『詐欺メール』『UCカード4月お支払金額のお知らせ』と、来た件
★フィッシング詐欺メール解体新書★
スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。
いつもご覧くださりありがとうございます!
☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆
★現在、証券会社に成り済ます悪質なメールが大量発生中、資産運用されている方はご注意ください★
- 件名の見出しを確認
- メールアドレスのドメインを確認
- 宛名を確認
- リンク先のドメインを確認
できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分~10分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。
前書き
クレジットカード会社から良く送られてくる次回支払金額の案内メール。
またこれに便乗し詐欺メールも多く見られ、私のところへは本物よりも倍以上多く送られてきて、その多くが実際に所持していないカード会社のもの。
今日はUCカードと名乗る者から合計4通同じ内容のお知らせメールが届いています。
1通だけならまだしも、4通っておかしいでしょ?(笑)
では、今回も詳しく見ていくことにしましょう。
以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。
メール本文
ここから本文
↓↓↓↓↓↓
件名:[spam] UCカード4月お支払金額のお知らせ
送信者: “UCカード" <atubd-lMLs@kita9.ed.jp>
いつもご利用いただきありがとうございます。
次回のお支払金額
6,568円
次回のお引き落とし日: 2025年4月26日(土)
口座へのご準備期日: 2025年4月23日(水)
▶ ご準備が間に合わない場合はこちら
よくあるご質問
▶ ご利用明細の「金額が異なる」ケースについて
このメールはアットユーネットから自動配信しております。
© CREDIT SAISON CO., LTD.
↑↑↑↑↑↑
本文ここまで
それ以前に私、UCカードなんて所持していません。
どうして所持していないカード会社からこのようなメールが送られてくるのでしょうか?
もう皆さんお分かりですよね!
件名の見出しを確認
この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。
メールアドレスのドメインを確認
送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『kita9.ed.jp』
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
因みにUCカードが利用するメールアドレスのドメインは『uccard.co.jp』です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。
確かこの『kita9.ed.jp』は、この時に出てきましたね。
『詐欺メール』『『取引制限の確認』Vpass情報の更新手続きについて』と、来た件
このドメインは、UCカードのものでは無く『北九州市教育委員会が運営する教育ネットワーク』さんの物で、もちろん偽装に使われたものです。
では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドです。
Received: from C202504201465960.local (unknown [118.107.17.28])
経験上、ここに『C』から始まる数字のlocalドメインが記載されているものは全て詐欺メール。
最近このドメインが多く見られます。
ここの末尾に記載のIPアドレスは、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません。
このIPアドレスからメールの発信地を『IP調査兵団』で導き出してみると、香港付近です。
これもReceivedフィールドに『C』から始まる数字のlocalドメインが記載されているものの特徴です。
宛名を確認
このような支払いに関する大切なメールの冒頭には通常『○◇△ 様』と言ったように『宛名』が書かれていますが、でもこのメールにはその宛名が存在しません。
でも仮にもしこれが本当にUCカードからだとすれば、ユーザーの氏名を知っているはずですから宛名が無いのはとても不自然です。
ならどうしてこのような書き方をするのでしょうか?
その原因は、このメールの送信者は受信者の情報をメールアドレスしか知らないわけだから宛名なんて書きようがないからです。
どうせどこかから漏洩したメールアドレスのリストを入手し、そのメール宛に無選別でこういったメールを送信しているのでしょう。
リンク先のドメインを確認
さて、本文中に2箇所付けられた詐欺サイトへのリンクですがURLは以下の通りです。
【h**ps://gyxcontb.shop/con/uccar.jsp/】(あまりに長いので割愛しました)
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
これまたUCカードのドメインとは異なるものが利用されていますね。
このドメインに関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。
この情報が正しければ、このドメインの取得者の所在地は中国の湖北省です。
割当てているIPアドレスは『165.154.112.38』
『IP調査兵団』でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、先程とは異なるものの再び香港付近であることが分かりました。
リンクを辿ってみると、一旦はGoogle Chromeにブロックされましたが、解除して進むと開いたのは『404 Error: Page not found』とだけ書かれた真っ白なページ。
恐らくこのサイトを設置したレンタルサーバーがその危険を察知して削除したものかと思いますが、ウイルスバスターにブロックされたことが、ここには以前危険なサイトが存在していたことを物語っていますね。
まとめ
UCカードが、自社のものではない『北九州市教育委員会が運営する教育ネットワーク』のドメインを使ったメールアドレスで、香港からユーザーにメールを送り、更に香港付近に設置されたウェブサーバーにあるサイトに誘導するって絶対おかしいです!
恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。
いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;