高速道路株式会社、西日本高速道路株式会社、本州四国連絡高速道路株式会社および宮城県道路公社では、2025年度以降は3連休についても休日割引を適用しないこととし、2025年度の休日割引適用除外日を決定しましたのでお知らせいたします。
「オーバーツーリズムの未然防止・抑制に向けた対策パッケージ(2023年10月18日観光立国推進閣僚会議決定)」において、観光需要の分散・平準化のため、割引の適用条件を含め、休日と平日のバランスの見直しを進める等の方針が示されたことを踏まえ、2024年度から、ゴールデンウイーク、お盆、年末年始に加えてシルバーウイークについても適用しないこととしており、これにより渋滞量が減少する傾向が見られました。一方で、他の3連休についても連休後の土日と比較して交通の集中が発生しています。これを踏まえて国土交通省と検討した結果、2025年度以降は、新たに3連休についても適用しないこととします。お客さまにおかれましては、高速道路の渋滞対策にご協力いただきますよう、ご理解をお願いいたします。
↑↑↑↑↑↑
本文ここまで
上にも書きました、この自動解約をネタにしたものは3年以上前から使われているネタで、いまだにこうして使われ続けています。
実際にETC利用照会サービス事務局さんでは、420日間ログインしないと、ユーザーIDの登録が自動的に解約され、更に450日間ログインがないと、解約となります。
解約されると、ETC利用照会サービスに再度登録する必要がありますが、420日経過前に『解約予告のお知らせ』メールが送られてくるとのことです。
この情報を逆手に取り、偽サイトに誘導しクレジットカードの情報を盗み出そうとするものです。
あれ?でもちょっと待ってください。
このメールの送信者名『ETCマイレージサービス事務局』って書いてありますよね?
でも件名と本文には『ETC利用照会サービス』と書いてあります。
この2つの事務局は似て非なるものでそれぞれ独立した別のサービスです。
このめーるの送信者は、知ってて書いているのか、それとも知らずに書いているのか…
知ってて書いているとすれば、このメールはある意味挑戦状ですよね!
件名の見出しを確認
この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。
メールアドレスのドメインを確認
送信者として記載されているメールアドレスは『app-amazon-net-account@ulunict.com』
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
これはAmazonを連想させるようなアカウント名が使われていますが、もしかして受信者を挑発しているのでしょうか?
それともAmazonの偽メールで利用したメールアカウントをそのまま流用したのでしょうか?
これは犯人のみが分かることです。
因みにETC利用照会サービス事務局さんが利用するメールアドレスのドメインは『etc-meisai.jp』です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。
では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドです。
Received: from mail19.ulunict.com (unknown [156.244.67.100])
ここの末尾に記載のIPアドレスは、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません。
では、試しにドメイン『mail19.ulunict.com』に関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。
この情報が正しければ、このドメインの取得者は、中国の方です。
割当てているIPアドレスとReceivedフィールドのIPアドレスが合致したので、この送信者は自身のメールアドレスを偽ることなく何食わぬ顔でこのメールを送信してきたことになります。
このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を『IP調査兵団』で導き出してみると、香港付近です。
最近この香港辺りは、怪しいメール発信地のトレンドです。
宛名を確認
アカウント解約に関する大切なメールの冒頭には通常『○◇△ 様』と言ったように『宛名』が書かれていますが、でもこのメールにはその宛名が存在しません。
でも仮にもしこれが本当にETC利用照会サービス事務局さんからだとすれば、ユーザーの氏名やハンドル名を絶対知っているはずですから宛名が無いのはとても不自然です。
ならどうしてこのような書き方をするのでしょうか?
その原因は、このメールの送信者は受信者の情報をメールアドレスしか知らないわけだから宛名なんて書きようがないからです。
どうせどこかから漏洩したメールアドレスのリストを入手し、そのメール宛に無選別でこういったメールを送信しているのでしょう。
リンク先のドメインを確認
さて、本文に直書きされた詐欺サイトへのリンクですが、当然偽装されていて、実際に接続されるサイトのURLは以下の通りです。
【h**ps://www.etc.gnwcxrf.com/login/go/auth/】
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
これまたETC利用照会サービス事務局さんのドメインとは異なるものが利用されていますね。
先程と同様にこのドメインに関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。
この情報が正しければ、このドメインの取得者の所在地はやっぱり中国です。
割当てているIPアドレスは『45.202.210.221』
『IP調査兵団』でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、先程とは異なるものの再び香港付近であることが分かりました。
リンクを辿ってみると、一旦はGoogle Chromeにブロックされましたが、解除して進むとこのようなページが開きました。
あれ?ETC利用照会サービス事務局さんのログインページって確か白のはずですが、イメチェンしたのでしょうか?
いやいや、全然そんなことは無くて、確認してみましたが以前からのサイトと何ら変わらないデザインです。
こんな見難いサイトをわざわざ作って怪しすぎるでしょ!
当然、ここにIDとパスワードを入力してログインボタンを押してしまうとその情報は詐欺犯に把握され不正ログインが可能となります。
この先のページでこのように、情報更新と称し更にクレジットカードの情報を盗み取られた上で詐欺の被害に遭うことになります。
それにしても見難いページですね…😓
まとめ
ETC利用照会サービス事務局さんが、自社のものではないドメインを使ったメールアドレスで、香港からユーザーにメールを送り、更に香港付近に設置されたウェブサーバーにあるサイトに誘導するって絶対おかしいです!
恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。
いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;