”ご重要な”なんて使う?街中でも紅葉がピークに達し街路樹もあちらこちらで艶やかな色を楽しませてくれています。 そんな秋を満喫する週末ですが、今朝もこのようなフィッシング詐欺メールが届いています。 口座に異常ログインがあったと言う第三者不正利用を騙った内容です。 では、メールのプロパティーから。 件名は 「[spam] [イオン銀行]イオンカードご重要なお知らせ」 バカ丁寧に”ご重要な”ってどうでしょう? 私は、始めてみたような気がします… ”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。 このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている ものは全て迷惑メールと判断されたもの。 うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと 否応なしに「迷惑メール」フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。 差出人は 「株式会社イオン銀行 <etalwpbfg@aeonbank.co.jp>」 ”aeonbank.co.jp”はイオン銀行の正規ドメインですが果たして”etalwpbfg”なんて アカウントを使うでしょうか? まぁ、こんなところはいくらでも偽装できるのであてにはできません。
イオン銀行が北京にあるメールサーバーを使う?では、このメールのヘッダーソースを確認し調査してみます。 ソースから抜き出した「フィールド御三家」がこちらです。 Return-Path: 「<etalwpbfg@aeonbank.co.jp>」 ”Return-Path”は、このメールが何らかの障害で不達に終わった際に返信される メールアドレスです。 一般的には、差出人と同じメールアドレスが記載されますが、ここは誰でも簡単に 偽装可能なフィールドなのであてにできません。 | Message-ID:「<20211125173216871585@aeonbank.co.jp>」 ”Message-ID”は、そのメールに与えられた固有の識別因子。 このIDは世の中に1つしかありません。 ”@”以降は、メールアドレスと同じドメインか若しくはデバイス名が入ります。 ここも偽装可能で鵜呑みにはできません。 | Received:「from aeonbank.co.jp (unknown [106.75.164.9])」 ”Received”は、このメールが通過してきた各受送信サーバーが自身で刻む 自局のホスト情報です。 ここに掲げた”Received”はこのメールが最初に通過したサーバーのもの。 すなわち、差出人が使った送信サーバーの自局情報。 記載されている末尾の数字は、そのサーバーのIPアドレスになります。 |
では、このIPアドレスを使ってそのサーバーの位置情報を拾ってみましょう! 中国北京市と出ました。 イオン銀行が中国のメールサーバーを使うでしょうか? 使わないですよね!(笑)
何とも大きなログインボタン本文にはいかのURLから始まる長ったらしいリンクが直書きされています。 使われているドメインは”aeonbankk.com”…”k”が1つ多いですょ~(笑) 調べてみるとこのドメインの持ち主はマレーシアのクアラ・ルンプルの在住の方で このドメインを割当てているIPアドレスは”137.220.184.88”と表示されています。 割当てられているIPアドレスからその位置情報を拾ってみました。 その場所は「東京都千代田区九段」 もちろんおおよその位置ですが、この付近に設置されたウェブサーバーを使ったサイトへの リンクであることが分かりました。 リンク先はどのようなサイトなのか気になりますよね。 既にセキュリティー企業では周知されているようで、接続しようとしたらウイルスバスターに 遮断されてしまいました。 ブロックされたサイトに強制アクセスしてみると。 めちゃめちゃログインをアピールしたボタンの付いたサイトが開きました。 ここまでアピールしなくても良いのに…(^-^;
まとめほんとこの手のメールは多いですね。 今回のポイントは、メールアドレスのアカウント部分が意味の分からないものだったのと リンクのドメインに”k”がひとつ多かったところです。 それ以前にイオンカード持ってませんけどね。(笑) いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^; |