『詐欺メール』『確認のための重要な請求書!!!』と、来た件

★フィッシング詐欺メール解体新書★
スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。
いつもご覧くださりありがとうございます!
☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆
- 件名の見出しを確認
- メールアドレスのドメインを確認
- 宛名を確認
- リンク先のドメインを確認
できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。
前書き
いつもは『○○○に成り済ます不審なメールのご紹介となります』から始めるんですが、このメールの差出人はわかりません…(;^_^A
なんだか日本語が不得手な方が御作りになったメールのようですが、何がしたいのかよくわかりません…
以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。
メール本文
ここから本文
↓↓↓↓↓↓
件名:[spam] 確認のための重要な請求書!!!
送信者:publicity@delmamia.com
○□△ ぜひご覧ください
請求書 締切:2024年3月7日
2638 支払金額: ¥870,090.97
親愛なる admin@○□△:
請求書-2638 のために ¥870,090.97 添付されている.
ご利用いただき誠にありがとうございます。心より感謝申し上げます。
心から,
○□△
請求書を表示するには下のリンクをクリックしてください
https://abusaleh.me/Activesemailz/Kayogas-com-invoicex?uid=admin@○□△
表示して支払う
↑↑↑↑↑↑
本文ここまで
文中の『○□△』部には、このメールを受け取ったアドレスのドメイン部分(@より後ろ)が記載されている不思議なメールです。
これは何かの請求書でしょうね。
それにしても『870,090.97円』って中途半端な金額ですが、税込みでしょうか税抜きでしょうか?
こんな少数以下まで書かれた端数はどうやって支払えばよいのでしょう…😥
件名の『確認のための重要な請求書』もなんだかおかしな日本語だし。
だいたい『親愛なる』とか『心から』とか、日本人がメールではあまり使わない言葉ですよね。
これらから想像するに、このメールはやっぱり日本の方ではない人物が書いたものだと断定できます。
件名の見出しを確認
この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。
メールアドレスのドメインを確認
送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『delmamia.com』
いったいこれはどこの誰のドメインなのでしょうか?
では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドがこちらです。
Received: from 6153673.validatedhost.com (6153673.validatedhost.com [162.214.159.190])
ここの末尾に記載のIPアドレスは、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません。
このドメイン『delmamia.com』に関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。
この情報が正しければ、このドメインの取得者の所在地はアメリカテキサス州ヒューストンです。
割当てているIPアドレスとReceivedフィールドのIPアドレスが合致したので、この送信者は自身のメールアドレスを偽ることなく何食わぬ顔でこのメールを送信してきたことになります。
このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を『IP調査兵団』で導き出してみると、アメリカの プロボ付近であることが分かりました。
それにこのIPアドレスは既にブラックリストに登録されて、そのカテゴリは『サイバーアタックの攻撃元』とされています。
宛名を確認
このメールの冒頭には『親愛なる admin@○□△』と『宛名』が書かれています。
請求書を送るような相手なら受信者の氏名を知っているはずですからこのような宛名はとても不自然です。
ならどうしてこのような書き方をするのでしょうか?
その原因は、このメールの送信者は受信者の情報をメールアドレスしか知らないわけだから宛名なんて書きようがないからです。
どうせどこかから漏洩したメールアドレスのリストを入手し、そのメール宛に無選別でこういったメールを送信しているのでしょう。
リンク先のドメインを確認
さて、本文の『表示して支払う』と書かれた部分に付けられた詐欺サイトへのリンクですがURLは以下の通りです。
【h**ps://abusaleh.me/Activesemailz/Kayogas-com-invoicex/】
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
今度は『aWebAnalysis』さんでこのドメインを割当てているIPアドレスを取得してみます。
次にこのドメインに関する詳しい情報を『Whois』さんで取得してみます。
この情報が正しければ、このドメインの取得者の所在地はバングラデシュです。
割当てているIPアドレスは『185.19.217.242』
『IP調査兵団』でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、ドイツのフランクフルト・アム・マイン付近であることが分かりました。
リンクを辿ってみると、一旦はウイルスバスターにブロックされましたが、解除して進むとこのようなログインページが開きました。
これは、ウェブ上でメールの受送信ができるアプリケーションの『Active!Mail』のログインページを模したもの。
一般的にここのユーザーネームはメールアドレスでパスワードはそのメールアドレスのログインパスワードです。
これらを入力してログインボタンを押してしまうとその情報は詐欺犯に把握され不正ログインが可能となります。
奴らは、このアカウントを乗っ取りこのような不審なメールの配信に利用されることでしょう。
まとめ
メールの言葉遣いですぐに怪しいメールだとわかりますよね。
今回はすぐに見破れる簡単なメールでしたが、奴らは日々虎視眈々と私たちを狙って巧みに仕掛けてきますので要注意です。
恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんの
フィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。
いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;