『詐欺メール』宝くじ運営事務局から『ポイントサービス開始のお知らせ — 今年の累計購入で3,300ポイント獲得』と、来た件



「生成AI」が普及し増々便利になる世の中。
詐欺師もこれを逃すはずが無く、怪しいメールにも生成AIが浸透しつつあり
最近では違和感のない流暢な日本語を使うメールが多くなりました。
このブログは、悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速にご紹介し
一人でも被害者が少なくすることを願い、怪しく危険なメールを見破る方法の拡散や
送信者に関する情報を深堀し注意喚起を促すことが最大の目的です。

もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。


☆当サイトでは、これらの観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆

  • 件名の見出しを確認
  • メールアドレスのドメインを確認
  • リンク先のドメインを確認

最初に1点だけ以下の件ご了承ください。
本来ならメールの本文を画像でお見せする方が分かりやすいかも知れませんが、全てを画像化してしまうとGoolgeなどのキーワード検索に反映されず、不審なメールを受取って不安で検索される方に繋がらない可能性が高くなります。
できる限り沢山の方に見ていただき情報が拡散できるようにあえて本文を丸々コピペしてテキストにてできるだけ受け取ったメールに近い表現にした上で記載しています。

では、進めてまいります。


前書き

先週も来ていたのですが、忙しくてスルーしていた宝くじ運営事務局を騙るジャンクメール。
今日も届いたのでご紹介しておこうと思います。
では、お話を先に進めてまいります。


以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。


メール本文


ここから本文
↓↓↓↓↓↓



件名:[spam] ポイントサービス開始のお知らせ — 今年の累計購入で3,300ポイント獲得No.43784
送信者: “宝くじ運営事務局" <helpo@nbude7l1gupz.com>


【新サービス開始のお知らせ】
〜 購入金額に応じてポイントが貯まる 〜
平素より「takatkji-official.jp 宝くじサイト」をご利用いただき、誠にありがとうございます。

このたび、「takatkji-official.jp」では、お客様の日頃のご利用に感謝を込めて、
新たに「ポイントサービス」を開始いたしました。

ポイントサービス概要

お客様がこれまでにご購入いただいた金額に応じて、ポイントが自動的に付与されます。
貯まったポイントは、さまざまな特典にご利用いただけます。

  • ご利用対象期間:2025年1月1日〜10月29日
  • お客様の累計購入金額により、3,300ポイントが付与されました。

※交換はマイページよりお手続きください。
ポイントの有効期限は2025年10月31日までとなります。
公式サイトからお受け取りください

h**ps://takatkji-official.jp/mypage

ポイントのご利用方法
貯まったポイントは、下記のいずれかの方法でご利用いただけます。

  1. 宝くじの再購入(1,000ポイント=1回分の購入チャンス)
  2. 現金還元(3,000ポイント=3,000円相当)
  3. オリジナルグッズやデジタルギフトへの交換

今後とも「takatkji-official.jp 宝くじサイト」をご愛顧賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

takatkji-official.jp 宝くじ運営事務局
〒100-0001 東京都千代田区千代田1-1
受付時間:平日 9:00〜17:00


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本文ここまで



これらの不審なメールは、皆さんが様々な登録の際に利用したメールアドレスが漏洩し、専門の業者がその漏洩したアドレスを収集たものを入手した詐欺グループが、こういったメールを送っているので、このメールを受取ったのは、私をはじめ宝くじ購入者ばかりではありません。
大量のメールを送った中で、一部の対象者を狙った数打てば当たる方式の詐欺メールです。

ここで使われている「宝くじ運営事務局」と言う団体名ですが、調べているとこのような単一団体は存在しません。
適当にそれらしい団体名を使ったものと思われます。
文中「takatkji-official.jp 宝くじサイト」と強調して書いておきましたが、本来ならここのスペルは「takarakuji」ですよね?(笑)


件名の見出しを確認

この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いているものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合、注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと否応なしに「迷惑メール」フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。


メールアドレスのドメインを確認

送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は「nbude7l1gupz.com」
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません

では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの「Receivedフィールド」から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドです。


Received: from nbude7l1gupz.com (nbude7l1gupz.com [34.85.36.236])


Receivedのカッコ内は、送信者が利用したサーバーが自身で刻む唯一信頼できる部分で偽装はできません。

このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を「IP調査兵団」で導き出してみると、東京都杉並区付近です。

最近この辺りは、これら怪しいメール発信地のトレンドです。


リンク先のドメインを確認

さて、本文に直書きされた詐欺サイトへのリンクですが、ここにも「takatkji-official」とま違ったスペルで書かれていますね。
実際に接続されるサイトのURLは以下の通りです。

【h**ps://dzgikapd.top/jp/】
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)

このドメインを割当てているIPアドレスを「aWebAnalysis」さんで取得してみます。

先程と同様にこのドメインに関する詳しい情報を「Grupo」さんで取得してみます。

割当てているIPアドレスは「104.21.37.252」
IP調査兵団」でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、詐欺サイト設置場所は、カナダのトロント市庁舎付近であることが分かりました。
これは最近のトレンドで多くの詐欺サイトがこの付近に設置されています。

リンクを辿ってみると、一旦はウイルスバスターにブロックされましたが、解除して進むと開いたのはリクエストがタイムアウトしたと英語で書かれた真っ白なエラーページ。
恐らくこのサイトを設置したレンタルサーバーがその危険を察知して削除したものかと思いますが、ウイルスバスターにブロックされたことが、ここには以前危険なサイトが存在していたことを物語っていますね。


まとめ

このメールは本気で騙すつもりのない愉快犯による単なる迷惑メールなのか、それとも危険な詐欺メールなのか。
どっちだったのでしょうね?

恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんのフィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;