『詐欺メール』『2月ご請求額のお知らせ』と、来た件

迷惑メール
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相変わらずイオンカードに成りすます
スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。

★フィッシング詐欺解体新書★

利用金額案内に要注意!

いつもご覧いただきありがとうございます!

各カード会社から、毎月決まった日に今月のご利用金額といった案内がメールで届きますよね。
もちろん、それはメールアドレスを登録していればのお話。

でも、登録した覚えが全く無いのに届くこともあります。
このように…

って言うか、私、イオンカード持っていませんけど…
それより私のメールアドレスをどこで入手されたのでしょうかね?
ってこれ、イオンカードの詐欺メールでの私のいつものくだりです。(笑)

と言う訳でこのメールは、イオンカードを騙ったフィッシング詐欺メールで、請求金額の確認と称し
リンクへ誘い込み、クレジットカードの情報や個人情報を盗み取ろうとするものです。

では、このメールを解体し詳しく見ていきましょう!
まずはプロパティーから見ていきます。

件名は『[spam] 2月ご請求額のお知らせ』
ご承知の通り件名欄は、差出人が書き込むものですからいくらでも適当に記入できます。
この件名には”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。

差出人は
『”イオンカード” <no-reply.email.aeon@um5ptl.cn>』
皆さんはご存じでしょうか?
この差出人欄は完全に自己申告制で、誰でもウソが書けるフィールド。
ですから、ここは信用できない部分です。

赤字にした部分はこのメールアドレスのドメイン部分。
一般的にこの部分は、差出人が属する企業の公式ドメインで構成されるはずです。
因みにイオンカードの公式ドメインは”aeon.co.jp”で、間違ってもこのような”.cn”などと言う
中国の国別ドメインのものではありません。


ロサンゼルスから配信

では、このメールが悪意のあるメールであることを立証していきましょうか!
まず、このメールのヘッダーソースにある”Received”を確認し調査してみます。
私が愛用のThunderbirdの場合、『表示(V)』⇒『メッセージのソース(O)』と進むと見られますよ。

Received:『Received: from mail.um5ptl.cn (unknown [165.154.172.48])』

ここに掲げた”Received”は、ヘッダー内に複数ある”Received”の中で時系列が一番古いもので
このメールを差出したデバイスの情報と最初に通過したサーバーの情報が刻み込まれています。

末尾の4つに区切られた数字の集まりはIPアドレスと呼ばれるいわばインターネット上の住所や電話番号で
同じ数字の集まりは世界中に1つしかありません。
因みに、この数字の集まりじゃあまりにも煩雑でわかりにくいので、それに文字を割り当て分かり易くした
ものがドメインと呼ばれるものです。

Received”の前半のドメイン部分は、往々にして偽装されていることが多いものですが、末尾のIPアドレスは
送信者のデバイスに割当てられたもので偽装することができません。

では、メールアドレスにあったドメイン”um5ptl.cn”が差出人本人のものなのかどうかを
調べてみます。

これがドメイン”um5ptl.cn”を割当てているIPアドレスの情報です。
これによると”165.154.172.48”がこのドメインを割当てているIPアドレス。

もちろんこのメールはイオンカードからではありませんが、”Received”のIPアドレスと全く同じ
数字なのでこのメールアドレスはご本人さんのもので間違いなさそうです。

Received”に記載されているIPアドレスは、差出人が利用したメールサーバーの情報で
これを紐解けば差出人の素性が見えてきます。
このIPアドレスを元に送信に使われた回線情報とその割り当て地を確認してみます。

(※IPアドレスから導き出された位置情報は、必ずしもそれほど正確ではありません)

地図に立てられたピンの位置は、ロサンゼルス市庁舎付近。
そして送信に利用されたプロバイダーは、中国の『Ucloud Information Technology (Hk) Limited』
このメールは、この付近に設置されたデバイスから発信され、このプロバイダーのメールサーバー
を介して私に届けられたようです。


詐欺サイトは無防備に放置されている

では引き続き本文。

いつもイオンマークのカードをご利用いただき、ありがとうございます。
本メールはWeb明細(環境宣言)にご登録いただいているお客さまにお送りしております。2月のご請求額が確定いたしました。

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お支払いについて
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ご利用カード : イオンカードセレクト
お支払日 :2024年3月17日

口座残高のご確認・ご入金は、お支払日の前営業日までにお願いいたします。
ご利用明細は、アプリ「イオンウォレット」またはホームページ「暮らしのマネーサイト」へログインいただきご確認ください。

▼ご請求明細のご確認はこちら
https://www.aeon.co.jp/app/

※メール作成時点での請求確定額になります。ご利用状況により再度請求額確定メールをお送りする場合がございます。
※お引落口座の設定が完了していない場合は、月末頃に発送いたしますコンビニの振込用紙でのお支払いをお願いいたします。お引落口座の設定が完了したかご不明な場合は下記よりご確認ください。
https://faq.aeon.co.jp/faq/show/660?site_domain=default
※一部、お引落日が異なるカードがございます。

このメールは詐欺メールですから詐欺サイトへのリンクが付けられています。
そのリンクは、本文内にイオンカードの公式ドメインを使ったものが直書きされていますが
もちろんこれは偽装。
そのリンク先は、コンピュータセキュリティブランドのトレンドマイクロの
サイトセーフティーセンター』での危険度はこのように評価されていました。

まだ新しいサイトのようで、評価は『未評価』とされています。
このようなサイトが野放しにされていては危険なので、私の方から評価を変更していただけるよう
変更リクエストを送信しておきます。

このURLで使われているドメインは”bkmiy.icu
このドメインにまつわる情報を取得してみます。

このドメインは中国安徽省の方が申請しており、その申請は、中国のアリババを介して行われているようです。
割当てているIPアドレスは”8.216.66.254
このIPアドレスを元にサイト運営に利用されているホスティングサービスとその割り当て地を確認してみます。

(※IPアドレスから導き出された位置情報は、必ずしもそれほど正確ではありません)

地図に立てられたピンの位置は、国内有数の詐欺サイト拠点がある『杉並区立和泉二丁目公園』
利用されているホスティングサービスは『Alibaba (US) Technology Co., Ltd.』とあるので
アリババのアメリカ法人。
この辺りに設置されたウェブサーバーに、リンク先の詐欺サイトは構築されているようです。

トレンドマイクロの『サイトセーフティーセンター』での危険度評価からすると、リンク先の
詐欺サイトは、どこからもブロックされることなく無防備な状態で放置されていると思われます。
そんなサイトに、調査を目的で安全な方法を利用して訪れてみることにします。

案の定あっさりと開いてしまったのはイオンカードの偽サイト。

ここにIDとパスワードを入力してログインボタンを押してしまうと、その情報が詐欺師に流れてしまいます。
そして次に開いたページで個人情報を更新させると称しそれらの情報や、更にはカードの情報まで
詐取されることでしょう。


まとめ

恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんの
フィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;


こういった詐欺まがいのブラッキーなメールは、本文中のリンクをクリックしないことが大切!
そしてOS付随のセキュリティーは充てにせず、必ず自身でセキュリティーソフトを導入し
防御することが大切です。
丸腰の方、躊躇しないで「ポチっ」としてご安全に!(*^^*)

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