『詐欺メール』「Amazon.co.jpでのご注文613-2894642-3368298」と、来た件

陰湿な嫌がらせ
※ご注意ください!
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速にをもっとうにご紹介しています。

このようなメールを受け取っても絶対に本文中のリンクをクリックしてはいけません!
リンク先は正規サイトを模した偽のコピーサイトで、フォームにアカウント情報や
クレジットカードの入力させそれらの情報を詐取しようとします。
被害に遭わないために絶対にリンクはクリックせず、どうしても気になる場合は
ブックマークしてあるリンクを使うかスマホアプリを
お使いになってログインするよう
心掛けてください!
また、気が付かずにログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。

★フィッシング詐欺解体新書★

注文控えかと思ったら

単なるAmazonからの注文控えかと思ったら、陰湿な嫌がらせメールでした。

何か注文したかな?と思ってみてみると、初っ端の行から句読点が連発。
そして「Amazon」じゃなくて「Amazin」…(^^;)
更に「岩津 敏子様」って…誰??
でもって本文中の「注文」が「註文」だったりと。
こりゃ間違いなくSPAMメールだって確信!

ここで「註文」について「Weblio 辞書」で調べるとこのようなことが。

詐欺仲間では被害者を誘いだすことの隠語のようです。(^^;)

では、このメールを解体し詳しく見ていきましょう!
まずはプロパティーから見ていきましょう。

件名は
「Amazon.co.jpでのご注文613-2894642-3368298」
ご承知の通り件名欄は、差出人が書き込むものですからいくらでも適当に記入できます。
お気づきの方いらっしゃるでしょうか?
「Amazon」の「A」だけが全角文字になっています。
これは詐欺メールに良く見られることなので覚えておいてください。

差出人は
「Amazon.co.jp <hgfdsdf@mbm6934h.cn>」
皆さんはご存じでしょうか?
この差出人欄は完全に自己申告制で、誰でもウソが書けるフィールド。
ですから、ここは信用できない部分です。

こちらも「A」だけが全角文字になっていますね。
それに「Amazon」さんらしからぬ”mbm6934h.cn”なんて中国ドメインになっています。


モスクワ設置のサーバーから

では、このメールがフィッシング詐欺メールであることを立証していきましょうか!
まず、このメールのヘッダーソースを確認し調査してみます。
私が愛用のThunderbirdの場合、「表示(V)」⇒「メッセージのソース(O)」と進むと見られますよ。
ソースから抜き出した「フィールド」がこちらです。

Return-Path: 「hgfdsdf@mbm6934h.cn」

Return-Path”は、このメールが何らかの障害で不達に終わった際に返信される
メールアドレスです。
一般的には、差出人と同じメールアドレスが記載されますが、ここは誰でも簡単に
偽装可能なフィールドなのであてにできません。

Received:「from mbm6934h.cn (mail.mbm6934h.cn [91.206.93.104])」

Received”は、このメールが通過してきた各受送信サーバーが自身で刻む
自局のホスト情報です。
ここに掲げた”Received”はこのメールが最初に通過したサーバーのもの。
すなわち、差出人が使った送信サーバーの自局情報。
記載されている末尾の数字は、そのサーバーのIPアドレスになります。

では、メールアドレスにあったドメイン”mbm6934h.cn”について調べてみます。

まず分かったのは、このドメインの持ち主は、中国広東省佛山市にある企業でした。

91.206.93.104”がこのドメインを割当てているIPアドレス。
Received”のIPアドレスと全く同じなのでAmazonのものではないもののメールアドレスの
偽装は確認できませんでした。

「フィールド」の中で一番重要なのは”Received
これを紐解けば差出人の素性が見えてきます。
Received”のIPアドレス”91.206.93.104”は、差出人が利用しているメールサーバーのもの。
このIPアドレスを元にその割り当て地を確認してみます。

IPアドレスを元にしているので、かなりアバウトな位置であることをご承知いただいた上でご覧ください。
代表地点としてピンが立てられたのは、モスクワのゼレノグラード付近です。
このメールは、この付近に設置されたメールサーバーを介して私に届けられたようです。


詐欺サイトは閉鎖

では引き続き本文。

****************************************************************************************************
・このメールは Amazin.co.jp から送信されています。。
・本メールに関するお問い合わせ等は、ご注文ストアまでお願いいたします。
****************************************************************************************************

岩津 敏子様

Amazonが異常を検知しました,ご注意ください

***@*****.***

このたびは「モバステ」をご利用いただきまして、
誠ににありがとうございます。

お客様よりご注文いただきました商品を発送手配完了いたしました。
宅配業者、お問い合わせ伝票番号、出荷日は下記のとおりです。
商品到着まで今しばらくお待ちください。

最近詐欺註文が多いです。
この注文をキャンセルしたい場合
【註文の詳細を示す】にあなたのレポートをご提出願います。
あなたの身元確認のために必要な情報を要求しますのでご了承ください。

注文の詳細を表示する

■ヤマト運輸
https://www.kuronekoyamato.co.jp/ytc/chien/chien_hp.html
■日本郵便
https://www.post.japanpost.jp/unkou.html

お届け方法     :ヤマト運輸
お問い合わせ伝票番号:440769235723
出荷日       :2023/03/08 15:30

まあけちの付けどころはたくさんありますが、とりあえずそれは置いておいて。
このメールは、フィッシング詐欺メールなので詐欺サイトへのリンクが付けられています。
そのリンクは「注文の詳細を表示する」って書かれたところに張られていますが
このメールは昨日夕方届いたもので、確認したところリンク先は既に閉鎖されていました。
一応リンク先のURLとトレンドマイクロの「サイトセーフティーセンター」での危険度評価を
確認してみましたが。
「未評価」とされていました。

このURLで使われているドメインは、サブドメインを含め”login.php.amime.co
このドメインにまつわる情報を取得してみます。

やはり既にIPアドレスの割り当てがありませんでしたから、完全に詐欺サイトを放棄したようですね。
ミッションが達成されたのか、それとも当局嗅ぎつかれたからなのか…


まとめ

身に覚えのない宛名が書かれたAmazonからのメールに誰か騙されるのでしょうか?
ま、単なる嫌がらせなのでしょうね。

恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんの
フィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;


こういった詐欺まがいのブラッキーなメールは、本文中のリンクをクリックしないことが大切!
そしてOS付随のセキュリティーは充てにせず、必ず自身でセキュリティーソフトを導入し
防御することが大切です。
丸腰の方、躊躇しないで「ポチっ」としてご安全に!(*^^*)

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