『詐欺メール三井住友カードから『ネットショッピング認証サービス変更のお知らせ』と、来た件

認証サービス変更を狙った便乗詐欺
※ご注意ください!
このブログエントリーは、フィッシング詐欺メールの注意喚起拡散を目的とし
悪意を持ったメールを発見次第できる限り迅速にをもっとうにご紹介しています。

このようなメールを受け取っても絶対に本文中のリンクをクリックしてはいけません!
リンク先は正規サイトを模した偽のコピーサイトで、フォームにアカウント情報や
クレジットカードの入力させそれらの情報を詐取しようとします。
被害に遭わないために絶対にリンクはクリックせず、どうしても気になる場合は
ブックマークしてあるリンクを使うかスマホアプリを
お使いになってログインするよう
心掛けてください!
また、気が付かずにログインしてしまった場合は、まず落ち着いてできる限り早く
パスワードの変更やクレジットカードの利用停止を行ってください。

★フィッシング詐欺解体新書★

メールアドレスが三井住友カードのものではない

三井住友カードが2024年3月から導入する新しいネットショッピング認証方法『EMV 3-Dセキュア』に
便乗した詐欺メールが横行しています!
そのメールがこちら。
少々長いですが原文をそのまま掲載させていただきます。

あちらこちらにアンテナを広げているのか、よく見つけてきますね。(;^_^A
ご覧の通り差出人のメールアドレスは三井住友カードのものではありません。

では、このメールを解体し詳しく見ていきましょう!
まずはプロパティーから見ていきましょう。

件名は『[spam] ネットショッピング認証サービス変更のお知らせ』
ご承知の通り件名欄は、差出人が書き込むものですからいくらでも適当に記入できます。
この件名には”[spam]”とスタンプが付けられているので迷惑メールの類です。
このスタンプはスパムスタンプと呼ばれるサーバーからの注意喚起で、これが付いている
ものは全て迷惑メールと判断されたもの。
うちのサーバーの場合注意喚起だけですが、例えばGoogleのGmailサーバーの場合だと
否応なしに『迷惑メール』フォルダーに勝手に保存されるような仕組みもあります。

差出人は
『”三井住友カード” <support@ewg565.com>』
皆さんはご存じでしょうか?
この差出人欄は完全に自己申告制で、誰でもウソが書けるフィールド。
ですから、ここは信用できない部分です。
三井住友カードのオフィシャルサイトでURLを確認すれば簡単に分かりますが、こちらの公式ドメインは
smbc-card.com”で間違っても”ewg565.com”ではありませんのでしっかりとご確認ください。


メールアドレスは偽装されていた

では、このメールが悪意のあるメールであることを立証していきましょうか!
まず、このメールのヘッダーソースにある”Received”を確認し調査してみます。
私が愛用のThunderbirdの場合、『表示(V)』⇒『メッセージのソース(O)』と進むと見られますよ。

Received:『from mail.ewg565.com (unknown [118.26.105.3])』

ここに掲げた”Received”はこのメールが差出人から送信された後最初に通過したサーバーのもので
すなわち差出人が使った送信サーバーの自局情報です。
末尾の4つに区切られた数字の集まりはIPアドレスと呼ばれるいわばインターネット上の住所や電話番号で
同じ数字の集まりは世界中に1つしかありません
でもこの数字の集まりじゃあまりにも煩雑でわかりにくいので、それに文字を割り当て分かり易くした
ものがドメインと呼ばれるものです。

このIPアドレスが差出人のメールアドレスのドメインに割当てられているものと一致すれば
メールアドレスの偽装は無かったことが証明されますが、そうでない場合、特定電子メール法
違反となり処罰の対象とされます。

※特定電子メール法違反
・個人の場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金
・法人の場合、行為者を罰する

では、メールアドレスにあったドメイン”ewg565.com”が差出人本人のものなのかどうかを
調べてみます。

これがドメイン”ewg565.com”を割当てているIPアドレスの情報です。
これによると”152.32.238.121”がこのドメインを割当てているIPアドレス。
本来このIPは”Received”のIPと同じ数字の羅列になるはずですが、それが全く異なるので
このメールのドメインは”ewg565.com”ではありません。
これでアドレスの偽装は確定です!

Received”に記載されているIPアドレス”118.26.105.3”は、差出人が利用したメールサーバーの情報で
これを紐解けば差出人の素性が見えてきます。
このIPアドレスを元に送信に使われた回線情報とその割り当て地を確認してみます。

表示された地図は、地球の裏側のブラジルサンパウロ。
そして送信に利用されたのは、香港に拠点を置く『Ucloud Information Technology (Hk) Limited』と言う
プロバイダー。
この地から香港に拠点を置くプロバイダーのメールサーバーを利用してこのメールを送信したようです。


詐欺サイトは『トロント』に

では引き続き本文。
っと行きたいところですが、今回は画像ばかりなので貼り付ける物がありません。

今回このメールのネタになった来年から導入される新し認証方式に関しては、三井住友銀行の
サイトの方でこのようにアナウンスされています。

ネットショッピング認証サービス(EMV 3-Dセキュア)

このメールはこの新しい認証方式が採用されるにあたり作られた便乗詐欺。

詐欺サイトへのリンクがいくつかこのメールには付けられていて、そのリンク先の
トレンドマイクロの『サイトセーフティーセンター』での危険度評価がこちらです。

既にしっかりブラックリストに登録済みですね。
リンクへ移動してもサイトはブロックされるでしょう。

このURLで使われているドメインは、サブドメインを含め”snnbc-cord.wxlovoc.cn
末尾の国別ドメインが”.cn”とされているのでこのドメインは中国の国別ドメインで、当然三井住友カードさん
のものではありません。

このドメインにまつわる情報を取得してみます。

中国の方が管理されているこのドメインを割当てているIPアドレスは”104.21.84.9
このIPアドレスを元にサイト運営に利用されているホスティングサービスとその割り当て地を確認してみます。

利用されているホスティングサービスは、アメリカの『Cloudflare』

こちらもIPアドレスを元にしているので、アバウトな位置であることをご承知いただいた上で
ご覧ください。
今度ピンが立てられたのは、詐欺サイトが多くひしめく『トロント市庁舎』付近。
この辺りに設置されたウェブサーバーに、リンク先の詐欺サイトは構築されているようです。

危険だと聞かされると余計に見に行きたくなるのが人間のサガ…(;^_^A
それを承知で、しっかりとセキュリティーの整ったPC環境下で見に行ってみました。
すると、このようなエラーページが吐き出されました。

『localhost で接続が拒否されました』と書いてありますが、これは詐欺サイトではよくある仕掛けで。
PCからの接続だとこのようにエラーを吐きださせ、タブレットやスマホだと詐欺サイトに誘導する
仕組みになっています。
何かPC接続では都合の悪いことがあるのでしょうね。
わざわざ危険を冒してまでスマホで見に行くのはやめておきます。


まとめ

恐ろしいことに、今、こうしている間にも大量のフィッシング詐欺メールが発信されたくさんの
フィッシング詐欺サイトが作られ消滅していきます。
次から次に新種のメールが届くので常に意識して被害に遭わないようご注意ください。

いつものことながら、誤字・脱字・意味不明がありましたらお許しください(^-^;


こういった詐欺まがいのブラッキーなメールは、本文中のリンクをクリックしないことが大切!
そしてOS付随のセキュリティーは充てにせず、必ず自身でセキュリティーソフトを導入し
防御することが大切です。
丸腰の方、躊躇しないで「ポチっ」としてご安全に!(*^^*)

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