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『詐欺メール』『【重要なお知らせ】解約予告のお知らせ』が大量に届いた件

『ETC利用照会サービス』を騙る詐欺メール
※ご注意ください!
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし悪意を持ったメールを発見次第
できる限り迅速にをもっとうにご紹介しています。

このようなメールを受け取っても絶対に本文中のリンクをクリックしてはいけません!
リンク先は正規サイトを模した偽のコピーサイトで、フォームにアカウントやクレジットカードの情報を
入力させそれらの情報を詐取しようとします。
被害に遭わないために絶対にリンクはクリックせず、どうしても気になる場合はブックマークしてある
リンクを使うかスマホアプリを
お使いになってログインするよう心掛けてください!
また、気が付かずにログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早くパスワードの変更や
クレジットカードの利用停止を行ってください。

★フィッシング詐欺解体新書★

嫌がらせのように…

去年2022年4月にこのようなメールをご紹介したことがあります。

『詐欺メール』「【重要なお知らせ】解約予告のお知らせ(ETC利用照会サービス)」と、来た件
どれほど会員数いるんだろうか? ※ご注意ください! このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし 悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速にをもっとうにご紹介しています。 このようなメールを受け取っても絶対に本文...

それ以来もちょこちょこ同じようなメールが解除予定日の日にちを変えて送られてきていたのですが
それが最近急に量が増え、怒涛の如く送られてくるようになりました。
数えてみると一昨日が6通で昨日は1日に13通と嫌がらせのような状態です…(-_-;)

開けてみると、書いてあるのは去年ご紹介したものと全く同じ。

1年以上前だし量も多いので、ご心配されている方もたくさんいらっしゃるかと思いますので
今回は改めて解体し詳しく見ていくことにします。
まずはプロパティーから見ていきましょう。

件名は『[spam] 【重要なお知らせ】解約予告のお知らせ』
ご承知の通り件名欄は、差出人が書き込むものですからいくらでも適当に記入できます。
以前のものは『【重要なお知らせ】解約予告のお知らせ(ETC利用照会サービス)』でした。
この件名には”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。

差出人は
『ETC利用照会サービス <info-ryxwtdjxgqqelv@mail.my.ymobile.jp.jp>』
皆さんはご存じでしょうか?
この差出人欄は完全に自己申告制で、誰でもウソが書けるフィールド。
ですから、ここは信用できない部分です。
ドメイン部分に”.jp”が二つあって明らかにおかしいですよね?
恐らくこのようなドメインは存在しないと思われます。


ジャカルタからのメール

では、このメールが悪意のあるメールであることを立証していきましょうか!
まず、このメールのヘッダーソースにある”Received”を確認し調査してみます。
私が愛用のThunderbirdの場合、『表示(V)』⇒『メッセージのソース(O)』と進むと見られますよ。

Received:『from qkgza.com (unknown [43.133.148.246])』

ほらほら、メールアドレスには無かった”qkgza.com”なんてドメインが現れてきましたよ!

Received”は、このメールが通過してきた各受送信サーバーが自身で刻む自局のホスト情報です。
ここに掲げた”Received”はこのメールが差出人から送信された後最初に通過したサーバーのもので
すなわち差出人が使った送信サーバーの自局情報です。
末尾の4つに区切られた数字の集まりはIPアドレスと呼ばれるいわばインターネット上の住所や電話番号で
同じ数字の集まりは世界中に1つしかありません
でもこの数字の集まりじゃあまりにも煩雑でわかりにくいので、それに文字を割り当て分かり易くした
ものがドメインと呼ばれるものです。

というわけで”Received”に記載のIPアドレスは差出人が利用したメールサーバーに割当てられたものなので
このIPアドレスが差出人のメールアドレスにあるドメインに割当てられているものと一致すれば
メールアドレスの偽装は無かったことが証明されますが、そうでない場合は偽装となり特定電子メール法
違反となり処罰の対象とされます。

※特定電子メール法違反
・個人の場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金
・法人の場合、行為者を罰する

では、メールアドレスにあったドメイン”mail.my.ymobile.jp.jp”が差出人本人のものなのかどうかを
調べてみます。

これがドメイン”mail.my.ymobile.jp.jp”の登録情報です。
やはりこのようなドメインは存在していないようです。
故にこのメールのドメインは”mail.my.ymobile.jp.jp”ではありません。
これでアドレスの偽装は確定です!

