Amazon騙り多すぎて… もうAmazonを騙ったフィッシング詐欺メールが多すぎてご紹介するのが面倒で面倒で… でもそんなこと言っててはいけません。 いち早く皆さんのもとへ情報がお届けできるよう今日もせっせと書き溜めていきます。 ってなわけで今回はご多分に漏れず「Amazon」に成りすますフィッシング詐欺メールの ご紹介です。  いくつかメールを送ったとのことですが、Amazonからのメールは、たくさん、たくさん届いていますよ! 殆どが偽物ですけどね。。。(笑) 本文にデカデカと「azegami.5969@ninus.ocn.ne.jp」ねんてメールアドレス書かれているけど いったいこのメールアドレスはどなたのものなのでしょうか? もちろん私も物ではありませんし、差出人のものでもありません。 それにこのメール、件名と本文末尾に「メールコード」なる識別情報が付けられていますが どちらもバラバラ…(;^_^A せめて統一しておいた方が信憑性が上がると思いますが… では、このメールを解体し詳しく見ていきましょう! まずはプロパティーから見ていきましょう。 件名は 「[spam] Amazonアカウントは停止されました、情報を更新してください。〖メールコード:M6263〗」 ご承知の通り件名欄は、差出人が書き込むものですからいくらでも適当に記入できます。 この件名には”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。 このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている ものは全て迷惑メールと判断されたもの。 うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと 否応なしに「迷惑メール」フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。 差出人は 「Amazon.co.jp <changeid@amazon.co.jp>」 皆さんはご存じでしょうか? この差出人欄は完全に自己申告制で、誰でもウソが書けるフィールド。 ですから、ここは信用できない部分です。 ”amazon.co.jp”は確かに「Amazon」さんのドメインですが、件名に”[spam]”と あるのでこのメールは詐欺メール故に偽装の疑いがあります。 その辺りを含め、次の項で見ていくことにしましょう。 ”amazon.co.jp”だと言い張るなら では、このメールがフィッシング詐欺メールであることを立証していきましょうか! まず、このメールのヘッダーソースを確認し調査してみます。 私が愛用のThunderbirdの場合、「表示(V)」⇒「メッセージのソース(O)」と進むと見られますよ。 ソースから抜き出した「フィールド御三家」がこちらです。 Return-Path: 「changeid@amazon.co.jp」 ”Return-Path”は、このメールが何らかの障害で不達に終わった際に返信される メールアドレスです。 一般的には、差出人と同じメールアドレスが記載されますが、ここは誰でも簡単に 偽装可能なフィールドなのであてにできません。 | Message-ID:「20221117073225261752@amazon.co.jp」 ”Message-ID”は、そのメールに与えられた固有の識別因子。 このIDは世の中に1つしかありません。 ”@”以降は、メールアドレスと同じドメインか若しくはデバイス名が入ります。 ここも偽装可能で鵜呑みにはできません。 | Received:「from amazon.co.jp (unknown [183.166.148.217])」 ”Received”は、このメールが通過してきた各受送信サーバーが自身で刻む 自局のホスト情報です。 ここに掲げた”Received”はこのメールが最初に通過したサーバーのもの。 すなわち、差出人が使った送信サーバーの自局情報。 記載されている末尾の数字は、そのサーバーのIPアドレスになります。 | ほう、どうやらこの差出人は、あくまで自分のドメインは”amazon.co.jp”と言い張るようですね。 ならばその鼻っ柱をへし折ってやりましょうか! 先に書いた通り”Received”に記載のIPアドレスは差出人が利用したメールサーバーのもの。 このIPアドレスが差出人のメールアドレスのドメインに割当てられているものと一致すれば メールアドレスの偽装は無かったことが証明されますが、そうでない場合、特定電子メール法 違反となり処罰の対象とされます。 ※特定電子メール法違反 ・個人の場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金 ・法人の場合、行為者を罰する では、メールアドレスにあったドメイン”amazon.co.jp”について調べてみます。  