『詐欺メール』『JCBカード2023年10月11日分お振替内容確定のご案内』と、来た件

JCBカードを騙る詐欺メール
※ご注意ください!
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速にをもっとうにご紹介しています。

このようなメールを受け取っても絶対に本文中のリンクをクリックしてはいけません!
リンク先は正規サイトを模した偽のコピーサイトで、フォームにアカウント情報や
クレジットカードの入力させそれらの情報を詐取しようとします。
被害に遭わないために絶対にリンクはクリックせず、どうしても気になる場合は
ブックマークしてあるリンクを使うかスマホアプリを
お使いになってログインするよう
心掛けてください!
また、気が付かずにログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。

★フィッシング詐欺解体新書★

JCBが中国のドメインを使いますか?

『JCB』からもこのように振替通知が届きました。
もちろん私、JCBのカードも持っておりませんのでこんなメール痛くもかゆくもありません。(笑)

見てください、差出人のメールアドレスとリンク先のURLに記載されているドメイン部分。
.cn”になっているのでこのドメインは中国の国別ドメインで当然JCBさんのものではありません。
JCBさんのものではないメールアドレスやサイトへのリンクを記載しているのでこのメールは
詐欺メール。

では、このメールを解体し詳しく見ていきましょう!
まずはプロパティーから見ていきましょう。

件名は『[spam] JCBカード2023年10月11日分お振替内容確定のご案内』
ご承知の通り件名欄は、差出人が書き込むものですからいくらでも適当に記入できます。
この件名には”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。

差出人は
『”MyJCB” <qa.jcb1@dewoguoji.cn>』
皆さんはご存じでしょうか?
この差出人欄は完全に自己申告制で、誰でもウソが書けるフィールド。
ですから、ここは信用できない部分です。

日本唯一の国際カードブランドのJCBが中国ドメインのメールアドレスなんて使うはずありません!


詐欺メール常習犯の犯行

では、このメールが悪意のあるメールであることを立証していきましょうか!
まず、このメールのヘッダーソースにある”Received”を確認し調査してみます。
私が愛用のThunderbirdの場合、『表示(V)』⇒『メッセージのソース(O)』と進むと見られますよ。

Received:『from dewoguoji.cn (unknown [95.215.108.88])』

JCBではない人間がJCBの名を騙ってメールを送っているので、これは特定電子メール法違反となり
処罰の対象とされます。

※特定電子メール法違反
・個人の場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金
・法人の場合、行為者を罰する

では、メールアドレスにあったドメイン”dewoguoji.cn”が差出人本人のものなのかどうかを調べてみます。

これがドメイン”dewoguoji.cn”の登録情報です。
これによると”95.215.108.88”がこのドメインを割当てているIPアドレス。
差出人はJCB関係者ではないものの”Received”のIPアドレスと全く同じ数字なのでこのメールアドレスは
ご本人さんのもので間違いなさそうです。

ちょっと待ってください。
1つ前にアップしたライフカードを騙ったメールを調査したブログでのIPアドレスが”95.215.108.60”と
そっくりで末尾のセグメントだけ異なるので同じネットワークからの送信と思われます。
それにドメインの持ち主も同じ名前なので同一犯の仕業とみても良いでしょう!

Received”は、このメールが通過してきた各受送信サーバーが自身で刻む自局のホスト情報です。
ここに掲げた”Received”はこのメールが最初に通過したサーバーのもの。
すなわち、差出人が使った送信サーバーの自局情報。
記載されている末尾の数字は、そのサーバーのIPアドレスになります。
これを紐解けば差出人の素性が見えてきます。
このIPアドレスを元に危険性や送信に使われた回線情報とその割り当て地を確認してみます。

このIPアドレスを元に割り出した危険度は『脅威レベル:高』
その詳細は『サイバーアタックの攻撃元』表示とされています。

送信に利用されたのは、『Global Internet Solutions LLC』と言うプロバイダーです。

位置情報は、IPアドレスを元にしているので、かなりアバウトな位置であることを
ご承知いただいた上でご覧ください。

代表地点としてピンが立てられたのは、ロシアの『サンクトペテルブルク』付近で、これらすべてが
1つ前のライフカードの詐欺メールと全く同じです。
こいつこんなことばかりしているのですね…(-_-;)


あっさりと開いた詐欺サイト

では引き続き本文。

次回のお振替内容が確定しました。
MyJCBにログインのうえご確認ください。
お振替日は毎月10日(金融機関休業日の場合は翌営業日)です。
※「カードご利用代金明細書」をお送りしている方のうち、
「おしらせメール」に登録されている方に、毎月本メールをお送りしています。
▼MyJCBログインはこちら
h**ps://hu96345.cn?link_id=77C0C0C9587615370B2DF743DBE3E

(直リンク防止のためURLの一部の文字を変更してあります)

このメールは詐欺メールですから詐欺サイトへのリンクが付けられています。
そのリンクは、中国の国別ドメインのものが直書きされていて、『Nortonセーフウェブレポート』での
判定はこのようにレポートされていました。

『疑わしい』とは微妙ですね…
このようなサイトはしっかりとブロックしてほしものです!

このURLで使われているドメインは”hu96345.cn”と、またしても中国のもの。
このドメインにまつわる情報を取得してみます。

ま、当然と言えば当然なんでしょうけど、このドメインも同じ中国の人物の持ち物でした。

このドメインを割当てているIPアドレスは”104.21.75.141”と、これは先の詐欺メールの場合とは
異なります。
このIPアドレスを元にサイト運営に利用されているホスティングサービスとその割り当て地を確認してみます。

またしてもカナダの『トロント市庁舎』付近の地図。
どうもこの辺り詐欺サイトが集中しているようです!

利用されているホスティングサービスは『Cloudflare』

Nortonセーフウェブレポート』での危険度評価からすると、リンク先の詐欺サイトは
どこからもブロックされることなく無防備な状態で放置されていると思われます。
そんなサイトに、調査を目的で安全な方法を利用して訪れてみることにします。

あっさり開いたサイトは、本物そっくりのログインページ。
ここにIDとパスワードを入力してログインボタンを押してしまうと、その情報が詐欺師に流れてしまいます。
そして次に開いたページで個人情報を更新させると称しそれらの情報や、更にはカードの情報まで
詐取されることでしょう。


まとめ

おそらくこの差出人グループは、同じような手口で複数の金融機関やクレジットカード会社に成り済ます
詐欺メールを大量に送信しているものと思われます。
もしあなたがJCBカードユーザーだとしても、簡単にリンクを開くのではなく、差出人のメールアドレスと
リンク先のアドレスのドメインくらいは確認してみてください!

恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんの
フィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;


こういった詐欺まがいのブラッキーなメールは、本文中のリンクをクリックしないことが大切!
そしてOS付随のセキュリティーは充てにせず、必ず自身でセキュリティーソフトを導入し
防御することが大切です。
丸腰の方、躊躇しないで「ポチっ」としてご安全に!(*^^*)

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