『詐欺メール』SBI証券から『【重要】今すぐ対応を！口座の安全強化認証のお願い』と、来た件
★フィッシング詐欺メール解体新書★
スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。
いつもご覧くださりありがとうございます！
☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆
- 件名の見出しを確認
- メールアドレスのドメインを確認
- リンク先のドメインを確認
できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。
前書き
先日来届いている楽天証券についていくつかブログエントリーか来ましたが、今回は『SBI証券』に成り済ます不審なメールのご紹介となります。
どうやら銀行やクレジットカード会社に飽き足らず証券会社にも触手を伸ばし始めたようですね。
では詳しく見ていくことにしましょう。
以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。
メール本文
ここから本文
↓↓↓↓↓↓
件名：[spam] 【重要】今すぐ対応を！口座の安全強化認証のお願い
送信者："SBI証券" <postmaster@qwc74.com>
【重要】口座の安全強化認証のご案内
いつもSBI証券をご利用いただき、誠にありがとうございます。
お客様の貴重な資産を守るため、最新のセキュリティ対策を導入しました。
安全認証の設定を行わない場合、3日後に再確認画面が表示されます。
🔹 最新のセキュリティ技術で口座を保護
🔹 不正アクセス防止機能を強化
🔹 簡単な設定で、より安全な取引を実現
h**ps_://www.sbisec.co.jp
【お問い合わせ先】
ご不明な点がございましたら、SBI証券カスタマーサポートまでお問い合わせください。
📧 メール：support@sbi.co.jp
🕘 受付時間：平日 9:00～17:00
お客様の安心・安全な取引環境のため、ご理解とご協力をお願い申し上げます。
SBI証券 カスタマーサポート
↑↑↑↑↑↑
本文ここまで
こういったメールでよく見掛ける『セキュリティ対策』や『セキュリティ強化』を行ったのでリンクへ行って認証を行えというものです。
普通こういったセキュリティ更新を行ったとしても、ユーザーが自身で認証作業を行うことなんてあり得ません。
件名の見出しを確認
この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。
メールアドレスのドメインを確認
送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『qwc74.com』
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
因みにSBI証券が利用するメールアドレスのドメインは『@sbisec.co.jp』です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。
では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドがこちらです。
Received: from mail.qwc74.com (v157-7-66-68.2710.static.cnode.io [157.7.66.68])
ここの末尾に記載のIPアドレスは、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません。
このドメインに関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。
『対応するIPアドレスがありません』と書かれているので、このドメインは存在するものの現在どのIPアドレスにも割り当てられていないもので、IPアドレスが割り当てられるまで利用することができません。
この結果からこの送信者が使ったとされる『qwc74.com』を使ったメールアドレスは偽装であることが断定できます。
このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を『IP調査兵団』で導き出してみると、JR神田駅付近であることが分かりました。
リンク先のドメインを確認
さて、本文にSBI証券の公式ドメインを使って直書きされた詐欺サイトへのリンクですが、当然偽装されていて、実際に接続されるサイトのURLは以下の通りです。
【h**ps://sbi-japan.oluybud.top/WPLEThmR001Control/ETGate/login.html】
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
これまたSBI証券のドメインとは異なるものが利用されていますね。
先程と同様にこのドメインに関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。
『Registrant Organization』には『See PrivacyGuardian.org』と記載されています。
これは、米国のドメインレジストラ『See PrivacyGuardian.org』は、ドメインの登録者の各種情報(名前、住所、電話番号、メールアドレスなど)が公開されるのを防ぐため、その代わりにこのように、See PrivacyGuardian.orgの情報が表示され、スパムや不正アクセスからの保護が強化することができます。
半面最近は、このサービスが藪蛇(やぶへび)になりこういったサイバー犯罪の温床とされることが多く見られます。
割当てているIPアドレスは『172.67.151.249』
『IP調査兵団』でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、詐欺サイトではありがちな、カナダのトロント市庁舎付近であることが分かりました。
リンクを辿ってみると、このようなページがどこからもブロックされることなく無防備に放置されていました。
公式サイトとはURLが全く異なるので、これは本物そっくりの偽ログインページです。
当然、ここにIDとパスワードを入力してログインボタンを押してしまうとその情報は詐欺犯に把握され不正ログインが可能となります。
この先のセキュリティ認証ページで、このように取引パスワードをを盗み取られた上で詐欺の被害に遭うことになります。
まとめ
SBI証券が、自社のものではない休止中のドメインを使ったメールアドレスでユーザーにメールを送り、カナダのトロント市庁舎付近に設置されたウェブサーバーにあるサイトに誘導するって絶対おかしいです！
恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。
いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;