『詐欺メール』Amazonから『アカウント認証の遅延による利用制限のお知らせ』と、来た件


★フィッシング詐欺メール解体新書★


スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。


いつもご覧くださりありがとうございます!

☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆
★現在、偽キャンペーンメールが大量発生中、特にポイント付与メールにご注意ください★

  • 件名の見出しを確認
  • メールアドレスのドメインを確認
  • 宛名を確認
  • リンク先のドメインを確認

できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分~10分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。


前書き

相変わらず Amazon を騙った怪しいメールが多いですね。
それだけ利用者が多いってことでしょうか。
ChatGPTによると、2024年5月の時点で Amazon の利用者数は6,724万人に達し、楽天市場の6,631万人を上回っています。

今回は、そんな Amazon に成り済ます不審なメールのご紹介となります。

では、今回も詳しく見ていくことにしましょう。


以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。


メール本文


ここから本文
↓↓↓↓↓↓



件名:[spam] アカウント認証の遅延による利用制限のお知らせ
送信者: “Amazon.co.jp" <account-17Z4@amazon.co.jp>


アカウント認証の遅延

⚠️ 問題: アカウント認証の遅延

検出日時: 2025年3月27日

影響: サービス利用制限

【警告】アカウント認証の遅延による利用制限のお知らせ

平素より Amazon.co.jp をご利用いただき、ありがとうございます。

お客様のご登録のアカウントの認証が遅延しています。今すぐ対応しないと、サービスが制限され、購入や特典が利用できなくなります。

今夕までに対応を。さもないと、アカウントがロックされ、復旧には追加手続きが必要です。

アカウントを認証する

指示に従って認証を完了し、アカウントを保護してください。

放置は重大な不利益を招きます。今すぐ対応を。詳細はこちら。

このメールは自動送信です。返信は受け付けておりません。

Amazonアカウント • 購入履歴 • 販売条件 • プライバシーポリシー

All rights reserved


↑↑↑↑↑↑
本文ここまで



このメールは、アカウント認証の遅延によって Amazon のサービスが利用できなくなると書かれていて、解除復旧するにはリンクからアカウント認証をしなければならないようです。
この『アカウント認証の遅延』って言葉ですが、通常『遅延』とは、予定された時間や期日よりも遅れることを意味していて、そのまま解釈すると『アカウント認証が遅れている』となりますよね。
それならユーザー側の問題ではなく、Amazon 側に問題があるような気がしますがいかがでしょう?
それに『今夕までに対応を。さもないと、アカウントがロックされ、復旧には追加手続きが必要です』って、こんなの脅し文句じゃないですか!
これらの言葉遣いから考えて、この送信者は日本語があまり得意ではなさそうな…💦


件名の見出しを確認

この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。


メールアドレスのドメインを確認

送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『amazon.co.jp』
確かにこのドメインは、Amazon が利用するメールアドレスのドメインです。
でもここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。

では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドです。


Received: from iv-ydsem4olq8plsv08eq97.localdomain (unknown [150.5.163.232])


Amazon のドメインとは異なるなんだかクソ長く怪しいlocalドメインが記載されていますね。
ここの末尾に記載のIPアドレスは、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません

ひとまず試しにドメイン『amazon.co.jp』を割当てているIPアドレスとこのIPアドレスを比較してみましょう。
こちらが『aWebAnalysis』さんで取得したこのドメインに割当てているIPアドレスです。

当たり前ですが全然違いますよね、この結果からこの送信者が使ったとされる『amazon.co.jp』を使ったメールアドレスは偽装であることが断定できます。

このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を『IP調査兵団』で導き出してみると、香港付近です。


宛名を確認

このようなアカウントに関する大切なメールの冒頭には通常『○◇△ 様』と言ったように『宛名』が書かれていますが、でもこのメールにはその宛名が存在しません。
でも仮にもしこれが本当に Amazon からだとすれば、ユーザーの氏名やハンドル名を知っているはずですから宛名が無いのはとても不自然です。
ならどうしてこのような書き方をするのでしょうか?
その原因は、このメールの送信者は受信者の情報をメールアドレスしか知らないわけだから宛名なんて書きようがないからです。
どうせどこかから漏洩したメールアドレスのリストを入手し、そのメール宛に無選別でこういったメールを送信しているのでしょう。


リンク先のドメインを確認

さて、本文の『アカウントを認証する』と書かれた部分に付けられた詐欺サイトへのリンクですがURLは以下の通りです。
【h**ps://pqexsbwkrb.com/support/】
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
Amazon のドメインとは異なるものが利用されていますね。

先程と同様にこのドメインを割当てているIPアドレスを『aWebAnalysis』さんで取得してみます。

次にこのドメインに関する詳しい情報を『Whois』さんで取得してみます。

この情報が正しければ、このドメインの取得者の所在地は、オランダす。

割当てているIPアドレスは206.238.70.131
IP調査兵団』でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、詐欺サイトではありがちな、シンガポールの山中であることが分かりました。

リンクを辿ってみると、一旦はウイルスバスターにブロックされましたが、解除して進むとこのようなページが開きました。

公式サイトとはURLが全く異なるので、これは本物そっくりの偽ログインページです。
当然、ここにIDとパスワードを入力してログインボタンを押してしまうとその情報は詐欺犯に把握され不正ログインが可能となります。
この先のページでこのように、更にクレジットカードの情報を盗み取られた上で詐欺の被害に遭うことになります。

先ほどの偽のログインページですが、一番下にある『次へ』黄色いボタンですが、本物はこのように『Amazonアカウントを作成する』です。
これで本物と偽物の見分けがつきますが、まあ、誰も気が付かないでしょうね。💦


まとめ

Amazon が、香港からユーザーにメールを送り、シンガポールの山中に設置されたウェブサーバーにあるサイトに誘導するって絶対おかしいです!

恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;