『詐欺メール』から『【重要】他地域からのアクセス確認のお願い(SBI証券)』と、来た件


★フィッシング詐欺メール解体新書★


スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。


いつもご覧くださりありがとうございます!

☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆
★現在、証券会社に成り済ます悪質なメールが大量発生中、資産運用されている方はご注意ください★

  • 件名の見出しを確認
  • メールアドレスのドメインを確認
  • 宛名を確認
  • リンク先のドメインを確認

できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分~10分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。


前書き

今朝の不審メールのトレンドはこちらでした。

同じ件名が22通。
私のアカウントで他地域からのアクセスがこんなにあるって、これ本当だったら大変なことであたふたしてしまいそうです!
でも心配ご無用で、当然これらのメールは最近流行りの証券会社を騙った詐欺メールです。
今回は、そんな『SBI証券』に成り済ます不審なメールのご紹介となります。

では、今回も詳しく見ていくことにしましょう。


以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。


メール本文


ここから本文
↓↓↓↓↓↓



件名:[spam] 【重要】他地域からのアクセス確認のお願い(SBI証券) (sbi_alert.25040381-ANH)
送信者: “SBI通信確認" <security-notice@cuswinner.com>


【SBI証券】異なる地域からのアクセスについて
いつもSBI証券をご利用いただきありがとうございます。

4月22日(火)午後8時36分頃、通常とは異なる地域(神奈川県横浜市)からのアクセスが検知されました。

本件については、これまでに複数回ご案内を差し上げておりますが、現時点で確認が完了しておりません。

第三者による操作である可能性も考慮し、現在一部の機能において制限措置が講じられている状態となっております。

今後の正常なサービス継続のためにも、お客様ご自身によるご確認をお願い申し上げます。

■ 対応期限:2025年4月25日(金)23:59
期限内にご確認いただけない場合、現行の制限状態が継続または拡大される可能性がございます。

※一部の出金機能や注文処理が対象となる場合がございます。

■ ご確認はこちら:
こちらの環境確認ページ

今回の確認により、お客様ご本人のご利用環境が認証済みとして登録されます。
今後、この認証環境と一致しない接続が検出された場合は、当社システムにより即座に遮断・ブロック対応が実施されます。

安全性向上のため、一度のご対応で継続的な保護が有効となります。
本確認は将来的な不正利用防止にも繋がりますので、期限内の実施を強く推奨いたします。

【ご案内】
本通知はお客様の接続状況およびサービス利用条件に基づき、システムにより自動配信されています。
お手数ではございますが、引き続き安全なご利用のために、所定の手順にご協力をお願いいたします。

本件に関するお問い合わせは、SBI証券カスタマーサービスまでご連絡ください。

発行元:SBI証券株式会社
〒106-6019 東京都港区六本木1-6-1 泉ガーデンタワー
Copyright © SBI SECURITIES Co., Ltd. All Rights Reserved.


↑↑↑↑↑↑
本文ここまで



これは意図しない所からのアクセスを装った偽のメッセージです。
今現在まで届いているこれと同じ件名のメールは22通で、書かれている送信者名は『SBI通信確認』で15通、『SBI自動通知』で17通。
そして不正アクセスの時刻は全て『4月22日(火)午後8時36分頃』でアクセス地域は『神奈川県横浜市』とされています。
もちろん作者は同一人物もしくは同一グループだと想定できます。

『本件については、これまでに複数回ご案内を差し上げておりますが』って、多すぎだろ!
それに『現在一部の機能において制限措置が講じられている状態』とも書かれていますが、私、SBI証券のアカウントなんて持っていません(笑)


件名の見出しを確認

この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。


メールアドレスのドメインを確認

送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『cuswinner.com』
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。

因みにSBI証券が利用するメールアドレスのドメインは『sbisec.co.jp』です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。

では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドです。


Received: from cuswinner.com (mail.cuswinner.com [180.178.43.66])


ここの末尾に記載のIPアドレスは、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません

では、ここにあるドメイン『mail.cuswinner.com』に関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。

この情報が正しければ、このドメインの取得者は、中国湖北省の方です。
割当てているIPアドレスとReceivedフィールドのIPアドレスが合致したので、この送信者は自身のメールアドレスを偽ることなく何食わぬ顔でこのメールを送信してきたことになります。

このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を『IP調査兵団』で導き出してみると、香港付近です。

最近この香港辺りは、怪しいメール発信地のトレンドです。


宛名を確認

このような不正アクセスに関する大切なメールの冒頭には通常『○◇△ 様』と言ったように『宛名』が書かれていますが、でもこのメールにはその宛名が存在しません。
でも仮にもしこれが本当にSBI証券からだとすれば、ユーザーの氏名を絶対知っているはずですから宛名が無いのはとても不自然です。
ならどうしてこのような書き方をするのでしょうか?
その原因は、このメールの送信者は受信者の情報をメールアドレスしか知らないわけだから宛名なんて書きようがないからです。
どうせどこかから漏洩したメールアドレスのリストを入手し、そのメール宛に無選別でこういったメールを送信しているのでしょう。


リンク先のドメインを確認

さて、本文の『こちらの環境確認ページ』と書かれた部分に付けられた詐欺サイトへのリンクですがURLは以下の通りです。
【h**ps://sbi-securityaction.snwxx.com/page/?ref=sb&ts=1745451…..】(あまりに長いので割愛しました)
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
これまたSBI証券のドメインとは異なるものが利用されていますね。

先程と同様にこのドメインを割当てているIPアドレスを『aWebAnalysis』さんで取得してみます。

次にこのドメインに関する詳しい情報を『Whois』さんで取得してみます。

この情報が正しければ、このドメインの取得者の所在地はオランダで、取得を依頼したレジストラもオランダの企業です。

割当てているIPアドレスは104.21.6.188
IP調査兵団』でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、先程とは異なるものの再び香港付近であることが分かりました。

リンクを辿ってみると、一旦はウイルスバスターにブロックされましたが、解除して進むとこのようなページが開きました。

公式サイトとはURLが全く異なるので、これは本物そっくりの偽ログインページです。
続行ボタンを押してみると、今度はボタンが『もう一度クリック』に入れ替わりました。

何の意味があるんでしょうね?
再びボタンを押して先に進んでみるとまた最初のページに戻ります…

再度ボタンを押してみると再びこのページ…
ボタンの位置変ってるし…💦

面倒ながら4度目のボタンを押してみると、最後に開いたのは『404 Error: Page not found』と書かれた真っ白なページ。

恐らくこのサイトを設置したレンタルサーバーがその危険を察知して削除したものかと思いますが、ウイルスバスターにブロックされたことが、ここには以前危険なサイトが存在していたことを物語っていますね。


まとめ

現在SBI証券に限らずたくさんの証券会社になるすます不審なメールが大量に流れています。
私のように投資に興味がない人間はともかく、多くの方が資産運用にご興味をお持ちの世の中ですのでお心当たりのある方はご用心ください。

恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;