人の弱みに付け込んだ卑劣な手口 いつもご覧くださりありがとうございます! 三井住友カードと名乗る者からからこのようなメールが届きました。 件名:[spam] 【緊急】「こども栄養バランスmog オンラインストア」の不正アクセスに関するお知らせ◉FL-63884471639 送信者:”Vpass” <webmaster-psmbcarfd-Administrator-t1ky@accounts.nintendo.com>このたび、mog株式会社より、同社が運営するウェブサイト「こども栄養バランスmog オンラインストア」において、外部からの不正アクセスが発生し、一部のお客様のクレジットカード情報が流出した可能性があるとの発表がございました。さらに詳しい調査の結果、流出した可能性のあるクレジットカードのBIN(カード番号の先頭6桁)は以下の通りです:49012* 35875* 47088* 現在、これらのカードのご利用を速やかに一時停止させていただいております。 当社では、24時間365日体制でクレジットカードのご利用状況を継続的かつ徹底的にモニタリングしており、不正利用などを早期に発見する仕組みを整えております。万が一、本件に起因してクレジットカード情報が不正に利用され、被害が発生した場合には、お客様に一切のご負担をおかけしないよう、最善の対応をさせていただきますので、どうぞご安心ください。 お客様の安全をさらに強固に確保するため、以下のリンクより必要な情報をご記入いただき、詳細な確認をお願いいたします: こちらのリンクをクリックしてください また、念のため、お手元のクレジットカードご利用明細書やWeb明細にご不審な点がないか、改めてご確認いただけますようお願いいたします。万が一、ご利用の覚えのないお取引がございましたら、速やかにご連絡ください。 お客様には、このような重大なご迷惑をおかけしましたことを心よりお詫び申し上げます。引き続き安全対策を確実に、徹底的に進めてまいりますので、何卒ご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。 ■三井住友カード株式会社 〒135-0061 東京都江東区豊洲2丁目2番31号 © Sumitomo Mitsui Card Co., Ltd. | どうやらこの不正アクセスは実際に発生した事件のようで、三井住友カードに限らずそれ以外の各クレジットカード会社からも情報が発せられています。 また『こども栄養バランスmog オンラインストア』でもお知らせとしてオフィシャルサイトでも『個人情報漏洩の恐れに関するお詫びと調査結果のご報告』の中で3484件の個人情報と、2153件のクレジットカード情報が漏えいした可能性があると報告されています。 このメールはうちのサイトでご紹介しているのでもちろんフィッシング詐欺メールで、今回の情報漏洩に便乗したものです。 人の弱みに付け込むのが詐欺師の手口。 ほんと最低の野郎です! この件名には”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。 このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている ものは全て迷惑メールと判断されたもの。 うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと 否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。 メールアドレスは任天堂のドメイン 送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は”accounts.nintendo.com” ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。 もうお気付きですよね? そう、このメールのドメインは任天堂のもので三井住友カードのものではありません。 まさか任天堂が三井住友カードのメールを代筆なんてするわけもないのでこのメールは偽物と言うことになります。 もちろんこのドメインを使ったメールアドレスもウソでしょうけどね。 では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。 こちらがこのメールのReceivedフィールドがこちらです。 Received: from C20241224186784.local (unknown [14.128.48.171]) | ドメイン”accounts.nintendo.com”を割当てているIPアドレスと比較してみましょう。 こちらが『aWebAnalysis』さんで取得した”accounts.nintendo.com”を割当てているIPアドレスです。  全然違いますよね、この結果からこの送信者が使ったとされる”accounts.nintendo.com”を使ったメールアドレスは偽装であることが断定できます。 このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を導き出してみると、香港の『Sheung Wan』付近であることが分かりました。  リンク先は遮断済み さて、本文の『こちらのリンクをクリックしてください』と書かれた部分に付けられた詐欺サイトへのリンクですがURLは以下の通りです。 【h**ps://vposserveccsa.shop/vpss/】 (直リンク防止のため一部の文字を変更してあります) これまた『』のドメインとは異なるものが利用されていますね。 『Grupo』さんでこのドメインに関する情報と割当てているIPアドレスを取得してみます。  このドメインは、カリフォルニア州の方が申請しているようです。 このIPアドレスからそのロケーション地域を調べるとまたしても香港で、今度は『九龍地区(Kowloon)』付近であることが分かりました。  リンク先を辿ってみましたが、一旦はGoogleにブロックされましたが解除して先に進むと『404 Error: Page not found』と書かれた真っ白なページが開きました。 どうやらリンク先の詐欺サイトは、ホスティングサービスが危険を察知して外部からの接続を遮断してしまったようです。 でも奴らは複数のホスティングサービスを使って詐欺サイトを運営しているので楽観することはできません。 リンク先を変えてまた皆さんを狙ってくるはずです! それに今回は三井住友カードを名乗っていますが、当然それ以外のカード会社の名も騙ってくる可能性もあるのでご注意ください! |