【続報】セゾンカード「永久不滅ポイント失効のお知らせ」詐欺が再来——ウイルスバスターとChromeが二重に警告するも偽ログイン画面は健在

今日最後にご紹介するのは、セゾンカードを騙る「永久不滅ポイント失効」メールです。実はこのパターン、7月にも一度取り上げたのですが、送信・誘導のインフラを総入れ替えして戻ってきた続報です。
ご覧の通り、このメールはセゾンカードを装った真っ赤な偽物です。セキュリティソフトの警告すら振り切られてしまう恐れがあるので、ぜひ周りの方にも共有してあげてください。
■ 詐欺メール本文の再現
※以下は届いた詐欺メールを技術検証のために忠実に再現したものです(宛先アドレスの詳細は個人情報保護のため一部伏せています)。
件名:[spam]【重要】永久不滅ポイント 失効予定のお知らせ 差出人:"Saison" <uketsuke@uvke8dfchs.hongwangpai.com> 添付ファイル:payload_xxxjqhli159.dyf(拡張子不審のため未開封) 永久不滅ポイント 失効のお知らせ いつもセゾンカードをご利用いただき、誠にありがとうございます。 お客様が保有されている「永久不滅ポイント」の中に、有効期限を迎えるポイントがございます。 失効予定ポイント:11,260 pt 有効期限:2026年09月02日 23:59 ポイント内訳:通常獲得 7,000 pt / ボーナス分 4,260 pt 期限を過ぎたポイントは失効し、ご利用いただけなくなります。 お早めにNetアンサーよりご確認・交換をお済ませください。 [Netアンサーで確認する](実際はクリック不可・伏字にしています) ご注意 ・本メールは送信専用アドレスから配信しております。 ・ポイントの詳細は「Netアンサー」にログインしてご確認ください。 発行元:株式会社クレディセゾン

受信したメールの実際の表示画面
■ メールヘッダー解析(送信ルートと偽装判定)
※メールヘッダー詳細は個人情報保護のため非掲載
差出人:「Saison」を名乗る、セゾンカードとは無関係な独自ドメインからの配信
SPF認証結果:Pass(攻撃者が自分自身のドメインに正しく設定しているだけで、セゾンカード公式であることの証明にはなりません)
真の送信元IP:20.106.93.140(米国アリゾナ州、Microsoft Azure)
なお、ヘッダー中には携帯キャリアのメールサーバーを経由したように見せかける偽装行が1行紛れ込んでいました。実際の送信元はSPFで確認できる情報だけが信頼できます。
【偽装判定】:セゾンカードの正規サービスが、米国Azure上の無関係な独自ドメインからメールを送ることはありません。
■ 続報について:何が変わったのか
「永久不滅ポイント失効」という同じ切り口のセゾンカード騙りは、以前にも確認しています(関連記事:セゾンカード「不審なアクセス検知」詐欺の続報記事)。件名や本文の切り口を使い回しながら、送信・誘導インフラだけを次々に使い捨てていくのは、この手のフィッシングキャンペーンでよく見られるパターンです。今回はセキュリティ製品による検知をかいくぐる完成度の高い偽サイトが用意されていた点が、これまで以上に注意すべきポイントです。
■ フィッシングサイト詳細解析(2段階)
ステップ1:メール内リンクの遷移先
誘導先URL(伏せ字):hxxps://syllyl[.]com/store/LHegwDtctD
ホスティング基盤:43.165.174.34(Tencent Cloud)
この段階で、すでにウイルスバスターが「不正プログラム配信」の疑いがあるサイトとして警告を表示しました。

1段階目でウイルスバスターが表示した警告画面

同じ段階でGoogle Chromeが表示した警告画面
ステップ2:最終的な偽サイト
誘導先URL(伏せ字):hxxps://saisoncar[.]winekamedia.com/aqfko-poinat-login
ホスティング基盤:43.133.30.221(Tencent Cloud)
ここでもウイルスバスターが今度は「フィッシング」として、Google Chromeも独立して「危険なサイト」として、それぞれ警告を表示しました。2つのセキュリティ製品が別々に警告を出していたという事実こそ、このサイトの危険性を何より雄弁に物語っています。それでも警告を越えて先に進むと、本物のセゾンカード公式サイトと見分けがつかないほど精巧な偽ログイン画面が表示されました。

2段階目でウイルスバスターが表示した警告画面

同じ段階でGoogle Chromeが表示した警告画面

警告を越えた先で表示された、精巧な偽ログイン画面
■ 注意点と対処法
- セキュリティソフトの警告は無視しない:「ブロックしたWebサイトにアクセス」のような選択肢は選ばず、素直に画面を閉じてください。
- メール内のリンクは開かない:「失効」「期限」という言葉で焦らされても、まずリンクを疑ってください。
- ポイント確認は公式アプリ・ブックマークから:Netアンサーへは、必ずご自身でブックマークしたページか公式アプリからアクセスしてください。
- 万が一入力してしまったら:直ちにNetアンサーのパスワードを変更し、不審な利用がないかカード会社に確認してください。
本レポートの結論
「永久不滅ポイントが失効する」という同じ切り口を使い回しながら、送信・誘導インフラを一新して戻ってきた続報でした。ウイルスバスター・Chromeという2つのセキュリティ製品の警告をものともせず、精巧な偽ログイン画面が今も稼働している点は、油断できない状況です。この記事のURLをコピーして、家族や同僚にも「これ気をつけて!」と共有してあげてください。
Data Provided by Heartland-Lab Security Research Unit
根拠データ参照元:ip-sc.net
使用配色テーマ:Amethyst














