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『詐欺メール』『取引番号438702821839 ご利用明細について』と、来た件

セゾンカードから届いた世にも不思議なメール
※ご注意ください!
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速にをもっとうにご紹介しています。

このようなメールを受け取っても絶対に本文中のリンクをクリックしてはいけません!
リンク先は正規サイトを模した偽のコピーサイトで、フォームにアカウント情報や
クレジットカードの入力させそれらの情報を詐取しようとします。
被害に遭わないために絶対にリンクはクリックせず、どうしても気になる場合は
ブックマークしてあるリンクを使うかスマホアプリを
お使いになってログインするよう
心掛けてください!
また、気が付かずにログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。

★フィッシング詐欺解体新書★

社名のスペルが一文字抜けてるって…

セゾンカードから世にも不思議なメールが届きました。
こちらがそのメールです。

まあうちで扱ってるメールなので当然ながら詐欺メールなのですが…(笑)

で、何が不思議かと言うと、まず冒頭の『【𝘚𝘈l𝘚Oカード会員サービス】』って部分。
セゾンってスペルは『SAISON』だと思うのですが、これじゃ”N”が足りません。
自社名のスペルを間違うなんてあり得ないミス!

それにこの『𝘚𝘈l𝘚O』って文字、何か違和感感じませんか?
普通に書くと『SAISON』なのですがフォントがちょっとおかしい気がします。
それぞれ再変換欠けてみると、まず”S”と”A”はこう出ました。
 

どちらも『環境依存文字』で、異なる環境で表示させた場合に、文字化けや機器の誤作動を引き起こす
可能性のある文字です。

そして”I”(アイ)

何とアイではなく”L”(エル)の小文字でした。
そうして素直に『SAISON』と書かずにこんな変わったことするのでしょうか?
もしかして受信者を試していたりして…

そしていつものことですが、私、セゾンカード持っていませんし、ユーザー登録もしていません。
それなのにどうして私のメールアドレスをご存じなのでしょうか?
不思議でなりません…(;^_^A

では、このメールを解体し詳しく見ていきましょう!
まずはプロパティーから見ていきましょう。

件名は『[spam] 取引番号438702821839 ご利用明細について』
ご承知の通り件名欄は、差出人が書き込むものですからいくらでも適当に記入できます。
この件名には”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。

差出人は
『”saison-info490″ <info85@saisoncard.co.jp>』
皆さんはご存じでしょうか?
この差出人欄は完全に自己申告制で、誰でもウソが書けるフィールド。
ですから、ここは信用できない部分です。

saison-info490“なんておかしな差出人名ですよね?
どうして素直に『セゾンカード』と書かないのでしょうか?
使われているメールアドレス”info85@saisoncard.co.jp”ですが、セゾンカードの公式ドメイン
saisoncard.co.jp”が使われていますが、こんなところは誰でも簡単に偽装できるので
全く宛になりません。
その辺り、次の項目で詳しく見ていくことにします。


偽物の本当のドメインは?

では、このメールが悪意のあるメールであることを立証していきましょうか!
まず、このメールのヘッダーソースにある”Received”を確認し調査してみます。
私が愛用のThunderbirdの場合、『表示(V)』⇒『メッセージのソース(O)』と進むと見られますよ。

Received:『from vyupvgq.cn (vyupvgq.cn [117.50.174.34])』

ここに掲げた”Received”はこのメールが差出人から送信された後最初に通過したサーバーのもので
すなわち差出人が使った送信サーバーの自局情報です。

おやおや、突然”vyupvgq.cn”なんて中国の国別ドメインが露出しちゃいましたね…(;^_^A
末尾の4つに区切られた数字の集まりはIPアドレスと呼ばれるいわばインターネット上の住所や電話番号で
同じ数字の集まりは世界中に1つしかありません
でもこの数字の集まりじゃあまりにも煩雑でわかりにくいので、それに文字を割り当て分かり易くした
ものがドメインと呼ばれるものです。

このIPアドレスが差出人のメールアドレスのドメインに割当てられているものと一致すれば
メールアドレスの偽装は無かったことが証明されますが、そうでない場合、特定電子メール法
違反となり処罰の対象とされます。

※特定電子メール法違反
・個人の場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金
・法人の場合、行為者を罰する

では、メールアドレスにあったドメイン”saisoncard.co.jp”が差出人本人のものなのかどうかを
調べてみます。

これがドメイン”saisoncard.co.jp”を割当てているIPアドレスの情報です。
これによると”45.60.44.171”がこのドメインを割当てているIPアドレス。
本来このIPは”Received”のIPと同じ数字の羅列になるはずですが、それが全く異なるので
このメールのドメインは”saisoncard.co.jp”ではありません。
これでアドレスの偽装は確定です!

