『詐欺メール』「<<重要·再送>>【ヤマト運輸】郵便物が配達できないため、配送情報をご補充ください」と、来た件

一連の詐欺メールと同じグループから
※ご注意ください!
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速にをもっとうにご紹介しています。

このようなメールを受け取っても絶対に本文中のリンクをクリックしてはいけません!
リンク先は正規サイトを模した偽のコピーサイトで、フォームにアカウント情報や
クレジットカードの入力させそれらの情報を詐取しようとします。
被害に遭わないために絶対にリンクはクリックせず、どうしても気になる場合は
ブックマークしてあるリンクを使うかスマホアプリを
お使いになってログインするよう
心掛けてください!
また、気が付かずにログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。

★フィッシング詐欺解体新書★

不審な点がぎっしり

またしても荷物の情報が欠落しているとして情報更新を促す「ヤマト運輸」を騙る詐欺メールの
到着です。

末尾を見ると、「国際宅急便サービスセンター」とあるので海外からの荷物でしょうか?
書かれている電話番号「0120-5931-69」は確かに「国際サービスセンター」のもののすが…
それにしてもこのメールには、宛名も送り状の伝票番号もありませんね。
荷物お届け先に当然私の名前が書いてあるはずだから知らないはずがありませんし
これじゃどの伝票の荷物かわかりません。
もっとも詐欺メールなんだからそんな細かいことは気にしないんでしょうけどね(笑)

それにもう一つ。
送り状にはメールアドレスなんて書くところないはずなのに、何故私のメールアドレスを
ご存じなのでしょうか?(笑)

では、このメールを解体し詳しく見ていきましょう!
まずはプロパティーから見ていきましょう。

件名は
「[spam] <<重要·再送>>【ヤマト運輸】郵便物が配達できないため、配送情報をご補充ください」
なんかどこかで見たような件名ですね。
この時もそっくりな件名でしたが、配送情報をご補充って…そんないい方します?(笑)

ご承知の通り件名欄は、差出人が書き込むものですからいくらでも適当に記入できます。
この件名には”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに「迷惑メール」フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。

差出人は
「ヤマト運輸株式会社 <admin@kuronekoyamato.co.jp>」
皆さんはご存じでしょうか?
この差出人欄は完全に自己申告制で、誰でもウソが書けるフィールド。
ですから、ここは信用できない部分です。

う~ん、”kuronekoyamato.co.jp”は確かに「ヤマト運輸」さんのドメインですが、
件名に”[spam]”とあるのでこのメールは詐欺メール故に偽装の疑いがあります。
その辺りを含め、次の項で見ていくことにしましょう。


本当のメールアドレスは?

では、このメールがフィッシング詐欺メールであることを立証していきましょうか!
まず、このメールのヘッダーソースを確認し調査してみます。
私が愛用のThunderbirdの場合、「表示(V)」⇒「メッセージのソース(O)」と進むと見られますよ。
ソースから抜き出した「フィールド御三家」がこちらです。

Return-Path: 「fmy@huanghaiqing3.com.cn」

あ~らら、”kuronekoyamato.co.jp”じゃなくて”huanghaiqing3.com.cn”ですか。
Return-Path”は、このメールが何らかの障害で不達に終わった際に返信される
メールアドレスです。
一般的には、差出人と同じメールアドレスが記載されます。
なのに”huanghaiqing3.com.cn”なんてどっちが正しいのでしょうか?

Message-ID:「202302151558341062060@huanghaiqing3.com.cn」

Message-ID”は、そのメールに与えられた固有の識別因子。
このIDは世の中に1つしかありません。
”@”以降は、メールアドレスと同じドメインか若しくはデバイス名が入ります。
ここも偽装可能で鵜呑みにはできません。

Received:「from huanghaiqing3.com.cn (unknown [52.253.111.194])」

Received”は、このメールが通過してきた各受送信サーバーが自身で刻む
自局のホスト情報です。
ここに掲げた”Received”はこのメールが最初に通過したサーバーのもの。
すなわち、差出人が使った送信サーバーの自局情報。
記載されている末尾の数字は、そのサーバーのIPアドレスになります。

もうおおよそこの差出人がメールアドレスを偽装しているのではないかと薄々気づいて
いらっしゃいますよね?(笑)
先に書いた通り”Received”に記載のIPアドレスは差出人が利用したメールサーバーのもの。
このIPアドレスが差出人のメールアドレスのドメインに割当てられているものと一致すれば
メールアドレスの偽装は無かったことが証明されますが、そうでない場合、特定電子メール法
違反となり処罰の対象とされます。

※特定電子メール法違反
・個人の場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金
・法人の場合、行為者を罰する

では、メールアドレスにあったドメイン”kuronekoyamato.co.jp”について調べてみます。

もちろん当然ちゃんと「ヤマト運輸」さんの持ち物です。
そして”23.43.249.41”がこのドメインを割当てているIPアドレス。
本来同じでなけれならない”Received”のIPアドレスが”52.253.111.194”ですから1つとして合っていません。
これでアドレス偽装は確定。
この方にはしっかり罪を償っていただかなければなりませんね!

