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『詐欺メール』アメックスから『ご注意:ご利用確認にご協力をお願い致します』と、来た件

 


★フィッシング詐欺解体新書★


スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。

 

いつもご覧くださりありがとうございます!

・当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます。

  1. 件名の見出しを確認
  2. メールアドレスのドメインを確認
  3. 宛名を確認
  4. リンク先のドメインを確認

できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。

デジタル署名ファイルを付けても不審なメールに変わりない

今回は、『アメリカンエキスプレス(以降アメックス)』に成り済ます不審なメールのご紹介となります。

件名:[spam] ご注意:ご利用確認にご協力をお願い致します:2025-01-27】
送信者:”𝗔𝗺𝗲𝗿𝗶𝗰𝗮𝗻𝗘𝘅𝗽𝗿𝗲𝘀𝘀カード dc2b” <zx.AmericanExpress-Accountsecuritycenter-4b01@haixian8.com>
添付ファイル AmericanExpress.p7s

𝗔𝗺𝗲𝗿𝗶𝗰𝗮𝗻𝗘𝘅𝗽𝗿𝗲𝘀𝘀カードをご利用のお客さま利用いただき、ありがとうございます。

このたび、ご本人様のご利用かどうかを確認させていただきたいお取引がありましたので、誠に勝手ながら、カードのご利用を一部制限させていただき、ご連絡させていただきました。

つきましては、以下ヘアクセスの上、カードのご利用確認にご協力をお願い致します。

ログイン

ご回答をいただけない場合、カードのご利用制限が継続されることもございますので、予めご了承下さい。

アメリカン·エキスプレス·ジャパン株式会社

時間:2025-1-27 9:42:20

なんだか件名からおかしなメールです。
“【” が開いていないのに閉じているのは忘れたのでしょうか?
本文のリンクがある『ログイン』と書かれた部分も ”「” を開いておいて閉じていません。

書かれている内容は、クレジットカードの詐欺メールで良く使われる手で、不正利用の疑いがあるのでリンクからカードの利用確認を促すものです。

因みにこのメールには『AmericanExpress.p7s』と言う添付ファイルが付けられています。
もちろん怖くて開けられませんが、この『.p7』と言う拡張子は、電子メールに添付されるデジタル署名ファイルで、このメールの信憑性を高めるために付けられたと思われます。


件名の見出しを確認

この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。


メールアドレスのドメインを確認

送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『haixian8.com
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
アメックスのオフィシャルサイトにあるQ&Aには同社のドメインイン関する情報がこのように記載されています。

ここには『haixian8.com』なんてどこにもありませんよね。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。

では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドがこちらです。

Received: from haixian8.com (unknown [192.253.232.200])

末尾に記載のIPアドレスと、このドメインを割当てているIPアドレスと比較してみましょう。
こちらが『aWebAnalysis』さんで取得した『haixian8.com』を割当てているIPアドレスです。

全然違いますよね、この結果からこの送信者が使ったとされる『haixian8.com』を使ったメールアドレスは偽装であることが断定できます。

このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を導き出してみると、香港の『九龍地区(Kowloon)』付近であることが分かりました。


宛名を確認

このメールで宛名に該当する部分は『AmericanExpress カードをご利用のお客さま』でしょうか。
まあ、一般的に考えて不正利用の疑いを連絡するメールとしてこのように抽象的な宛名を使うことは考えられにくく、普通に考えればここには受信者の氏名が記載されるはずです。
それが無いのは、この送信者が受信者の氏名を知らないからとしか考えられません。


リンク先のドメインを確認

さて、本文の『』と書かれた部分に付けられた詐欺サイトへのリンクですがURLは以下の通りです。
h**ps://americanexpress.beautyblogmark.com/8888/
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
これまたアメックスのドメインとは異なるものが利用されていますね。

ではこのドメインの持ち主について『Whois』さんで情報を確認してみます。

これによるとこのドメインは、オランダに拠点を置く『Realtime Register B.V.』と言うレジストラが所持していることになっていますが、これは隠れ蓑。
恐らくこのレジストラは、本当の取得者の情報を隠蔽するために自社の情報に書き換えているものではないかと思います。

先程と同様に『aWebAnalysis』さんでこのドメインを割当てているIPアドレスを取得してみます。

このIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、シンガポールの山中であることが分かりました。

リンクを辿ってみると、直ぐにウイルスバスターにブロックされました。
解除して先に進むと、今度はリダイレクト(自動転送)された上で
このようなページが開きました。

『維基百科』は、Wikipedia(ウィキペディア)の中国版です。
これは、何らかの理由で詐欺サイトへのリンクをリダイレクトを使って 中国版Wikipedia へ切り替えたようです。
十分に目的を達成したのか、それとも当局に嗅ぎつけられそうになったのでリダイレクトを使ってサイトへのリンクを切替えたのか。
今となっては知る由もありません。


まとめ

恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんの
フィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;

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