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『詐欺メール』カゴヤ・ジャパンから『警告』と、来た件

 


★フィッシング詐欺解体新書★


スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。

カゴヤを騙りメールアカウントを乗っ取ろうとする詐欺メール

いつもご覧くださりありがとうございます!

クリスマスが過ぎて急に詐欺メールが約1/3減りましたが、相変わらず一晩で100通程度の詐欺メールや迷惑メールが届き続けています。
そんな中、ホスティングサービスの『カゴヤ・ジャパン』に成りすましメールアカウントを乗っ取ろうとする詐欺メールが届きました。

件名:警告
送信者:”KAGOYA SUPPORTS” <hussein.riyadh@protechnique-iraq.com>あなたのメールボックス “admin@******.***” パスワードの有効期限が切れています!

メールボックスのパスワード admin@******.*** 期限切れです。

新しいパスワードがシステムによって生成されます。

このメールが開かれてからちょうど 3 時間後に、自動的にサインアウトされます。

現在のパスワードを引き続き使用することをお勧めします。

現在のパスワードを引き続き使用するには、下のボタンを使用してください。

現在のパスワードを保持する

電子メールは次によって生成されます kagoya.jp の電子メールサーバー

この件名には”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。


ドイツからのメールだった

このメールの送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は”protechnique-iraq.com
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。

まずはカゴヤジャパンさんが利用するメールアドレスについてChatGPTに問い合わせてみるとこのように返されました。

カゴヤ・ジャパンからの公式なメールアドレスは、主に以下のものが使用されています。

support@kagoya.jp
support@kagoya.com
これらのアドレスからのメールは、カゴヤ・ジャパンのサポートセンターから送信されています。

一方、info@kagoya.net などのアドレスから送信されるメールは、カゴヤ・ジャパンを装ったフィッシングメールの可能性があります。

この結果から”protechnique-iraq.com”と言うドメインが利用されたメールアドレスはカゴヤ。・ジャパンさんのものではありません。

では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドがこちらです。

Received: from mout-xforward.kundenserver.de (mout-xforward.kundenserver.de [82.165.159.38])

ドメイン”protechnique-iraq.com”を割当てているIPアドレスと比較してみましょう。
こちらが『aWebAnalysis』さんで取得した”protechnique-iraq.com”を割当てているIPアドレスです。

全然違いますよね、この結果からこの送信者が使ったとされる”protechnique-iraq.com”を使ったメールアドレスは偽装であることが断定できます。

このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を導き出してみると、ドイツの『エッセン』付近であることが分かりました。


京都のカゴヤさんがわざわざトロントでサイトを開設?

さて、本文の『現在のパスワードを保持する』と書かれた部分に付けられた詐欺サイトへのリンクですがURLは以下の通りです。
h**ps://dashhboard-a00thcallback.online/cgbin-actvmail/Kagoya-ActiveMail/activemails.html
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
これまた『カゴヤ・ジャパン』のドメインとは異なるものが利用されていますね。

Grupo』さんでこのドメインに関する情報と割当てているIPアドレスを取得してみます。

このドメインは『Privacy Protect, LLC』と言う米国のマイアミに拠点を置く企業のものとして記載されています。
実はこの企業、実際のドメイン登録者の情報を同社の代理情報で置き換えるサービスを行っています。
これによって実際の登録者情報がマスクされてしまうので、サイバー犯罪の温床にされることが多く問題視されています。

この割当てているIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、カナダの『トロント市庁舎』付近であることが分かりました。
ここのは詐欺サイト調査で最も多く見られる場所です。
まあ京都に拠点のあるカゴヤ・ジャパンがわざわざ遠いトロントでサイトを開設するはずもありませんよね!
それによく見てください、このIPアドレスの脅威レベルは『中』仕分けされています。

リンクを辿ってみると、このようなページが開きました。

これは、ウェブ上でメールの受送信ができるウェブメーラーの『Active!mail』のログインページを模したものと思われますが、本物とデザインが若干異なります。

当然、ここにIDとパスワードを入力してログインボタンを押してしまうとその情報は詐欺犯に把握され不正ログインが可能となります。
そしてアカウントが乗っ取られ、詐欺メールや迷惑メールの送信などに使われて被害に遭うことになります。


まとめ

恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんの
フィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;

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