『詐欺メール』『【楽天より】アカウントセキュリティに関する重要な通知』と、来た件
★フィッシング詐欺メール解体新書★
スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。
いつもご覧くださりありがとうございます！
☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆
- 件名の見出しを確認
- メールアドレスのドメインを確認
- 宛名を確認
- リンク先のドメインを確認
できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。
前書き
このブログエントリーが、不審なメールに関するものの2,500投稿目となりましたが、それにしても相変わらずこういったメールは届き続けており、恐らく今後も届き続けることと思います。
まだまだ3,000、4,000と増えていくと思いますが、一人でも被害者が少なくなるよう今後共書き続けてまいりますので宜しくお願いいたします。
さて今回は、『楽天カード』に成り済ます不審なメールのご紹介となります。
昨日もこの楽天カード絡みのブログエントリーを書きましたが、こういったメールが立て続けに届いております。
このメールもおかしなところが散見されますので、詳しく見ていくことにしましょう。
以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。
メール本文
ここから本文
↓↓↓↓↓↓
件名：[spam] 【楽天より】アカウントセキュリティに関する重要な通知（メール番号:CF-EC-34658510756）
送信者："楽天カード株式会社" <webmaster-psmbcarfd-Administrator-Doq3@accounts.nintendo.com>
【楽天カードご利用確認のお願い】
平素より楽天カードをご利用いただき、誠にありがとうございます。
お客様のカードに関連するお取引について、確認が必要なものがございます。
つきましては、以下のリンクよりご利用確認をお願いいたします。
▼ご利用確認はこちら
ご確認いただけない場合、カードのご利用が一部制限される可能性がございますので、何卒ご協力をお願い申し上げます。
【お問い合わせ】
楽天株式会社 カスタマーサポートセンター
電話：0570-66-6910（24時間対応）
© Rakuten Card Co., Ltd.
↑↑↑↑↑↑
本文ここまで
カードの取引きで確認の必要があるとの事。
リンクへ行って利用確認をするように促していますが、これは不審なメールではよくあるテンプレート。
私が気になったのはそんな本文の内容ではなく末尾の署名欄。
ここに書かれている社名の『楽天株式会社 カスタマーサポートセンター』っておかしいんです。
『楽天株式会社』と言う社名は現在ありません。
と言うのも、2021年3月30日に開催された株主総会にて『楽天は4月1日付で社名を「楽天グループ」に変更する』と発表されており、現在の正式社名は『楽天グループ 株式会社』です。
いくら何でも自社名を間違えて署名欄に記載するっておかしすぎますよね。
件名の見出しを確認
この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。
メールアドレスのドメインを確認
送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『accounts.nintendo.com』
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
もうお気付きですよね。
そうです、このドメインはあの『任天堂』さんの公式ドメインで楽天のものではありません。
このようなメールにドメインを使われた任天堂さんもいい迷惑ですよね。
ご承知のことと思いますが、楽天が利用するメールアドレスのドメインは『@rakuten.co.jp』です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。
では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドがこちらです。
Received: from C20250303096635.local (unknown [192.253.236.104])
経験上、ここに『C』から始まる数字のlocalドメインが記載されているものは全て詐欺メール。
最近このドメインが多く見られます。
ここの末尾に記載のIPアドレスは、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません。
このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を『IP調査兵団』で導き出してみると、香港付近であることが分かりました。
これもReceivedフィールドに『C』から始まる数字のlocalドメインが記載されているものの特徴です。
それにこのIPアドレスは既にブラックリストに登録されて、そのカテゴリは『サイバーアタックの攻撃元』とされています。
宛名を確認
通常大切なメールの冒頭には『○□△ 様』と言ったように『宛名』が書かれていますが、でもこのメールにはその宛名が存在しません。
でも仮にもしこれが本当に楽天からだとすれば、ユーザーの氏名やハンドル名を知っているはずですから宛名が無いのはとても不自然です。
ならどうしてこのような書き方をするのでしょうか？
その原因は、このメールの送信者は受信者の情報をメールアドレスしか知らないわけだから宛名なんて書きようがないからです。
どうせどこかから漏洩したメールアドレスのリストを入手し、そのメール宛に無選別でこういったメールを送信しているのでしょう。
リンク先のドメインを確認
さて、本文の『▼ご利用確認はこちら』と書かれた部分に付けられた詐欺サイトへのリンクですがURLは以下の通りです。
【h**ps://rakuten-carid.com/co.jp/】
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
これまた楽天のドメインとは異なるものが利用されていますね。
先程と同様に『aWebAnalysis』さんでこのドメインを割当てているIPアドレスを取得してみます。
割当てているIPアドレスは『185.185.71.81』
『IP調査兵団』でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、ロシアのサンクトペテルブルグにある Pargolovo Tretye と言う街であることが分かりました。
リンクに接続してみましたが、開いたのは『404 Error: Page not found』とだけ書かれた真っ白なページ。
恐らくこのサイトを設置したレンタルサーバーがその危険を察知して削除したものかと思います。
まとめ
楽天カードが、自社のものではないドメインを使ったメールアドレスで、香港からユーザーにメールを送り
ロシアに設置されたウェブサーバーにあるサイトに誘導するって絶対おかしいです！
恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんの
フィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。
いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;