『詐欺メール』新『【VISAカード】重要なお知らせ』と、来た件

★フィッシング詐欺メール解体新書★
スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。
いつもご覧くださりありがとうございます!
☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆
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- 件名の見出しを確認
- メールアドレスのドメインを確認
- 宛名を確認
- リンク先のドメインを確認
できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。
前書き
今回は、『VISAカード』に成り済ます不審なメールのご紹介となります。
以前に同じ件名のメールを2度ほどご紹介したことがあります。
・2021年11月15日:『詐欺メール』「【VISAカード】重要なお知らせ」と、来た件
・2021年12月17日:『詐欺メール』「【VISAカード】重要なお知らせ」と、立て続けに来た件
もう4年以上前ですね。
4年も経てば色々と状況も変化していると思いますので、情報のアップデートも兼ね改めて取り上げてみようと思います。
最初に書いておきますが、VISAカードによると『いかなる場合も、eメールでカード会員の個人情報および機密情報を確認することは決してございません』ということです。
ですから、いちユーザーにVISAカードからメールや電話で連絡することは無いので、こういったメールは全てウソです。
では、今回も詳しく見ていくことにしましょう。
以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。
メール本文
ここから本文
↓↓↓↓↓↓
件名:[spam] 【VISAカード】重要なお知らせ
送信者:"visajapan" <mail.visa-bnxnulc@hdqtnf.cn>
【VISAカード 】利用いただき、ありがとうございます。
このたび、ご本人様のご利用かどうかを確認させていただきたいお取引がありましたので、誠に勝手ながら、カードのご利用を一部制限させていただき、ご連絡させていただきました。
つきましては、以下へアクセスの上、カードのご利用確認にご協力をお願い致します。
お客様にはご迷惑、ご心配をお掛けし、誠に申し訳ございません。
何卒ご理解いただきたくお願い申しあげます。
ご回答をいただけない場合、カードのご利用制限が継続されることもございますので、予めご了承下さい。
■ご利用確認はこちら
ご不便とご心配をおかけしまして誠に申し訳ございませんが、
何とぞご理解賜りたくお願い申しあげます。
──────────────────────────────────
■発行者■
VISAカード
東京都中野区中野4-3-2
──────────────────────────────────
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無断転載および再配布を禁じます。
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本文ここまで
中身は末尾のコピーライトの年号以外は4年前と全く同じで、使われているフォントまで一緒なので当然同一犯の仕業でしょう。
当時は、送信者のメールアドレスのドメインがVISAカードっぽい『visa.co.jp』が使われていましたが、今回はそれとは異なります。
件名の見出しを確認
この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。
メールアドレスのドメインを確認
送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『hdqtnf.cn』
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
これは末尾が『.cn』なのでこれは中国に与えられた国別ドメインです。
因みにVIASカードが利用するメールアドレスのドメインは『@visa.co.jp』です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。
では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドがこちらです。
Received: from hdqtnf.cn (unknown [45.195.8.187])
ここの末尾に記載のIPアドレスは、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません。
ドメイン『hdqtnf.cn』を割当てているIPアドレスとこのIPアドレスを比較してみましょう。
このドメインに関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。
この情報が正しければ、このドメインの取得者は、こういった調査で頻繁に見掛ける中国の方。
割当てているIPアドレスとReceivedフィールドのIPアドレスが合致したので、この送信者は自身のメールアドレスを偽ることなく何食わぬ顔でこのメールを送信してきたことになります。
このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を『IP調査兵団』で導き出してみると、東京都千代田区付近であることが分かりました。
宛名を確認
このような不正利用を通知するような大切なメールの冒頭には、通常『○◇△ 様』と言ったように『宛名』が書かれていますが、でもこのメールにはその宛名が存在しません。
でも仮にもしこれが本当にVISAカードからだとすれば、ユーザーの氏名を知っているはずですから宛名が無いのはとても不自然です。
ならどうしてこのような書き方をするのでしょうか?
その原因は、このメールの送信者は受信者の情報をメールアドレスしか知らないわけだから宛名なんて書きようがないからです。
どうせどこかから漏洩したメールアドレスのリストを入手し、そのメール宛に無選別でこういったメールを送信しているのでしょう。
リンク先のドメインを確認
さて、本文の『■ご利用確認はこちら』と書かれた部分に付けられた詐欺サイトへのリンクですがURLは以下の通りです。
【h**ps://visa-selfistic.obsse.cn/pay-with-featured/】
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
これまたVISAカードのドメインとは異なるこれまた中国のものが利用されていますね。
先程と同様にこのドメインに関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。
やっぱりこの中国の方が関与しているようです。
割当てているIPアドレスは『172.67.169.104』
『IP調査兵団』でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、詐欺サイトではありがちな、カナダのトロント市庁舎付近であることが分かりました。
リンクを辿ってみると、一旦はウイルスバスターにブロックされましたが、解除して進むとこのようなページが開きました。
公式サイトとはURLが全く異なるので、これは偽サイトです。
当然、ここに情報入力して青いボタンを押すとクレジットカードの情報を盗み取られた上で詐欺の被害に遭うことになります。
まとめ
もし、こういった不正利用が怪しまれる際は、VISAなどのカードブランドからではなく、カードの発行元から連絡が入るはずです。
でもは付こう会社からの連絡も鵜呑みにするのではなく、しっかりと発信元を確認し対処する必要があります。
恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。
いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;