『詐欺メール』「件名なし」と、来た件

★フィッシング詐欺解体新書★

これで私に何をしろと？

時々届くんですよね、こののっぺらぼうのメール。

このようなメールで私に何をしろと言うのでしょうか？…
何か書いて返信すれば良いのでしょうか？…
サッパリ分かりません…┐(´д｀)┌ﾔﾚﾔﾚ

では、このメールを解体し詳しく見ていきましょう！
まずはプロパティーから見ていきましょう。

件名は何も書かれていません。

差出人は
「dtcduerxcq@gaxahfxqqszuutzqhws.jp」
皆さんはご存じでしょうか？
この差出人欄は完全に自己申告制で、誰でもウソが書けるフィールド。
ですから、ここは信用できない部分です。

こんなメールアドレスきっと嘘でしょう。

空きドメイン

では、このメールのヘッダーソースを確認し調査してみます。
私が愛用のThunderbirdの場合、「表示(V)」⇒「メッセージのソース(O)」と進むと見られますよ。
ソースから抜き出した「フィールド御三家」がこちらです。

先に書いた通り”Received”に記載のIPアドレスは差出人が利用したメールサーバーのもの。
このIPアドレスが差出人のメールアドレスのドメインに割当てられているものと一致すれば
メールアドレスの偽装は無かったことが証明されますが、そうでない場合、特定電子メール法
違反となり処罰の対象とされます。

※特定電子メール法違反
・個人の場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金
・法人の場合、行為者を罰する

では、メールアドレスにあったドメイン”gaxahfxqqszuutzqhws.jp”について調べてみます。
余りにも胡散臭そうなので「お名前.com」さんでこのドメインの空き状態を確認してみました。

ほらやっぱりです！
このドメインは誰にも取得されていない空きドメインであることが判明しました。
空いているドメインでメールなんて送れるはずありませんからアドレス偽装は確定です。

「フィールド御三家」の中で一番重要なのは”Received”
これを紐解けば差出人の素性が見えてきます。
”Received”のIPアドレス”195.34.207.55”は、差出人が利用しているメールサーバーのもの。
このIPアドレスを元にその危険性と割り当て地を確認してみます。

危険性を示す脅威レベルは「高」で、その種類はWebによるサイバーアタックとされています。
ということは、このIPアドレスが割当てられたサイトで悪意のある行為を行っているということでしょうか？

次に割り当て地です。
IPアドレスを元にしているので、かなりアバウトな位置であることをご承知いただいた上でご覧ください。

ピンが立てられたのは、今もっとも危険な国であるウクライナのフニーヴァニ(Hnivan)付近です。
このメールは、この付近に設置されたメールサーバーを介して私に届けられたようです。

まとめ

このメール、リンクが有るわけでもないし何がしたかったのでしょうか？
返信するにも差出人のアドレスが存在しないメールアドレスに偽装されてるし…
いたずらにしては、”Received”のIPアドレスの危険度は高いし…
サッパリ分かりませんね。

恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんの
フィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;