『詐欺メール』『口座取引制限のお知らせ:楽天e-navi情報の更新が必要です』と、来た件

★フィッシング詐欺メール解体新書★
スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。
いつもご覧くださりありがとうございます!
☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆
- 件名の見出しを確認
- メールアドレスのドメインを確認
- 宛名を確認
- リンク先のドメインを確認
できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。
前書き
今回は、『楽天』に成り済ます不審なメールのご紹介となります。
件名が ”「 ” から始まって ” 」” が無い何とも幼稚なこのメールには、更に不思議な部分がいくつか存在しています。
まずは本文をご覧いただきましょう。
以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。
メール本文
件名:[spam] 「口座取引制限のお知らせ:楽天e-navi情報の更新が必要です◉NJ-33387835567
送信者:"楽天株式会社" <rakuten_Net.Bc2obkB2@accounts.nintendo.com>
重要なお知らせ:楽天e-navi情報の更新をお願いします!
楽天e-naviをご利用いただき、ありがとうございます。
あなたの楽天e-navi情報は無効です。2025年02月22日までに情報を更新してください。
情報が無効になっています。2025年02月22日までに更新してください。
楽天e-navi情報を更新する
※一定期間内に確認しない場合、アカウントの取引が制限される可能性があります。
■送信者
楽天株式会社
〒158-0094 東京都世田谷区玉川2丁目21-1
お問い合わせ
※このメールの返信先は専用送信アドレスです。
楽天e-naviの登録情報の変更と解除についてはこちらをクリックしてください
※操作には楽天e-naviへのログインが必要です。
※変更と解除には1〜2週間の時間がかかる場合があります。
Copyright (C) Rakuten, Inc. All rights reserved.
まず、正式なサービス名の大文字小文字の使い分けは『楽天e-NAVI』です。
でもこのメールではすべての箇所で『楽天e-navi』と小文字ばかりが使われています。
普通印象を左右するサービス名の文字サイズを間違えますかね?
このメールでは、一方的に楽天e-navi情報の更新を求めていますが、その理由が何処にも書かれていません。
理由が無いのに誰が情報を更新しに行くのでしょうね?
また『2025年02月22日までに情報を更新してください』と2行に渡って2度連呼するのも違和感を感じます。
それに送信者名や署名欄に書かれている『楽天株式会社』は旧社名で、2021年3月30日に現在の正式な社名『楽天グループ株式会社』に社名変更されています。
故にこのメールの送信者は楽天に関わる人物ではありません。
件名の見出しを確認
この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。
メールアドレスのドメインを確認
送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『accounts.nintendo.com』
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
もうこれまでに何度も説明してきましたが、このドメインはあの『任天堂』さんのもので楽天のものではありません。
皆さんご承知の事とは思いますが楽天の公式ドメインは『@rakuten.co.jp』です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。
では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドがこちらです。
Received: from C20250219142904.local (unknown [103.45.69.246])
このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を『IP調査兵団』で導き出してみると、香港付近であることが分かりました。
それにこのIPアドレスは既にブラックリストに登録されて、そのカテゴリは『サイバーアタックの攻撃元』とされています。
宛名を確認
通常大切なメールの冒頭には『○□△ 様』と言ったように『宛名』が書かれています。
でもこのメールにはその宛名が存在しません。
そりゃそうですよね、このメールの送信者は受信者の情報をメールアドレスしか知らないわけだから宛名なんて書きようがありません。
どうせどこかから漏洩したメールアドレスのリストを入手し、そのメール宛に無選別でこういったメールを送信しているのですから。
リンク先のドメインを確認
さて、本文の『楽天e-navi情報を更新する』と書かれた部分に付けられた詐欺サイトへのリンクですがURLは以下の通りです。
【h**ps://myrakutene-navi.shop/rakuten/】
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
これまた『楽天』のドメインとは異なるものが利用されていますね。
先程と同様にこのドメインに関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。
この情報が正しければ、このドメインの取得者の所在地は、米国カリフォルニア州。
割当てているIPアドレスは『118.193.47.179』
『IP調査兵団』でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、先程とは異なるものの再び香港付近であることが分かりました。
リンク先は『404 Error: Page not found』とだけ書かれた真っ白なページ。
恐らくこのサイトを設置したレンタルサーバーがその危険を察知して削除したものかと思います。
まとめ
恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんの
フィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。
いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;