『詐欺メール』『アカウントでのメール受信に関する問題』と、来た件

迷惑メール
この記事は約7分で読めます。

乗っ取り目的
※ご注意ください!
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速にをもっとうにご紹介しています。

このようなメールを受け取っても絶対に本文中のリンクをクリックしてはいけません!
リンク先は正規サイトを模した偽のコピーサイトで、フォームにアカウント情報や
クレジットカードの入力させそれらの情報を詐取しようとします。
被害に遭わないために絶対にリンクはクリックせず、どうしても気になる場合は
ブックマークしてあるリンクを使うかスマホアプリを
お使いになってログインするよう
心掛けてください!
また、気が付かずにログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。

★フィッシング詐欺解体新書★

『4 失敗したメール』って意味不明

またしても意味不明のメールが届きました。
それがこのメールです。

差出人欄の赤枠で囲った部分には、私のメールアドレスのドメイン名(@以降)の部分が書かれていますので
どうやらこのメールは、あたかもメールサーバーから送られてきたと見せかけているようです。
もちろんこのメールは、詐欺メールや迷惑メールの類で、メールサーバーへのログインアカウントの
情報を詐取するために送られてきたものです。

では、このメールを解体し詳しく見ていきましょう!
まずはプロパティーから見ていきましょう。

件名は『アカウントでのメール受信に関する問題』
ご承知の通り件名欄は、差出人が書き込むものですからいくらでも適当に記入できます。
いつも悪意のあるメールの件名に見出しとして付けられる”[spam]”とスタンプがありません。
何らかの方法で、サーバーに設けられているスパムフィルターをすり抜けてきたようです。

差出人は
『****** メッセージサーバ <arano@pmod.jp>』
皆さんはご存じでしょうか?
この差出人欄は完全に自己申告制で、誰でもウソが書けるフィールド。
ですから、ここは信用できない部分です。

先にも書きましたが、”******”部分には私のメールアドレスのドメイン名(@以降)の部分が書かれています。
それにしても差出人のメールアドレスにある”pmod.jp”と言うドメインはどちら様のドメインなのでしょうか?
次の項で少し詳しく調べてみましょうか。


”pmod.jp”ってダレのもの?

では、このメールがフィッシング詐欺メールであることを立証していきましょうか!
まず、このメールのヘッダーソースにある”Received”を確認し調査してみます。
私が愛用のThunderbirdの場合、『表示(V)』⇒『メッセージのソース(O)』と進むと見られますよ。

Received:『from unknown (HELO ?127.0.0.1?) (postmaster@ww-shizuoka.jp@23.81.44.168)』

この末尾にあるIPアドレスが差出人のメールサーバーのもの。
これがメールアドレスのドメインに割当てられているものと一致すればメールアドレスの偽装は
無かったことが証明されますが、そうでない場合、特定電子メール法違反となり処罰の対象とされます。

※特定電子メール法違反
・個人の場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金
・法人の場合、行為者を罰する

では、メールアドレスにあったドメイン”pmod.jp”が差出人本人のものなのかどうかを
調べてみます。

これがドメイン”pmod.jp”の登録情報です。
これによると”150.60.89.230”がこのドメインを割当てているIPアドレス。
本来このIPは”Received”のIPと同じ数字の羅列になるはずですが、それが全く異なるので
このメールのドメインは”pmod.jp”ではありません。
これでアドレスの偽装は確定です!

この情報からこのドメインは『有限会社タンデムワープ社』って企業が管理するドメインとされています。
もちろん、この企業はこの詐欺メールには関与しておらず、勝手にドメインを使われたある意味この企業も
被害者です。

Received”には、”postmaster@ww-shizuoka.jp”なんてメールアドレスも見えていますが
Received”は、このメールが通過してきた各受送信サーバーが自身で刻む自局のホスト情報です。
記載されている末尾の数字は、そのサーバーのIPアドレスになり、これを紐解けば差出人の素性が
見えてきます。
このIPアドレスを元に送信に使われた回線情報とその割り当て地を確認してみます。

送信に利用されたのは、東京都港区西麻布にある『Leaseweb Japan(リースウェブジャパン)』と言う
プロバイダーです。

位置情報は、IPアドレスを元にしているので、かなりアバウトな位置であることを
ご承知いただいた上でご覧ください。

代表地点としてピンが立てられたのは、『群馬県伊勢崎市』付近です。
このメールは、この付近に設置されたメールサーバーを介して私に届けられたようです。


不可思議な日本語

では引き続き本文。

4 失敗したメール ******@******.***.

毎日の通知を見つける ******@******.***. 本日、4通の重要なメールが受信トレイへの配信が制限されました。

今すぐ4通のメールを読んでください。

『毎日の通知を見つける』なんて不可思議な日本語が使われていますね。

このメールは詐欺メールですから詐欺サイトへのリンクが付けられています。
そのリンクは『今すぐ4通のメールを読んでください。』って書かれたところに付けられていて、
そのリンク先のURLとトレンドマイクロの『サイトセーフティーセンター』での危険度評価がこちらです。

まあ、このメールが恐らく大量にばらまかれているわけではなく、企業のサーバー管理者向けに
送られているので、あまり重要視されていないからの結果なのかも知れませんね。

このURLで使われているドメインは”roadmillings.com
このドメインにまつわる情報を取得してみます。

管理しているのは、アメリカアリゾナ州にある『See PrivacyGuardian.org』
ここは、匿名でドメイン取得を代行サービスを行っているところ。
匿名にする理由は様々だと思いますが、サイバー犯罪の温床となっていることは確かです。

このドメインを割当てているIPアドレスは”103.108.220.123
このIPアドレスを元にサイト運営に利用されているホスティングサービスとその割り当て地を確認してみます。

利用されているウェブサーバーは、インドの『Web Werks India Pvt. Ltd.』なんてホスティングサービス。

こちらもIPアドレスを元にしているので、アバウトな位置であることをご承知いただいた上で
ご覧ください。
地図上にピンが立てられたのもインドで『ナーシク』と言う街付近。
この辺りに設置されたウェブサーバーに、リンク先の詐欺サイトは構築されているようです。

トレンドマイクロの『サイトセーフティーセンター』での危険度評価からすると、リンク先の
詐欺サイトは、どこからもブロックされることなく無防備な状態で放置されていると思われます。
そんなサイトに、調査を目的で安全な方法を利用して訪れてみることにします。

『このページは動作していません』と書かれていて、このサイトは既に閉鎖されてしまったようです。
恐らくホスティングサービス側に感づかれサービスを強制的に止められたのが原因でしょう。


まとめ

きっと遮断される前は、ActveMailと言うメールサーバーのコントロールパネルを模した詐欺サイトの
ログインページが開いたものと思われます。
こういった手口を使いそのサーバーへのログインアカウント情報を詐取し、サーバーを乗っ取った上で
そのサーバーで今回のような詐欺メールを送信したり詐欺サイトを構築してサイバー犯罪を行うのが
奴らの目的でしょう。

恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんの
フィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;


こういった詐欺まがいのブラッキーなメールは、本文中のリンクをクリックしないことが大切!
そしてOS付随のセキュリティーは充てにせず、必ず自身でセキュリティーソフトを導入し
防御することが大切です。
丸腰の方、躊躇しないで「ポチっ」としてご安全に!(*^^*)

タイトルとURLをコピーしました