『詐欺メール』『【ANA Mall】マイレージクラブ マイル加算のお知らせ』と、来た件
★フィッシング詐欺メール解体新書★
スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。
いつもご覧くださりありがとうございます!
☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆
- 件名の見出しを確認
- メールアドレスのドメインを確認
- 宛名を確認
- リンク先のドメインを確認
できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。
前書き
皆さんのアクセスを確認すると、このANAマイレージクラブに関心があるようで多くの方にご覧いただいています。
今回は、そんな『ANAマイレージクラブ』に成り済ます不審なメールのご紹介となります。
では、詳しく見ていくことにしましょう。
以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。
メール本文
ここから本文
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件名:[spam] 【ANA Mall】マイレージクラブ マイル加算のお知らせ
送信者:"ANA" <no-reply@hebeisiwangchang.com>
平素よりANAマイレージクラブをご利用いただき、誠にありがとうございます。
このたび、貴会員におかれましては、ご登録の会員情報とご予約時の情報に相違があるため、自動加算が正常に行われなかったマイルがございます。
未加算マイル
8,1088マイル
計上前有効期限
メール受信後3日以内
つきましては、下記URLより「会員情報の修正・確認」を行っていただき、手動でのマイル加算手続きをお願いいたします。
▼会員情報の確認・修正
h**ps://anapoints.com/anaac
※上記URLは本メール送信後72時間以内のみ有効です。
※加算完了後のマイル有効期限は、積算日から1年間となります。
ご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解とご協力のほどお願い申し上げます。
今後とも、ANAマイレージクラブをご愛顧くださいますようお願い申し上げます。
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本文ここまで
ANAマイレージクラブの会員数は、ChatGPTによると2023年度時点で約4,200万人に達しているとされています。
このメールはその会員を対象に作られた偽メールです。
会員情報と予約時の情報に相違があるため、自動加算が正常に行われなかったマイルが8,1088マイルあるとの事。
私は、会員じゃないのでこのようなメールを送られてきても何とも思わないんですが、会員の場合は慌てますよね。
でも騙されてはいけませんよ!
このメールは詐欺サイトに誘い込んで、ANAマイレージクラブのアカウント情報とクレジットカードの情報を盗み出そうとするものです。
件名の見出しを確認
この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。
メールアドレスのドメインを確認
送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『hebeisiwangchang.com』
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
あらら、このドメインのどこにもANAに関する要素が何もありませんね。
因みに ANA が利用するメールアドレスのドメインは『@ana.co.jp』です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。
では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドがこちらです。
Received: from mail0.hebeisiwangchang.com (unknown [172.111.148.118])
ここの末尾に記載のIPアドレスは、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません。
ここにあるドメイン『mail0.hebeisiwangchang.com』を割当てているIPアドレスとこのIPアドレスを比較してみましょう。
こちらが『aWebAnalysis』さんで取得したこのドメインに割当てているIPアドレスです。
割当てているIPアドレスとReceivedフィールドのIPアドレスが合致したので、この送信者は自身のメールアドレスを偽ることなく何食わぬ顔でこのメールを送信してきたことになります。
このドメインに関する詳しい情報を『Whois』さんで取得してみます。
この情報が正しければ、このドメインの取得者の所在地は日本ですが『State』欄が『Arlington(アーリントン)』です。
これって米国のテキサス州にある都市の名前です。
まあ身バレしないようにでたらめな情報で申請したんでしょうね。
このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を『IP調査兵団』で導き出してみると、ドイツのフランクフルト・アム・マイン付近であることが分かりました。
宛名を確認
このような大切なメールの冒頭には、通常『○□△ 様』と言ったように『宛名』が書かれていますが、でもこのメールにはその宛名が存在しません。
でも仮にもしこれが本当に ANA からだとすれば、ユーザーの氏名やハンドル名を知っているはずですから宛名が無いのはとても不自然です。
ならどうしてこのような書き方をするのでしょうか?
その原因は、このメールの送信者は受信者の情報をメールアドレスしか知らないわけだから宛名なんて書きようがないからです。
どうせどこかから漏洩したメールアドレスのリストを入手し、そのメール宛に無選別でこういったメールを送信しているのでしょう。
リンク先のドメインを確認
さて、本文に直書きされた詐欺サイトへのリンクですが、実際に接続されるサイトのURLは以下の通りです。
【h**ps://anapoints.com/anaac/】
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
これまた ANA のドメインとは異なるものが利用されていますね。
先程と同様に『aWebAnalysis』さんでこのドメインを割当てているIPアドレスを取得してみます。
このドメインに関する詳しい情報を『Whois』さんで取得してみます。
この情報が正しければ、このドメインの取得者の所在地は、中国杭州市です。
割当てているIPアドレスは『103.195.6.46』
『IP調査兵団』でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、詐欺サイトではありがちな、香港付近であることが分かりました。
リンクを辿ってみると、このようなページがどこからもブロックされることなく無防備に放置されていました。
公式サイトとはURLが全く異なるので、これは本物そっくりの偽ログインページです。
当然、ここにお客様番号とWebパスワードを入力してログインボタンを押してしまうとその情報は詐欺犯に把握され不正ログインが可能となります。
この先のページでこのように本人認証と称しクレジットカードの情報を盗み取られた上で詐欺の被害に遭うことになります。
まとめ
ANA が、自社のものではないドメインを使ったメールアドレスで、遠くドイツのフランクフルト・アム・マイン付近からユーザーにメールを送り、香港に設置されたウェブサーバーにあるサイトに誘導するって絶対おかしいです!
恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。
いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;