では今度は、”Return-Path”にあった”huanghaiqing3.com.cn

このドメインを割り当てているIPアドレスは”52.253.111.194”と”Received”のものと同じ。
なので、この差出人の宝刀のメールアアドレスに使われるドメインは”huanghaiqing3.com.cn”と
言うことになるので、おそらく”fmy@huanghaiqing3.com.cn”のはずです。

「フィールド御三家」の中で一番重要なのは”Received
これを紐解けば差出人の素性が見えてきます。
”Received”のIPアドレス”52.253.111.194”は、差出人が利用しているメールサーバーのもの
このIPアドレスを元にその割り当て地を確認してみます。

IPアドレスを元にしているので、かなりアバウトな位置であることをご承知いただいた上でご覧ください。

ピンが立てられたのは、東京都杉並区和泉2丁目付近です。
このメールは、この付近に設置されたメールサーバーを介して私に届けられたようです。


再配達料として100円をカード請求する手口

では引き続き本文。

ヤマト運輸をご利用いただきありがとうございます。

ただいま、お客様の荷物の情報が欠落していただきしたので、荷物が正常に配達しておりません。なお、情報を確認してから、配達が再開していただきます。大変ご迷惑をおかけしましたことをお詫び申し上げます.

以下、ご登録内容をご確認ください。

▶ここをクリックして検証

配信元:ヤマト運輸株式会社

Copyright© YAMATO HOLDINGS CO., LTD. All rights reserved.

——————————————————————————-

【国際宅急便について】
国際宅急便サービスセンター:0120-5931-69
(受付時間:9時~18時、年中無休)

【UPSワールドワイド・エクスプレス・セイバー(WWX)について】
ユーピーエス・ジャパン株式会社:0120-74-2877
(受付時間:9時~18時30分、土日祝日除く)

このメール、どこが詐欺なのかというと、まずその目的は、荷物の情報が不足している
ことをネタにリンクへ誘い込むこと。
そのうえで、個人情報を入力させた後で、再配達料として100円を請求し、その請求先
としてクレジットカードの情報を要求してきます。
ここで詐欺が発生するわけです!

このメールは、フィッシング詐欺メールなので詐欺サイトへのリンクが付けられています。
そのリンクは「▶ここをクリックして検証」って書かれたところに張られていて、リンク先の
URLとトレンドマイクロの「サイトセーフティーセンター」での危険度評価がこちらです。

おっと、まだ「未評価」のようです。
このようなフィッシング詐欺サイトがこの評価ではあまりにも危険すぎます。
評価を変更していただけるよう早速申請しておきます。

このURLで使われているドメインは、サブドメインを含め”www.akau-koyama-co.blablabar.com.cn
このドメインにまつわる情報を取得してみます。

申請登録者は、私には読めない漢字2文字を含む氏名の方。
そしてこのドメインを割当てているIPアドレスは”47.87.215.170
このIPアドレスを元にその割り当て地を確認してみます。

こちらもIPアドレスを元にしているので、アバウトな位置であることをご承知いただいた上で
ご覧ください。
ピンが立てられのは、詐欺サイトの調査ではよく見かけるr、ロサンゼルス近郊のカリフォルニア州交通局
に程近い場所。
フィッシング詐欺サイトは、この付近に密集しています!
この辺りに設置されたウェブサーバーに、リンク先の詐欺サイトは構築されているようです。

安全な方法でリンク先の詐欺サイトに調査目的で訪れてみました。

例によって、バナーが間延びしてしまった「荷物お問い合わせシステム」と書かれたページ。
送り状番号は”4108-8480-4551”と、このところ送られてくるヤマト運輸の詐欺サイトと同一の物なので
差し出しているのも同一グループだと思われます。


まとめ

ここ直近は、「ソニー銀行」や、この「ヤマト運輸」そして「取引申し込み」と言った件名を使う
アダルトハッキングメールが流行していますので特にご注意ください。

恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんの
フィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;


こういった詐欺まがいのブラッキーなメールは、本文中のリンクをクリックしないことが大切!
そしてOS付随のセキュリティーは充てにせず、必ず自身でセキュリティーソフトを導入し
防御することが大切です。
丸腰の方、躊躇しないで「ポチっ」としてご安全に!(*^^*)

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