アメリカンエキスプレスさんのドメインと違う 急に暖かくなった途端、スギ花粉が大量に飛び目がかゆくて仕方がありません。(;^_^A さて、今回ご紹介するのはこちらのアメリカンエキスプレスに成りすましたフィッシング 詐欺メールです。 このメールは、第三者不正利用の疑いがあるからリンクから利用確認とパスワードの 変更を指示するものです。 では、メールのプロパティーから見ていきましょう。 件名は 「[spam] [American Express] カードは一時利用停止中です」 このメールには”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。 このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている ものは全て迷惑メールと判断されたもの。 うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと 否応なしに「迷惑メール」フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。 差出人は 「American Express <ym@a-i-s.co.jp>」 残念ながらアメリカンエキスプレスさんのドメインは”americanexpress.com” 信用第一のクレジットカード会社が自社ドメインではなくこのようなドメインを使った メールアドレスでユーザーにメールを送るなんて考えられません。 それ以前にこのメールアドレスも偽装されている可能性もあるし、乗ったられたサーバー からのメールかも知れません。 では、このメールのヘッダーソースを確認し調査してみます。 ソースから抜き出した「フィールド御三家」がこちらです。 Return-Path: 「<ym@a-i-s.co.jp>」 ”Return-Path”は、このメールが何らかの障害で不達に終わった際に返信される メールアドレスです。 一般的には、差出人と同じメールアドレスが記載されますが、ここは誰でも簡単に 偽装可能なフィールドなのであてにできません。 | Message-ID:「<80717D46DA4CB140F2EB2F11FA984335@a-i-s.co.jp>」 ”Message-ID”は、そのメールに与えられた固有の識別因子。 このIDは世の中に1つしかありません。 ”@”以降は、メールアドレスと同じドメインか若しくはデバイス名が入ります。 ここも偽装可能で鵜呑みにはできません。 | Received:「from a-i-s.co.jp (unknown [59.106.220.196])」 ”Received”は、このメールが通過してきた各受送信サーバーが自身で刻む 自局のホスト情報です。 ここに掲げた”Received”はこのメールが最初に通過したサーバーのもの。 すなわち、差出人が使った送信サーバーの自局情報。 記載されている末尾の数字は、そのサーバーのIPアドレスになります。 | では、この”Received”にあったIPアドレス”59.106.220.19”を使ってその情報を拾ってみます。 出ました「さくらインターネット」 うちのサイトではご常連さんです。(笑) この「さくらインターネット」は大手レンタルサーバー。 このメールはそのユーザーが配信したものと思われます。 カード番号まで書いてくれているけど… では本文です。 アメリカン・エキスプレス カード: 37XX XXXXXX XX006 本件の問い合わせのみに限り有効なお客様用照会番号:< Y29846W > このたび、ご本人様のご利用かどうかを確認させていただきたいお取引がありましたので、 誠に勝手ながら、カードのご利用を一部制限させていただき、ご連絡させていただきました。 つきましては、以下へアクセスの上、カードのご利用確認にご協力をお願い致します。 お客様にはご迷惑、ご心配をお掛けし、誠に申し訳ございません。 何卒ご理解いただきたくお願い申しあげます。ご回答をいただけない場合、カードの ご利用制限が継続されることもございますので、予めご了承下さい。 ログインに心当たりが無い場合、第三者によるログインの可能性がございます。 念のため、パスワードの変更をおすすめいたします。 | カード番号もお客様用照会番号もでたらめです。 だいたい私、アメリカンエキスプレスカードなんて持っていないし…(笑) なんやかんやと書き綴っといて最終的にやりたいのは末尾のリンクを押させることが目的。 そのリンク先のURLはこちら。 このサイトの危険性をトレンドマイクロの「サイトセーフティーセンター」で確認すると。 既に危険なサイトとして認識されていました。 このURLで使われているドメインは、サブドメインを含め”amxricantxpress.com” このドメインの情報を取得してみます。 持ち主は、中国遼寧省瀋陽市の方。 このドメインを割当てているIPアドレスは”115.144.69.8” このIPアドレスを元にその割り当て地を確認してみます。 やるまでないのですが、さくらインターネットユーザーからのメールの場合、詐欺サイトは 隣国の首都がお決まりです。(笑) そのサイトはもちろんアメリカンエキスプレスと瓜二つのこんなコピーサイト。 まるまるダウンロードして作ってあるので見分けがつきませんね。 まとめ アメリカンエキスプレスを騙るフィッシング詐欺メールもかなり多いです。 ただ手当たり次第に送っているため私のようなユーザーではない相手にも届いてしまいます。 相変わらずクレジットカード会社を騙るものが非常に多いのでご注意ください。 いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^; |