当然のことですがこのドメインは「アマゾン」さんの持ち物です。 そして”52.119.164.121”がこのドメインを割当てているIPアドレス。 本来同じでなけれならない”Received”のIPアドレスが”183.166.148.217”ですから全く異なります。 これでアドレス偽装は確定。 この方にはしっかり罪を償っていただかなければなりませんね! 「フィールド御三家」の中で一番重要なのは”Received” これを紐解けば差出人の素性が見えてきます。 ”Received”のIPアドレス””は、差出人が利用しているメールサーバーのもの。 このIPアドレスを元にその割り当て地を確認してみます。  IPアドレスを元にしているので、かなりアバウトな位置であることをご承知いただいた上でご覧ください。 ピンが立てられたのは、中国 安徽省 池州市付近です。 このメールは、この付近に設置されたメールサーバーを介して私に届けられたようです。 冒頭のアドレス、ダレのなの? では引き続き本文。 azegami.5969@ninus.ocn.ne.jp いくつかのメールを送信しました,確認が取れていません。アカウントの一部の機能が制限されています。Amazonアカウントを引き続き使用する必要がある場合は、時間内に情報を更新してください。 Amazon アカウント 通常の使用に影響を与えないために。Amazon 管理コンソールにログインし、所定の手順でお手続きください。 状態: は更新待ちです 所有権の証明 • パスワードは誰にも教えないでください • 個人情報とは関係なく、推測されにくいパスワードを作成してください。 • アカウントごとに異なるパスワードを使用してください。 〖メールコード:M54010720〗 今後ともよろしくお願い申し上げます。 Amazon チーム | 冒頭の”azegami.5969@ninus.ocn.ne.jp”なんてメールアドレス、いったい誰のものなのでしょうか? 使われているドメイン”ninus.ocn.ne.jp”からすると、「OCN」のユーザーのようです。 ”ninus.ocn.ne.jp”でWeb検索してみると、このドメインの利用者は、京都にある「(有)辻製作所」と 言う企業様が持ち主のようです。 もちろん、この企業様も被害者で勝手にメールアドレスを使われてしまったのかも知れません。 このメールは、フィッシング詐欺メールなので詐欺サイトへのリンクが付けられています。 そのリンクは「所有権の証明」って書かれたところに張られていて、リンク先のURLがこちらです。  もうここまでると”Amazon”の欠片も無くなってしまっていますね(;^_^A このサイトの危険性をトレンドマイクロの「サイトセーフティーセンター」で確認してみます。  このように既に危険サイトと認識されており、ブラックリストに登録済み。 そのカテゴリは「フィッシング」と書かれています。 このURLで使われているドメインは、サブドメインを含め”www.academyofneuroscience.com” このドメインにまつわる情報を取得してみます。  殆どの情報がマスクされていて誰のものなのかさっぱり分かりませんね。 このドメインを割当てているIPアドレスは”155.94.169.46” このIPアドレスを元にその割り当て地を確認してみます。  こちらもIPアドレスを元にしているので、アバウトな位置であることをご承知いただいた上で ご覧ください。 ピンが立てられのは、詐欺サイトのメッカ、ロサンゼルス近郊のリトルトーキョーに程近い場所。 フィッシング詐欺サイトは、この付近に密集しています! この辺りに設置されたウェブサーバーに、リンク先の詐欺サイトは構築されているようです。 見に行ってもどうせアマゾンのログインページなんでしょうけど、一応… 危険と言われると見に行きたくなるのが人情と言うもの。 安全な方法でリンク先の詐欺サイトに調査目的で訪れてみました。 ほらね!  まとめ これだけ同じような手口のAmazonのフィッシング詐欺メールが当たり前のように流通しているのに いまだに騙される方居るのでしょうか? もう、詐欺メールじゃなくて迷惑メールの類ですよね。 恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんの フィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。 次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。 いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^; |