北京から危険なIPアドレスを使って 数ある詐欺メールの中でも三井住友カードを騙るメールも多いもの。 今朝もこのようなメールが届いていましたのでご紹介しようと思います。 書いてある内容は、何ら変哲の無い第三者による不正利用を騙った内容で、三井住友に限らず 他のカードやショッピングサイトの詐欺メールからの流用です。 件名は 「[spam] 【三井住友カード】重要なお知らせ」 ”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類だと分かります。 このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いているものは 全て迷惑メールと判断されたもの。 うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと 否応なしに「迷惑メール」フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。 差出人は 「”三井住友カード” <info@vpass.ne.jp>」 ”vpass.ne.jp”は、三井住友カードユーザーサイトの正規ドメインですが、”[spam]”示す通り このメールは詐欺メールなので偽装だと判断できます。 では、このメールのヘッダーソースを確認し偽装を暴きます。 ソースから抜き出した「フィールド御三家」がこちらです。 Return-Path: 「<glcexqa@vpass.ne.jp>」 ”Return-Path”は、このメールが何らかの障害で不達に終わった際に返信される メールアドレスです。 一般的には、差出人と同じメールアドレスが記載されますが、ここは誰でも簡単に 偽装可能なフィールドなのであてにできません。 | Message-ID:「<0EB87727066DACF88D23827A07E2C56C@vpass.ne.jp>」 ”Message-ID”は、そのメールに与えられた固有の識別因子。 このIDは世の中に1つしかありません。 ”@”以降は、メールアドレスと同じドメインか若しくはデバイス名が入ります。 ここも偽装可能で鵜呑みにはできません。 | Received:「from vpass.ne.jp (unknown [116.85.21.68])」 ”Received”は、このメールが通過してきた各受送信サーバーが自身で刻む 自局のホスト情報です。 ここに掲げた”Received”はこのメールが最初に通過したサーバーのもの。 すなわち、差出人が使った送信サーバーの自局情報。 記載されている末尾の数字は、そのサーバーのIPアドレスになります。 | では、このIPアドレスを使ってそのサーバーの位置情報を拾ってみます。 ね、三井住友カードが中国の北京から危険なIPアドレスを使ってメール出します?? 脅威の詳細なんてはっきりと「メールによるサイバーアタック」って書かれてるし。 あわてんぼうな犯人 このメールには合計3か所のリンクが付けられており、すべて同じこちらのURLにリンク されています。 使われているドメインは”s.cenoend.com”です。 調べてみると、持ち主は最近ちょいちょい見かけるマレーシアのクアラルンプールの企業です。 リンク先に行ってみると、ログインページが出ると思いきや初っ端でカード情報を入力する フォームが開きました。 普通ならログインしてからでしょう? そんなに急がなくてもいいのに…順序だてて作らないと焦りすぎです(笑) まとめ あわてんぼうな詐欺犯でしたね。 三井住友に限らず各クレジットカード会社を騙る詐欺メールは横行しています。 間違ってもリンクをクリックせず、気になる方は各社から用意されたスマホアプリを使って ログインするように心掛けてください。 いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^; |