『詐欺メール』から『あなたのANAアカウントの認証手続きについて』と、来た件
★フィッシング詐欺メール解体新書★
スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。
いつもご覧くださりありがとうございます!
☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆
★現在、偽キャンペーンメールが大量発生中、特にポイント付与メールにご注意ください★
- 件名の見出しを確認
- メールアドレスのドメインを確認
- 宛名を確認
- リンク先のドメインを確認
できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分~10分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。
前書き
恐らく眠さんのところにも届いていると思われますが、このところANAになりすまして詐欺を行おうとする危険なメールが多発しています。
今回は、そんなANAに成り済ます不審なメールのご紹介となります。
では、今回も詳しく見ていくことにしましょう。
以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。
メール本文
ここから本文
↓↓↓↓↓↓
件名:[spam] あなたのANAアカウントの認証手続きについて
送信者:送信者 “ANA CARD" <ana-rjcwdrlo@swdz23.cn>
ANAマイレージクラブからのお知らせ
ANAマイレージクラブへのご入会、誠にありがとうございます。
ご利用に関する重要な確認が必要ですので、こちらからご確認ください。
以下のリンクをクリックして、必要な手続きをお願いいたします。お手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします。
ご確認がない場合、サービスに制限がかかる可能性がありますので、ご了承ください。
ご利用確認はこちら
注意: 2025-03-31までに手続きを完了してください。期限を過ぎると、アカウントに制限がかかる場合があります。
※入会前のフライトはマイルに積算できません。
◆このメールに心当たりがない場合は、当社にご連絡ください。
こちらをクリック
【お問い合わせ】
メールでのお問い合わせ(ANAマイレージクラブ)
https://www.ana.co.jp/amc/metalink/0269.html
電話でのお問い合わせ(日本地区)
0570-029-767(全国一律料金)/または 03-6741-6683(有料/海外から)
※サービスメニューの「3番」を押してください。
今後とも、ANAをご愛顧賜りますようお願い申し上げます。
このメールは自動送信されています。返信はできませんのでご了承ください。
↑↑↑↑↑↑
本文ここまで
ANAマイレージクラブの利用に関する重要な確認が必要だと、メールが届きました。
どのような重要な確認なのかはどこにも書かれていないので何が起きているのか分かりませんが、リンクに行って利用確認を行うように促しています。
えっ、その重要な確認って『利用確認』なの?
なんか違和感感じますね。
手続きの期限が2025-03-31。
期限を過ぎると、アカウントに制限が掛かるらしいです。
まあ何と書かれようがこのメールは悪意を持って送られてきた怪しメールです。
書かれているのは全部ウソですから。
件名の見出しを確認
この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。
メールアドレスのドメインを確認
送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『swdz23.cn』
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
末尾が『.cn』なのでこれは中国に与えられた国別ドメインです。
因みにANAが利用するメールアドレスのドメインは『@ana.co.jp』です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。
では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドがこちらです。
Received: from swdz23.cn (unknown [45.195.8.168])
ここの末尾に記載のIPアドレスは、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません。
では、試しにドメイン『swdz23.cn』を割当てているIPアドレスとこのIPアドレスを比較してみましょう。
このドメインに関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。swdz23.cn
この情報が正しければ、このドメインの取得者は、これらの調査では頻繁に見掛ける中国の方です。
割当てているIPアドレスとReceivedフィールドのIPアドレスが合致したので、この送信者は自身のメールアドレスを偽ることなく何食わぬ顔でこのメールを送信してきたことになります。
このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を『IP調査兵団』で導き出してみると、東京都千代田区付近です。
宛名を確認
このような大切なメールの冒頭には通常『○◇△ 様』と言ったように『宛名』が書かれていますが、でもこのメールにはその宛名が存在しません。
でも仮にもしこれが本当にANAからだとすれば、ユーザーの氏名を知っているはずですから宛名が無いのはとても不自然です。
ならどうしてこのような書き方をするのでしょうか?
その原因は、このメールの送信者は受信者の情報をメールアドレスしか知らないわけだから宛名なんて書きようがないからです。
どうせどこかから漏洩したメールアドレスのリストを入手し、そのメール宛に無選別でこういったメールを送信しているのでしょう。
リンク先のドメインを確認
さて、本文の『ご利用確認はこちら』と書かれた部分に付けられた詐欺サイトへのリンクですがURLは以下の通りです。
【h**ps://ana-pontization.nej03.com/amcmembr_Loginam/】(あまりに長いので割愛しました)
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
これまたANAのドメインとは異なるものが利用されていますね。
先程と同様にこのドメインに関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。
この情報が正しければ、このドメインの取得者の所在地は中国です。
割当てているIPアドレスは『104.21.32.1』
『IP調査兵団』でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、詐欺サイトではありがちな、カナダのトロント市庁舎付近であることが分かりました。
リンクを辿ってみると、このようなページがどこからもブロックされることなく無防備に放置されていました。
公式サイトとはURLが全く異なるので、これは本物そっくりの偽ログインページです。
当然、ここにIDとパスワードを入力してログインボタンを押してしまうとその情報は詐欺犯に把握され不正ログインが可能となります。
この先のページでこのように、本人認証と称し更にクレジットカードの情報を盗み取られた上で詐欺の被害に遭うことになります。
まとめ
ANAが、自社のものではないドメインを使ったメールアドレスでユーザーにメールを送り、カナダのトロント市庁舎付近に設置されたウェブサーバーにあるサイトに誘導するって絶対おかしいです!
恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。
いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;