『詐欺メール』DHLから『お荷物再配達のご案内 / Shipment Re-Delivery Reminder』と、来た件
★詐欺メール解体新書★
スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。
いつもご覧くださりありがとうございます!
☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆
- 件名の見出しを確認
- メールアドレスのドメインを確認
- リンク先のドメインを確認
できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分~10分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。
前書き
クリスマスも終わると毎年のようにあっという間に大晦日が訪れ、いよいよ2025年もカウントダウンが始まります。
物流企業はこの年末年始が1年で一番忙しくなる時期ですよね。
そんな中、私の所にはこのように味気の無い「DHL」と称する怪しいメールが届きました。
どうやら偽物からのメールのようですがどのようなことが書かれているのでしょうか?
では、今回も詳しく見ていくことにしましょう。
以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。
またリンクのURLは直リンク防止のため文字を一部変更してあります。
メール本文
ここから本文
↓↓↓↓↓↓
件名:[spam] お荷物再配達のご案内 / Shipment Re-Delivery Reminder
送信者:ghaxzgfyh <notice.fuimbmp@abljkfn.cn>
DHL Logo
日本語 | English
お知らせです。お荷物 US060027310JP は、まだお客様からの指示を待っています。再配達を試みるために、追加情報が必要です。
再配達のスケジュール
This is a reminder that your shipment US060027310JP is still awaiting instructions from you. We require additional details to attempt to re-deliver this package.
Reschedule Delivery
Thank you for using DHL’s delivery service. For any questions, please reach out to our support team.
DHL Express – Excellence. Simply delivered.
↑↑↑↑↑↑
本文ここまで
このメールはDHLを装った「フィッシング詐欺」の可能性が非常に高いです。
では怪しい点をポイントごとに説明していきます。
- 送信者のメールアドレス
「notice.fuimbmp@abljkfn.cn」は、DHLの正規ドメインではありません。
DHLの正規メールは通常「@dhl.com」や「@dhl.co.jp」です。
「.cn(中国ドメイン)」や意味不明な文字列 は典型的な詐欺の特徴です。 - 不自然な送信者名
「ghaxzgfyh」は恐らく機械的に抽出されたランダムな文字列で、正規企業では使われません。 - 追跡番号の形式
文中の番号「US060027310JP」は、末尾が「JP(日本郵便)」の形式になっており、DHL独自の追跡番号(通常は10桁の数字のみ)のルールと一致しません。 - 日本語と英語の混在
機械翻訳っぽい不自然な日本語が使われています。
それにDHLからだとしても日本語と英語を混在させることは考えにくいです。
件名の見出しを確認
この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに「迷惑メール」フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。
メールのヘッダー情報を確認
では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの「Receivedフィールド」から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドです。
Received: from unknown (HELO abljkfn.cn) (101.47.76.136)
Received のカッコ内は、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません。
このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を「IP調査兵団」で導き出してみると、香港付近です。
それにこのIPアドレスは既にブラックリストに登録されて、そのカテゴリは「サイバーアタックの攻撃元」とされています。
最近この辺りは、怪しいメール発信地のトレンドの1つです。
リンク先のドメインを確認
さて、本文の「再配達のスケジュール」と書かれた部分に付けられた詐欺サイトへのリンクですがURLは以下の通りです。
【h**ps://decideosity.ykdyrkye.cn/portal_login_exp/getQuoteTab/】
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
ご覧の通り DHL のドメインとは異なる中国のものが利用されていますから、このサイトは公式サイトではありません!
このドメインに関する詳しい情報を「Grupo」さんで取得してみます。
この情報が正しければ、このドメインの取得者はお名前からするとやはり中国の方のようです。
割当てているIPアドレスは「104.21.87.47」
「IP調査兵団」でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、詐欺サイト設置場所は、カナダのトロント市庁舎付近であることが分かりました。
これは最近のトレンドで多くの詐欺サイトがこの付近に設置されています。
リンクを辿ってみると、一旦はウイルスバスターにブロックされましたが、解除して進むと開いたのは英語でタイムアウトしたことが書かれた真っ白なエラーページ。
恐らくこのサイトを設置したレンタルサーバーがその危険を察知して削除したものかと思いますが、ウイルスバスターにブロックされたことが、ここには以前危険なサイトが存在していたことを物語っていますね。
まとめ
メールの文面や送信者のメールアドレスとリンク先のドメインが「DHL」のものと異なるのでこのメールを詐欺メールと判定いたしました。
恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。
いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;