二段階認証手続きをすると利用制限が解除される? 折角書くんならちゃんとやろうぜ! 『オンカード』じゃなくて『イオンカード』だろ? 頼むぜまったく…(-_-;) それにしても最近イオンカードの名を騙る詐欺メールってものすごく多くありませんか? Amazonを騙る詐欺メールが少なく感じるのは私だけでしょうか?  なにやら私のイオンカードで不正利用があったとかで利用が制限されているとか。 これを解除するためには、リンクから二段階認証手続きをする必要があるらしいのです。 二段階認証手続きをすると利用制限が解除されるって、よく理由が分かりませんが…(;^_^A それに何より、何を隠そう私、イオンカードなんて持っていませんしね。(笑) まあイオンカードの偽メールばかりなのでうんざりですが、免疫のない方もいらっしゃるかも知れませんので このメールも解体し詳しく見ていきましょう! まずはプロパティーから見ていきます。 件名は『[spam] オンカード方針に基づく取引制限変更のお知らせ』 ご承知の通り件名欄は、差出人が書き込むものですからいくらでも適当に記入できます。 この件名には”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。 このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている ものは全て迷惑メールと判断されたもの。 うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと 否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。 差出人は 『”イオンクレジット” <support@hvr365.com>』 皆さんはご存じでしょうか? この差出人欄は完全に自己申告制で、誰でもウソが書けるフィールド。 ですから、ここは信用できない部分です。 どうしてイオンクレジットがこのような”hvr365.com”なんておかしなドメインメールを使うのでしょうか? イオンカードのドメインは何度もご紹介している通り”aeon.co.jp”です。 よってこのメールはイオンカードやイオンクレジットからのものではありません! ご自身のメールアドレスをご利用 では、このメールが悪意のあるメールであることを立証していきましょうか! まず、このメールのヘッダーソースにある”Received”を確認し調査してみます。 私が愛用のThunderbirdの場合、『表示(V)』⇒『メッセージのソース(O)』と進むと見られますよ。 Received:『from mail.hvr365.com (unknown [106.75.188.32])』 | ここに掲げた”Received”はこのメールが差出人から送信された後最初に通過したサーバーの情報。 すなわち差出人が使った送信サーバーの自局情報です。 末尾の4つに区切られた数字の集まりはIPアドレスと呼ばれるいわばインターネット上の住所や電話番号で 同じ数字の集まりは世界中に1つしかありません。 でもこの数字の集まりじゃあまりにも煩雑でわかりにくいので、それに文字を割り当て分かり易くした ものがドメインと呼ばれるものです。 では、メールアドレスにあったドメイン”mail.hvr365.com”が差出人本人のものなのかどうかを 調べてみます。  これがドメイン”mail.hvr365.com”を割当てているIPアドレスの情報です。 これによると”106.75.188.32”がこのドメインを割当てているIPアドレス。 もちろんこのメールはイオンカードやイオンクレジットサービスからのものではありませんが ”Received”のIPアドレスと全く同じ数字なのでこのメールアドレスはご本人さんのもので 間違いなさそうです。 ”Received”に記載されているIPアドレスは、差出人が利用したメールサーバーの情報で これを紐解けば差出人の素性が見えてきます。 このIPアドレスを元に送信に使われた回線情報とその割り当て地を確認してみます。  地図に立てられたピンの位置は、中国上海市にある『楊浦区(Yangpu)』近郊。 最近よく見掛ける地図ですね。 送信に利用されたのも中国の『Ucloud』と言うプロバイダーです。 このメールは、この付近に設置されたメールサーバーを介して私に届けられたようです。 詐欺サイトは『トロント市庁舎』付近で元気に運営中 では引き続き本文。 大変恐れ入りますが、あなたのイオンカードの不正利用の可能性があるため、一時的に利用制限をかけさせていただいております。解除のためには、以下のリンクから二段階認証手続きをお願いします。表示される指示に従ってください。何か疑問点やご不明点がございましたら、イオンカードコールセンターにお問い合わせください。イオンカード公式サイトは引き続きご利用いただけます。また、定期的にセキュリティ情報をご確認いただくことをお勧めします。異なる端末やブラウザを使用する場合は、追加の認証が必要になることがありますので、ご注意ください。 𝗁𝗍𝗍𝗉𝗌://𝗐𝗐𝗐.𝖺𝖾𝗈𝗇.𝖼𝗈.𝗃𝗉/𝖭𝖾𝗍𝖡𝗋𝖺𝗇𝖼𝗁/𝗉𝖺𝗍𝗁𝖽𝗂𝗏𝗂𝖽𝖾.𝖽𝗈 <ご注意点> ※本サービスは大切なお知らせのため、メール配信の許諾をいただいていない方にも配信しております。 | このメールは詐欺メールですから詐欺サイトへのリンクが付けられています。 そのリンクは”𝖺𝖾𝗈𝗇.𝖼𝗈.𝗃𝗉”とイオンカードの公式ドメインを使い本文に直接記載されていますが こんなの信じてはいけませんよ、裏側でしっかり偽装されています! リンク先の『Nortonセーフウェブレポート』での判定はこのようにレポートされていました。  既にフィッシングサイトとしてしっかりブラックリストに登録済みですね。 リンクへ移動してもサイトはブロックされるでしょう。 このURLで使われているドメインは”aeon-ne-jp.reachthebest.com” このドメインにまつわる情報を取得してみます。  このドメインは、中国広東省の方が申請されているようです。 を割当てているIPアドレスは”104.21.12.56” このIPアドレスを元にサイト運営に利用されているホスティングサービスとその割り当て地を確認してみます。  地図に立てられたピンの位置は、よくあるカナダの『トロント市庁舎』付近。 利用されているホスティングサービスは『Cloudflare』 この辺りに設置されたウェブサーバーに、リンク先の詐欺サイトは構築されているようです。 危険だと聞かされると余計に見に行きたくなるのが人間のサガ…(;^_^A それを承知で、しっかりとセキュリティーの整った環境下で見に行ってみました。 想像通りのイオンカードのコピーサイト。 もちろん偽の詐欺サイトなので絶対にログインしてはいけません!  ここにIDとパスワードを入力してログインボタンを押してしまうと、その情報が詐欺師に流れてしまいます。 そして次に開いたページで個人情報を更新させると称しそれらの情報や、更にはカードの情報まで 詐取されることでしょう。 まとめ 恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんの フィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。 次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。 いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^; |