Received”のIPアドレスと全く同じ数字なのでこのメールアドレスはご本人さんのもので
間違いなさそうです。

Received”に記載されている末尾の”43.133.148.246”は、そのサーバーのIPアドレスになり
これを紐解けば差出人の素性が見えてきます。
このIPアドレスを元に送信に使われた回線情報とその割り当て地を確認してみます。

送信に利用されたのは、中国の『Shenzhen Tencent Computer Systems Company Limited』と言う
プロバイダーです。

位置情報は、IPアドレスを元にしているので、かなりアバウトな位置であることを
ご承知いただいた上でご覧ください。

代表地点としてピンが立てられたのは、インドネシアの『ジャカルタ』付近です。
このメールは、こんなところに設置されたメールサーバーを介して私に届けられたのですね。


環境依存文字が使われたURL

では引き続き本文。

平素よりETC利用照会サービスをご利用いただき、誠にありがとうございますこのメールは、ETC利用照会サービス(登録型)にご登録されていて、420日間ログインのない方にお送りしています。

お客様のユーザーIDは、解約予定日までにログインいただけないと登録が解約となります。
※ETC利用照会サーピス(登録型)は450日間ログインがない。ユーザーIDの登録が自動的に解約となります。
【ユーザーID】

*****@*****.***

【解約予定日】
2023年10月18日

解約予定日までに下記のURLから本サービスにログインしていただきますと、ご登録は継続されます。
ログイン後の特別な操作は必要ありません。
※登録が継続された際のお知らせはございません。
※パスワードがわからない場合も下記URLから新パスワードの発行を行えます。
解約予定日までに下記のURLから本サービスにログインしていただきますと、ご登録は継続されます。ログイン後の特別な操作は必要ありません。※登録が継続された際のお知らせはございません。※パスワードがわからない場合も下記URLから新パスワードの発行を行えます。

【ETC利用照会サービス(登録型)ログイン】

h**ps://🄴🄻🄲🅄🅂🄶.🄲🄾🄼/?loginid=ca254044e097299ece56bf364b25c216-www2.etc-meisai.jp

※このURLの有効期間は手続き受付時より48時間です。

なお、登録が自動に解約となりました場合も、
再度登録いただければご利用いただけます。

※このメールは送信専用です。
このアドレスに送信いただいても返信いたしかねますので、あらかじめご了承願います。
※本メールに心当たりがない場合は、速やかに削除お願いいたします。

なお、ご不明な点につきましては、お手数ですが、ETC利用照会サーピス事務局にお問い合わせください。

■ETC利用照会サーピス事務局
年中無休 9:00~18:00
ナピダイヤル 0570-001069

直リンクを避けるためリンクのURLの文字を一部変更してあります。

それにしてもどうやって打ち込むと『🄴🄻🄲🅄🅂🄶.🄲🄾🄼』なんて環境依存文字が打てるのでしょうね?(笑)
このメールは詐欺メールですから詐欺サイトへのリンクが付けられていますがこれも偽装。
接続するとリダイレクト(自動転送)され別のURLに一瞬にして飛ばされます。
そして表示されたのはこのメッセージ!

しっかりブラックリストに登録済みでChromeではブロックされましたね。

このURLで使われているドメインは”luilhgxd.xyz
このドメインにまつわる情報を取得してみます。

『Registrant Country: AG』とあるので、このドメインは日本から遠くカリブ海と大西洋の境目にある
『アンチグア・バーブーダ』という国で管理されています。

このドメインを割当てているIPアドレスは”43.163.243.169
このIPアドレスを元にサイト運営に利用されているホスティングサービスとその割り当て地を確認してみます。

利用されたホスティングサービスは先ほどと同じ『Shenzhen Tencent Computer Systems Company Limited』

こちらもIPアドレスを元にしているので、アバウトな位置であることをご承知いただいた上で
ご覧ください。
今度ピンが立てられたのは詐欺サイトの集中地帯『杉並区和泉2丁目公園』付近。
この辺りに設置されたウェブサーバーに、リンク先の詐欺サイトは構築されているようです。

危険だと聞かされると余計に見に行きたくなるのが人間のサガ…(;^_^A
それを承知で、しっかりとセキュリティーの整った環境下で見に行ってみました。

いつも通り『ETC利用照会サービス』さんのログイン画面にそっくりのページが開きました。
ここにIDとパスワードを入力してログインボタンを押してしまうと、その情報が詐欺師に流れてしまいます。
そして次に開いたページで個人情報を更新させると称しそれらの情報や、更にはカードの情報まで
詐取されることでしょう。


まとめ

いつも言いますが、詐欺メールには流行があり、今はこの『【重要なお知らせ】解約予告のお知らせ』と
邪魔くさいですが、まあ、しばらく続くでしょうね。

恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんの
フィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;


こういった詐欺まがいのブラッキーなメールは、本文中のリンクをクリックしないことが大切!
そしてOS付随のセキュリティーは充てにせず、必ず自身でセキュリティーソフトを導入し
防御することが大切です。
丸腰の方、躊躇しないで「ポチっ」としてご安全に!(*^^*)

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