『詐欺メール』『あなたの文書は準備ができましたので、今日中に確認して署名してください』と、来た件

 


★フィッシング詐欺メール解体新書★

スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。


いつもご覧くださりありがとうございます!

・当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます。

  • 件名の見出しを確認
  • メールアドレスのドメインを確認
  • 宛名を確認
  • リンク先のドメインを確認

できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。

前書き

今回は、『ドキュサイン(DocuSign)』に成り済ます不審なメールのご紹介となります。
この『ドキュサイン』は、世界中の10億人以上のユーザーに利用されている電子署名クラウドサービス。
このメールは、その署名本入った文章をダウンロードするよう誘導する不審なメールです。

件名:[spam] あなたの文書は準備ができましたので、今日中に確認して署名してください。
送信者:DocuSign メッセージ配信システム <mr.jun@amber.plala.or.jp>
ドキュサイン

○□△ 重要な文書をレビューするために送信しました

完了した文書を表示

上記の個人または団体の使用のための機密情報です。誤って受信した場合は、直ちに送信者に通知し、メールから削除してください。このファックスに含まれる情報の無断開示、コピー、配布、または使用は厳しく禁止されています。

このメールを受信したのは、自社のインフォメールアカウント。
そんなメールアカウントに電子署名の入った書類が送られてくるはずがありません。


件名の見出しを確認

この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。


メールアドレスのドメインを確認

送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『amber.plala.or.jp
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
因みに『ドキュサイン』が利用するメールアドレスのドメインを『Search Labs | AI』で検索してみると@docusign.net』と書かれています。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。
それにこのメールアドレスのドメインは『plala.or.jp』で、NTTドコモが運営するインターネットサービスプロバイダ『ぷらら』さんのもの。
そんなプロバイダーがドキュサインのメールを代行するはずがありません。

では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドがこちらです。

Received: from mdkim-o05.ake-mailbk.plala.or.jp ([172.23.12.54])

ここにもぷららさんのドメインが記載されているので、どうやらこの送信者はぷららユーザーのようです。


宛名を確認

このメールの本文にある宛名部は便宜上『○□△』としておきましたが、実際には弊社事務所の公式ドメインが記載されていました。
通常なら担当者名あるいは社名が記載されるですが、この送信者はその情報を知らないのでドメインを記載したのでしょうね。


リンク先のドメインを確認

さて、本文の『完了した文書を表示』と書かれた部分に付けられた詐欺サイトへのリンクですがURLは以下の通りです。
h**ps://fogocampeiro.com.br/a/a/auth.php
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
今度はかつ美が『.br』なのでブラジルに与えられた国別ドメインが使われていますね。

先程と同様に『aWebAnalysis』さんでこのドメインを割当てているIPアドレスを取得してみます。

このIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、米国のダラス付近であることが分かりました。

リンクを辿ってみると、このようなページが開きました。

ああ、これってこの時のサイトと同じだわ。

『詐欺メール』『4 受信したメールが返されました』と、来た件

この時は、今回とは全く異なる内容で、サーバーの容量が限界に達したからリンクを辿ってメールボックスの容量を増やす必要があるって通知でしたね。

ここでメールアドレスとパスワードを求めていることから、どうやらこの送信者はメールアカウントの乗っ取りを企てている感じですね。
当然ログインをしてしまうとアカウントが乗っ取られ、そのメールアドレスで今回のような不正なメールの配信や、その他のサイバー犯罪に利用されることになるので要注意です。

まとめ

恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんの
フィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;