『詐欺メール』『ANAアカウントの認証手続きのご案内』と、来た件

2025年3月8日


★フィッシング詐欺メール解体新書★


スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。


いつもご覧くださりありがとうございます!

☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆

  • 件名の見出しを確認
  • メールアドレスのドメインを確認
  • 宛名を確認
  • リンク先のドメインを確認

できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。


前書き

最近 ANA の名を騙る不審なメールが多く見られます。
航空チケットやその支払いなどに関する内容かと思えば、ANAマイレージクラブに関するもの。
では今回も詳しく見ていくことにしましょう。

2025年3月8日追記
全く同じ内容で
『重要: ご本人確認のお願い。番号:LU-12489621944』
という件名のものも届いておりますのでご注意ください。


以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。


メール本文


ここから本文
↓↓↓↓↓↓



件名:[spam] ANAアカウントの認証手続きのご案内。番号:QQ-15792646848
送信者:"ANA SKY WEB" <webmaster-psmbcarfd-Administrator-M5Cp@cbel.com>


****************************************************************
ANAマイレージクラブから本人認証のお知らせ
****************************************************************
このたびは、ANAマイレージクラブにご入会いただきまして誠にありがとうございます。

このたび、ご本人様のご利用かどうかを確認させていただきたいお取引がありましたので、お知らせいたします。

つきましては、以下へアクセスの上、ANAのご利用確認にご協力をお願いいたします。お客様にはご迷惑、ご心配をお掛けし、誠に申し訳ございません。何卒ご理解いただきたくお願い申し上げます。

ご回答をいただけない場合、ANAのご利用制限が継続されることもございますので、予めご了承ください。

h**ps://www.ana.co.jp/memberservice/pc/login/login_yI40fO25.do

画面に表示される指示に従い、必要な手続きを完了してください。

※入会前のご搭乗分についてはマイル積算いただけません。

◆メールにお心当たりのない場合は、当社へお知らせください。
href="https://www.ana.co.jp/amc/mailguide/mistake/index.html


↑↑↑↑↑↑
本文ここまで



『ご入会いただきまして誠にありがとうございます』とあることから、想定しているのは入会して直ぐの会員でしょう。
それなのに『ご本人様のご利用かどうかを確認させていただきたいお取引がありました』ってどんなズルズルのサービスなんでしょう?😓
利用確認のためにリンクへ接続しろっというのは、こういった詐欺メールの常套句です。


件名の見出しを確認

この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。


メールアドレスのドメインを確認

送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『cbel.com
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
因みに『』が利用するメールアドレスのドメインは@』です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。

では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドがこちらです。


Received: from C20250306158443.local (unknown [103.45.69.70])


経験上、ここに『C』から始まる数字のlocalドメインが記載されているものは全て詐欺メール。
最近このドメインが多く見られます。

ここの末尾に記載のIPアドレスは、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません
ドメイン『cbel.com』を割当てているIPアドレスとこのIPアドレスを比較してみましょう。
こちらが『aWebAnalysis』さんで取得したこのドメインに割当てているIPアドレスです。

案の定全然違いますよね、この結果からこの送信者が使ったとされる『cbel.com』を使ったメールアドレスは偽装であることが断定できます。

このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を『IP調査兵団』で導き出してみると、香港付近であることが分かりました。
これもReceivedフィールドに『C』から始まる数字のlocalドメインが記載されているものの特徴です。
それにこのIPアドレスは既にブラックリストに登録されて、そのカテゴリは『サイバーアタックの攻撃元』とされています。


宛名を確認

通常大切なメールの冒頭には『○□△ 様』と言ったように『宛名』が書かれていますが、でもこのメールにはその宛名が存在しません。
でも仮にもしこれが本当に『』からだとすれば、ユーザーの氏名やハンドル名を知っているはずですから宛名が無いのはとても不自然です。
ならどうしてこのような書き方をするのでしょうか?
その原因は、このメールの送信者は受信者の情報をメールアドレスしか知らないわけだから宛名なんて書きようがないからです。
どうせどこかから漏洩したメールアドレスのリストを入手し、そのメール宛に無選別でこういったメールを送信しているのでしょう。


リンク先のドメインを確認

さて、本文に直書きされた詐欺サイトへのリンクですが、当然偽装されていて、実際に接続されるサイトのURLは以下の通りです。
h**ps://anaskyservcc.shop/logana/
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
これまたANAのドメインとは異なるものが利用されていますね。
このドメインに関する詳しい情報を『Grupo』さんで取得してみます。

この情報が正しければ、このドメインの取得者の所在地は米国のカリフォルニア州です。

割当てているIPアドレスは『118.193.47.179
IP調査兵団』でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、先程とは異なるものの再び香港付近であることが分かりました。

リンクに接続してみましたが、開いたのは『404 Error: Page not found』とだけ書かれた真っ白なページ。
恐らくこのサイトを設置したレンタルサーバーがその危険を察知して削除したものかと思います。


まとめ

国内の航空会社の ANA が、自社のものではないドメインを使ったメールアドレスで、香港からユーザーにメールを送り
香港に設置されたウェブサーバーにあるサイトに誘導するって絶対おかしいです!

恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんの
フィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;