『詐欺メール』『【NOMURA】緊急セキュリティ対策:アカウント保護のお願い』と、来た件


★フィッシング詐欺メール解体新書★


スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。


いつもご覧くださりありがとうございます!

☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆
★現在、証券会社に成り済ます悪質なメールが大量発生中、資産運用されている方はご注意ください★

  • 件名の見出しを確認
  • メールアドレスのドメインを確認
  • リンク先のドメインを確認

できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分~10分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。


前書き

自分たちのことを差し置いて、フィッシング詐欺による不正アクセスネタでメールを送ってくる輩が多くいます。
今回は、そんな輩の『野村證券』に成り済ます不審なメールのご紹介となります。

では、今回も詳しく見ていくことにしましょう。


以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。


メール本文


ここから本文
↓↓↓↓↓↓



件名:[spam] 【NOMURA】緊急セキュリティ対策:アカウント保護のお願い
送信者: “野村証券" <no-reply.ctuyny@service.hdn98.com>


【緊急】あなたのアカウント保護対策のお願い
フィッシング詐欺による不正アクセスが急増中!お客様の資産が危険にさらされています。

重要なお知らせ:セキュリティ診断の結果、あなたのアカウントが保護されていない可能性があります。今すぐ対策が必要です。

✓ たった3分の作業でアカウントの安全性が大幅に向上
✓ すでに92%のお客様が対策を完了済み
✓ 対策を行わない場合、一時的にサービスが制限される可能性あり

不審なメールやサイトには絶対に個人情報を入力しないでください。正規の野村證券サイトでのみ操作を行ってください 。

今すぐアカウントを保護する(所要時間:約3分)

※ ご不明点は「ご意見・苦情ダイヤル」0120-56-8604(平日9:00~17:00)までお問い合わせください。


↑↑↑↑↑↑
本文ここまで



『お客様の資産が危険にさらされています』ってどの口が言っているのでしょうか?
こいつらにこんなこと言われたくないです!
所用時間が3分とか直ぐに終わるような事を書いてリンクに誘い込もうとしています。
当然リンク先は詐欺サイトで、口座のアカウント情報を盗み出すのがこのメールの目的です。


件名の見出しを確認

この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。


メールアドレスのドメインを確認

送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『service.hdn98.com』
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
因みに野村證券が利用するメールアドレスのドメインは『nomura.com』です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。

では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドです。


Received: from service.hdn98.com (service.hdn98.com [107.174.70.214])


ここの末尾に記載のIPアドレスは、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません

では、試しにドメイン『service.hdn98.com』を割当てているIPアドレスとこのIPアドレスを比較してみましょう。
このドメインに関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。

この情報が正しければ、このドメインの取得者は、中国の方です。
割当てているIPアドレスとReceivedフィールドのIPアドレスが合致したので、この送信者は自身のメールアドレスを偽ることなく何食わぬ顔でこのメールを送信してきたことになります。

このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を『IP調査兵団』で導き出してみると、ニューヨークのバッファロー付近です。


リンク先のドメインを確認

さて、本文の『今すぐアカウントを保護する(所要時間:約3分)』と書かれた部分に付けられた詐欺サイトへのリンクですがURLは以下の通りです。
【h**ps://nomura-plebtr.kal50.com/web/login-dialog/】
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
これまた野村證券のドメインとは異なるものが利用されていますね。

先程と同様にこのドメインに関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。

この情報が正しければ、このドメインの取得者の所在地は中国の広西チワン族自治区です。

割当てているIPアドレスは『172.67.178.213』
IP調査兵団』でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、詐欺サイトではありがちな、カナダのトロント市庁舎付近であることが分かりました。

リンクを辿ってみると、このようなページがどこからもブロックされることなく無防備に放置されていました。

公式サイトとはURLが全く異なるので、これは本物そっくりの偽ログインページです。
当然、ここにIDとパスワードを入力してログインボタンを押してしまうとその情報は詐欺犯に把握され不正ログインが可能となります。


まとめ

野村證券が、自社のものではないドメインを使ったメールアドレスで、バッファロー辺りからユーザーにメールを送り、カナダのトロント市庁舎付近に設置されたウェブサーバーにあるサイトに誘導するって絶対おかしいです!

恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;