因みにこちらは”Received”にあったドメイン”vyupvgq.cn”の詳細情報。

Received”のIPと合致したのでこの差出人の本当のメールアドレスのドメインは”vyupvgq.cn”です。
やはり中国の方が所持していらっしゃるようですね。

Received”に記載されているIPアドレス”117.50.174.34”は、差出人が利用したメールサーバーの情報で
これを紐解けば差出人の素性が見えてきます。
このIPアドレスを元に送信に使われた回線情報とその割り当て地を確認してみます。

送信に利用されたのは、『Ucloud』と言う中国のプロバイダーです。

位置情報は、IPアドレスを元にしているので、かなりアバウトな位置であることを
ご承知いただいた上でご覧ください。

代表地点としてピンが立てられたのは、北京市にある『天安門広場』付近です。
このメールは、この付近に設置されたメールサーバーを介して私に届けられたようです。


あっさり開いた詐欺サイト

では引き続き本文。

【𝘚𝘈l𝘚Oカード会員サービス】利用いただき、ありがとうございます。

このたび、ご本人様のご利用かどうかを確認させていただきたいお取引がありましたので、本人確認のお手続きをお願いしております。 お客様のアカウントに登録頂いた電話番号にご連絡いたしましたが、繋がりませんでした。 誠に勝手ながら、サービスのご利用を一部制限させていただきました。

このまま本人確認のお手続きをいただけない場合、サービスのご利用制限が継続されることもございますので、予めご了承下さい。
ご利用日時:2023/11/29 8:50:25
ご利用場所:国内加盟店ショッピング(通販・ネットショッピングなどでのご利用)
ご利用金額:118,790円

本人確認はこちらへ
ご不便とご心配をおかけしまして誠に申し訳ございませんが、何とぞご理解賜りたくお願い申しあげます。

本文をそのままコピペしているので文字化け等ありました際はご了承ください。
なんか色々あちらこちらから持ってきた内容を貼り付けているようで日本語がおかしくなっています。
それにしても118,790円って、いったい何を買ったのでしょうね?(笑)

このメールは詐欺メールですから詐欺サイトへのリンクが付けられています。
そのリンクは『本人確認はこちらへ』って書かれたところに付けられていて
Nortonセーフウェブレポート』での判定はこのようにレポートされていました。

既にしっかりブラックリストに登録済みですね。
リンクへ移動してもサイトはブロックされるでしょう。

このURLで使われているドメインはめ”ssioncid.icu
このドメインにまつわる情報を取得してみます。

アメリカフロリダ州の方がお持ちのこのドメインを割当てているIPアドレスは”172.86.125.179
このIPアドレスを元にサイト運営に利用されているホスティングサービスとその割り当て地を確認してみます。

利用されているホスティングサービスは『FranTech Solutions』で、こちらは防弾ホスティングサービス
プロバイダーとして知られているところ。

こちらもIPアドレスを元にしているので、アバウトな位置であることをご承知いただいた上で
ご覧ください。
今度ピンが立てられたのは、ロスにある『カリフォルニア州交通局』付近。
この辺りに設置されたウェブサーバーに、リンク先の詐欺サイトは構築されているようです。

危険だと聞かされると余計に見に行きたくなるのが人間のサガ…(;^_^A
それを承知で、しっかりとセキュリティーの整った環境下で見に行ってみました。

おっと、ブロックされるだろうと思いきやChromeじゃブロックされることなくあったり開いてしまいました。
Googleではまだ危険なサイトとの認識は無いようです。

開いたのは本物そっくりのログインページ。
ここにIDとパスワードを入力してログインボタンを押してしまうと、その情報が詐欺師に流れてしまいます。
そして次に開いたページで個人情報を更新させると称しそれらの情報や、更にはカードの情報まで
詐取されることでしょう。


まとめ

恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんの
フィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;


こういった詐欺まがいのブラッキーなメールは、本文中のリンクをクリックしないことが大切!
そしてOS付随のセキュリティーは充てにせず、必ず自身でセキュリティーソフトを導入し
防御することが大切です。
丸腰の方、躊躇しないで「ポチっ」としてご安全に!(*^^*)

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