『詐欺メール』『Apple からの領収書です』と、来た件


★フィッシング詐欺メール解体新書★


スマホやタブレットが普及し増々便利になる私たちが生活する世の中。
それに比例して増えてくるのが悪質な詐欺行為。
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速なご紹介を心掛けています。
もし気が付かずに詐欺サイトログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。


いつもご覧くださりありがとうございます!

☆当サイトでは、今の観点から不審なメールであるかどうかを解析して行きます☆

  • 件名の見出しを確認
  • メールアドレスのドメインを確認
  • 宛名を確認
  • リンク先のドメインを確認

できる限り分かりやすく説明していいます。
最後までお読みいただても5分程度ですのでごゆっくりご覧ください。
では、進めてまいります。


前書き

今回は、『Apple』に成り済ます不審なメールのご紹介となります。

今週は、この Apple に成り済ますメールがやけに多いですね。
今回は領収書なるメールを送ってきましたよ。
もちろんメールなので正式な領収書ではありませんが。

では、本文から見てください。


以下、そのメールです。
※テキストだけコピペしてありますので、性質上文字化け等はご容赦ください。


メール本文


ここから本文
↓↓↓↓↓↓



件名:[spam] Apple からの領収書です。
送信者 “Apple" <apple-Bank.mailEDVU@asics.co.jp>


領収書

ご注文番号
MSXTTZ899L

書類番号
165909239660
日付
2025年2月26日

App Store
ONE PIECE バウンティラッシュ – アクションゲーム
イベントパス B04_2
アプリ内課金
kazuki
問題を報告する
¥32000
次回のお支払い金額のお知らせです
合計 ¥32000
この取引のサブスクリプションや購入について、誤って購入された場合や不明な点、疑問がある場合は、以下のリンクから取引をキャンセルできます。
キャンセルする

iPhoneで全国の電車やバスに乗ろう。
Apple PayのSuicaなら、iPhone上で直接チャージできます。
ウォレットにSuicaを追加する >

サブスクリプションおよび購入に関してご不明な点がありましたら、Apple サポートを確認してください。

iTunes、Apple Books、および App Store での購入時に使用するパスワード設定を管理する方法はこちらを参照してください。

今後Apple IDはApple Accountと呼ばれます。引き続き同じメールアドレスまたは電話番号およびパスワードでサインインできます。

Apple Account  •  販売条件  •  プライバシーポリシー

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All rights reserved


↑↑↑↑↑↑
本文ここまで



アプリ内課金のようですが、32,000円って、よく知りませんがアプリでこんなにお金がいるんですかね?
このメールは、意図しないアプリ課金の領収書をネタにリンクに誘い込み、Appleのアカウントとクレジットカード情報を盗み出そうとするものです。


件名の見出しを確認

この件名の見出しには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。


メールアドレスのドメインを確認

送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は『asics.co.jp
ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。
これ、見たら分かりますよね『asics(アシックス)』
そう、スポーツシューズやウェアーなどを製造販売するあのアシックスです。
これはアシックスさんの公式ドメインではありませんが、調べてみるとこのドメインもアシックスさんが所持されています。
因みに Apple が利用するメールアドレスのドメインは
@apple.com』です。
故にこのドメイン以外のメールアドレスで届いた同社からのメールは全て偽物と言うことになります。

では、送信者の素性が分かるメールヘッダーの『Receivedフィールド』から情報を探ってみます。
こちらがこのメールのReceivedフィールドがこちらです。


Received: from C20250225122603.local (unknown [156.229.149.102])


ここの末尾に記載のIPアドレスは、送信サーバーが自身で書き込むもので、偽装することはできません

このReceivedフィールドの末尾にあるIPアドレスからメールの発信地を『IP調査兵団』で導き出してみると、米国のサンノゼ付近であることが分かりました。


宛名を確認

通常大切なメールの冒頭には『○□△ 様』と言ったように『宛名』が書かれています。
でもこのメールにはその宛名が存在しません。
そりゃそうですよね、このメールの送信者は受信者の情報をメールアドレスしか知らないわけだから宛名なんて書きようがありません。
どうせどこかから漏洩したメールアドレスのリストを入手し、そのメール宛に無選別でこういったメールを送信しているのですから。


リンク先のドメインを確認

さて、本文の『問題を報告する』と『キャンセルする』と書かれた部分に付けられた詐欺サイトへのリンクですがURLは以下の通りです。
h**ps://jingpinzixun.com/store/
(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります)
これまた Apple のドメインとは異なるものが利用されていますね。

aWebAnalysis』さんでこのドメインを割当てているIPアドレスを取得してみます。

このドメインに関する詳しい情報を『Whois』さんで取得してみます。

この情報が正しければ、このドメインの取得者の所在地は日本でですが『State:gang shan shi bei qu』と中国っぽい地名が書かれています。

割当てているIPアドレスは『109.206.247.120
IP調査兵団』でこのIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、詐欺サイトではありがちな、香港付近であることが分かりました。

リンクを辿ってみると、一旦はウイルスバスターにブロックされましたが、解除して進むと開いたのは『404 Error: Page not found』とだけ書かれた真っ白なページ。
恐らくこのサイトを設置したレンタルサーバーがその危険を察知して削除したものかと思います。


まとめ

恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんの
フィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;