アカウントの停止を連呼するメール いつもご覧くださりありがとうございます! イオンカードを騙る者からこのようなメールが届きました。 件名:[spam] 【イオンカード】お客様のカードご利用明細の内容をお知らせいたします 送信者:”AEON” <order-update@aeon.co.jp>このたびはイオンカードをご利用いただき、誠にありがとうございます。 下記のご利用照会がございましたので、お知らせいたします。ご利用日時:2024/11/20 ご利用場所:国内加盟店ショッピング(通販・ネットショッピングなどでのご利用) ご利用金額:118,690円 ご利用の覚えがない場合は、下記よりご本人様のカードのご利用内容についてのご確認をお願いいたします。 ご利用確認はこちら お客様によるご確認行為は必須となっており、お客様のアカウント情報のご確認が行われなかった場合は、アカウントが停止される可能性がごさいます。 この確認は義務付けられており、確認してい ただけない埸合は、アカウントが停止される場合もあります。つきましては、以下ヘアクセスの上、カードのご利用確認にご協力をお願い致します。 お客様にはご迷惑、ご心配をお掛けし、誠に申し訳ございません。 何卒ご理解いただきたくお願い申しあげます。 ※24時間以内にご確認がない場合、誠に申し訳ございません、お客様の安全の為、アカウントの利用制限をさせていただきますので、予めご了承ください。 ———————————- <ご注意点> ※1.本サービスは、お客様のイオンカードのご利用照会が行われた場合、 イオンカードMY PAGEにご登録いただいているメールアドレスへお知らせするサービスです。 ※2.ご契約キャンセルとなった場合のお取消し情報は配信されません。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ | へぇ~っ、イオンカードって利用確認しないとアカウントが停止される仕組みなんだ…(笑) んな訳ありませんよね! 本文中に『アカウントが停止』と言う言葉が2度、更には『ご確認行為は必須』だの『確認は義務付け』だの『アカウントの利用制限』だのとこれはどうしてもリンクを押させようとする詐欺師がこじつけた苦しい理由付けです。 この件名には”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。 このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている ものは全て迷惑メールと判断されたもの。 うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと 否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。 送信者として記載されているメールアドレスのドメイン(@より後ろ)は”aeon.co.jp” ここは送信者がいくらでもウソを書くことができる部分で絶対鵜呑みにしてはいけません。 因みに”aeon.co.jp”は『イオングループ』が利用するメールアドレスのドメインですが当然これは偽装されています。 これを証明するためにメールヘッダーの『Receivedフィールド』にあるIPアドレスと、”aeon.co.jp”を割当てているIPアドレスを比較してみましょう。 これがこのメールのヘッダーにある『Receivedフィールド』です。 Received: from aeon.co.jp (unknown [49.79.22.163]) | ちゃっかりここにも”aeon.co.jp”と書かれていますね。 次に『aWebAnalysis』さんで割り出した”aeon.co.jp”を割当てているIPアドレスです。  4つに区切られた数字がIPアドレスです。 全然違いますよね。 これでこのメールの送信者は自身のメールアドレスを偽装していることが分かりました。 そしてIPアドレスから導き出したおおよそのこのメールの発信地は、米国アリゾナ州にある『テンピ』と言う街であることも分かりました。 似ているが似て異なる詐欺サイト さて、本文の『ご利用確認はこちら』と書かれた部分に付けられた詐欺サイトへのリンクですがURLは以下の通りです。 【https://www.j8c878.cn/login】(直リンク防止のため一部の文字を変更してあります) 『イオングループ』のドメインとは全く異なる中国のものが利用されていますね。 先程と同様に『aWebAnalysis』さんで割り出した”www.j8c878.cn”を割当てているIPアドレスを調べると”43.133.212.193”と出ました。  このドメインを割当てているIPアドレスからそのロケーション地域を調べると、『東京都杉並区和泉2丁目』付近であることが分かりました。 今までの調査からこの場所には相当数の詐欺サイトが設置されており、国内有数の詐欺サイト集中地域です。 リンクを辿ると、このように本物によく似たイオンカードのログインページが開きました。  本物のイオンカードのログイン画面と比較するとその違いがよく分かると思いますが、頻繁に訪れる方じゃないと見分けが付かないかもしれませんね。 ログインしてしまうとまずイオンのアカウントが乗っ取られてしまいます。 ログイン後進んだ先でカード情報や個人情報まで吸い取られ詐欺被害に遭うことになりますからご注意ください! |